ダイワ「23エアリティ」をアジング的に考察&解説!
仕様やアジングにおすすめの番手をわかりやすくまとめつつ、記事後半にはライバル製品の情報も掲載しています。
アジング用リールの新調を検討されている方は要チェックです。
2024年最新情報:「エアリティSF」が発売!
アイテム | 標準自重(g) | ギア比 | 最大ドラグ力(kg) | 標準巻糸量PE(号ーm) | ベアリング(ボール/ローラー) |
---|---|---|---|---|---|
SF1000S-P | 130 | 4.6 | 3 | 0.3-200 | 10/1 |
SF2000SS-H | 130 | 5.7 | 3 | 0.3-200 | 10/1 |
SF2000SS-P | 130 | 4.6 | 3 | 0.3-200 | 10/1 |
SF2500SS | 135 | 5 | 3 | 0.4-200 | 10/1 |
SF2500SS-H-QD | 135 | 5.7 | 3 | 0.4-200 | 10/1 |
番手ごとの推奨ジャンル一覧は以下のとおりです。
アジ | メバル | エリアトラウト | ネイティブトラウト | バス(フィネス) | |
---|---|---|---|---|---|
SF1000S-P | ★ | ★ | ★ | ||
SF2000SS-P | ★ | ★ | ★ | ◯ | |
SF2000SS-H | ★ | ★ | ★ | ★ | ◯ |
SF2500SS | ◯ | ★ | ◯ | ◯ | ★ |
SF2500SS-H-QD | ◯ | ◯ | ★ |
ダイワ「23エアリティ」の特徴をアジング的に解説
エアドライブデザインで基本性能アップ
「23エアリティ」における仕様の目玉は”エアドライブデザイン”。
フロントユニット(ローター、ベール、スプール、シャフト)の軽量化、ならびに性能アップに寄与する設計コンセプトです。
個々のパーツの性能が上がることに加え、リールの前方が軽くなることでタックルバランスが向上するというメリットも併せ持ちます。
”エアドライブデザイン”は、操作性と感度(特に荷重系)への恩恵が大きく、アジングという釣りとはかなり相性が良いのです。
操作性向上はアジングへのインパクトも絶大
アジングでは軽量リグの高精度な操作が求められます。
肩や腕よりも力の弱い手首の動きだけでリグを操作することが多いので、バランス向上によって体感的な軽さが向上するのはありがたいところです。
また、ローターが軽くなっているので巻き出しが軽く、止めたいときはピタッと止まるというのも「23エアリティ」の強み。
ロッドワークでも、リーリングでも、正確なアプローチを繰り出すことができます。
感度アップも言わずもがな
タックルバランス向上による感度アップ(特に荷重系)も見逃せないポイントです。
アミパターンに偏ってきている近年のアジングシーンでは、ベイトを追っているアジが多かった時代と比べて明確なアタリが出づらくなっています。
釣果を伸ばすためには、ティップにかかる重さの変化をアタリとして感じて、掛けにいくことが重要。
”エアドライブデザイン”搭載によるタックルバランスの向上は、そういった荷重変化系アタリの察知に役立ちます。
また、各社から発売されるアジングロッドの軽量化が進んだ今、タックルの総重量を軽くしつつ、いかに重心を手元に寄せるか?に悩むアングラーも増えてきているでしょう。
リール単体でのバランスが良い「23エアリティ」は、最新の軽量タックルに採用するリールとしても重宝されること間違いなしです。
フルメタルのモノコックボディで強度も十分
”エアドライブデザイン”に次ぐもうひとつの推しポイントは、フルメタルのモノコックボディ。
軽いのに強いというのも、「23エアリティ」の魅力です。
アジングでも予想外の大型ゲストフィッシュが掛かることはしばしばありますから、いざというときの剛性に安心感があるのは高評価。
なんですけども、普通にアジングをやってるぶんには、リールの剛性はそこまで重要じゃありません。
釣れる魚のサイズはおおむね小型ですし、基本はゆるめのドラグを使ってやりとりをするので、リールに強い負荷がかかることはほぼないですからね。
おそらく、樹脂ボディーのリールでも剛性不足を感じないという人がほとんどだと思います。
もちろんリールが強いに越したことはないのですが、アジングに限っていえばフルメタルのモノコックボディは宝の持ち腐れ気味といえるでしょう。
上位・下位の汎用スピニングリールとの比較
「23エアリティ」の上位・下位グレードとの仕様の違いも簡単にまとめておきます。
一覧はコチラ↓。
22イグジスト | 23エアリティ | 20ルビアス | |
---|---|---|---|
実売価格 | 8.5万円前後 | 5.5万円前後 | 2.8万円前後 |
エアドライブデザイン | ● | ● | |
マグシールド(ボディ) | ● | ● | ● |
マグシールド(ラインローラー) | ● | ● | |
マグシールド ボールベアリング | ● | ||
モノコックボディ | ● | ● | ● |
ボディ素材 | マグネシウム | マグネシウム | 強化樹脂 (ZAION) |
ローター素材 | 強化樹脂 (ZAION) | 強化樹脂 (ZAION) | 強化樹脂 (ZAION) |
スプール素材 | 薄肉アルミ | 薄肉アルミ | 薄肉アルミ |
LT 2000Sクラスの自重 | 155g | 145g | 150g |
見てのとおり、お値段が約3万円は違うのに「22イグジスト」≒「23エアリティ」という仕様になっており、「23エアリティ」のお得感がすごいです。
下位の「20ルビアス」と比べると、ボディー素材や搭載機構など、お値段なりの差が設けてありますね。
「20ルビアス」は実売2万円台のリールとしてはかなり高コスパなんですが、ぼちぼちモデルチェンジが近いです。
2023年に新規購入するのは、それほどおすすめできないリールとなっています。
ダイワ「23エアリティ」はアジングにおすすめなのか?
…で、結局「23エアリティ」はアジングにおすすめなのか?って話ですが、おすすめ度はめちゃ高いです。
新コンセプトの”エアドライブデザイン”とアジングの相性はすこぶる良いですし、ダイワ史上最軽量という軽さも魅力的。
フルメタルモノコックボディの剛性を発揮する機会は少ないでしょうけど、それでもアジングリールとしてのおすすめ度は抜群に高いです。
2年という短期スパンでのモデルチェンジを選択して、シマノ「23ヴァンキッシュ」にぶつけにいったのもうなづけます。
「23エアリティ」のおすすめアジング番手
「23エアリティ」のなかでアジングに適した番手は、2000番クラスの2機種。
スペックの一覧は以下のとおりです。
番手 | ギア比 | 最大ドラグ力 (kg) | 自重(g) | 糸巻量PE (号-m) |
---|---|---|---|---|
LT2000S-P | 4.9 | 5.0 | 145 | 0.4-200 |
LT2000S-H | 5.8 | 5.0 | 145 | 0.4-200 |
- ジグ単・遠投の両方で使いやすい汎用性を重視するならパワーギアのLT2000S-P
- 遠投やデカアジ狙い特化ならハイギアのLT2000S-H
という選び方が定番です。
予算が余るならカスタムスプールの検討もアリ
釣具の購入予算に余裕がある方は、SLPワークスのカスタムスプールの導入を検討するのもいいでしょう。
おすすめは1000SS、もしくは2000SSSの2アイテム。
ジグ単に特化したミニマルキャパのスプールです。
純正の2000Sスプールは、ジグ単にも遠投にも使える汎用性重視の設計ですが、極細ラインでのジグ単特化リールにするならラインキャパが過剰となります。
必要最小限のラインをすっきりと収めたい場合は、カスタムスプールを導入するのがおすすめです。
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ダイワ「23エアリティ」の競合リール情報
ここからは「23エアリティ」と競合するライバル製品の情報を紹介していきます。
1番のライバルはシマノ「23ヴァンキッシュ」
「23エアリティ」の1番のライバルは、もちろんシマノ「23ヴァンキッシュ」。
価格帯も、重量も、軽量フィネス型という基本コンセプトもまるっとかぶった競合リールとなっています。
なんですけども今回の「23ヴァンキッシュ」は、リールの用途と進化の方向性のマッチ度がイマイチです…。
最推し機構の”インフィニティループ”(主な恩恵は飛距離増&トラブル減少)に関しては、まず飛距離アップに関する具体的なデータがありません。
トラブルレス性能に関しても、アジングではスプールまわりの糸フケだけケアしておけば、低価格リールを使っていてもライントラブルに見舞われることはほとんどないです。
ローター回転時の手元でのバタつきが減るから感度がアップするというメリットも打ち出されていますが、アジングではスプールの振動が気になるほどの速度でリトリーブすることはほぼありません。(※ファイトや回収を除く)
よって”インフィニティループ”は、全体的にアジングへの恩恵が薄いといえるでしょう。
一方、前述のとおり「23エアリティ」の進化ベクトルは、アジングとのマッチ度が高くなっています。
ダイワ派orシマノ派のスタンスが明確でない場合は、「23エアリティ」を選ぶほうが満足度は高くなるでしょう。
ただ、ジグ単特化の極小ラインキャパモデル”1000SSSPG”が標準ラインナップに入っているというのは、「23ヴァンキッシュ」ならではの魅力。
「23エアリティ」でも替えスプールを買えば似たようなカスタムはできるのですが、追加で1万円以上の出費を要します。
1000番超浅溝のジグ単特化リールが欲しいなら、「23ヴァンキッシュ」をお求めになるほうが低コストです。
ちなみに、「23エアリティ」と「23ヴァンキッシュ」の自重比較(※アジングに適した番手)は以下のとおり。
サイズ | 23ヴァンキッシュ | 23エアリティ |
---|---|---|
1000番クラス | 140g (1000SSSPG) | – |
2000番クラス | 145g (C2000S、C2000SHG) | 145g (LT2000S-P、LT2000S-H) |
最軽量は「23ヴァンキッシュ 1000SSSPG」となっているものの、2000番クラスは完全に互角となっています。
コスパが優秀なアブガルシア「ゼノン」
伏兵的に注目したいのがアブガルシアの軽量リール「ゼノン」。(※2021年発売)
まず、軽さは「23エアリティ」と互角以上となっており、重量比較は以下のとおりです。
サイズ | ゼノン | 23エアリティ |
---|---|---|
1000番クラス | 142g | – |
2000番クラス | 145g | 145g |
そして、ボディはマグネシウム合金製で「23エアリティ」と同じ。
ダイワのモノコックボディに類似する機構である”ワンピースフェザーメタルギアボックス”も搭載しています。
おまけにお値段は実売3万円台〜。「23エアリティ」と比べて2万円ぐらいお安くなっており、コスパがエグいです。
「23エアリティ」が気になっている方は、「ゼノン」も再チェックしておきましょう。
軽さ特化ならシマノ「21ソアレXR 500SPG」も有力
軽さだけを求めるなら、シマノ「21ソアレXR 500SPG」という選択肢もアリです。
ジグ単しかできないラインキャパであることに加え、技術仕様はアンダー1万円クラスのリールと同等。
結構な弱点を抱えているのですが、自重135gという圧倒的な軽さを誇ります。
場合によっては致命傷となりうるデメリットはあるものの、圧倒的に安くて(実売2万円台)軽いです。
基本性能は高くありませんが、ジグ単で〜尺クラスのアジを釣るには十分なスペック。
諸々のデメリットを許容できる方は、一考の価値アリなリールです。
※追加情報:「イグジスト」の超軽量版「イグジストSF」が発売決定!
アジングにもばっちりハマる「23エアリティ」!
というわけで、「23エアリティ」のアジング的考察は以上です。
本文でもお伝えしたとおり、アジングへのおすすめ度は非常〜に高いリールとなっています。
細かいリグ操作に適性があり、荷重変化察知を助けてくれて、リール本体も十分に軽い。
ダイワが自信を持ってリリースした最新リールだけに、かなり仕上がってます。
剛性は少々持て余すでしょうけど、別に強すぎて困ることはないですし。
アジング用リールに約6万円の予算を注ぎ込める方は、要検討なアイテムとなっていますぞ。