【ちょいマニアック】アジングの王道!ソリッドティップのメリット・デメリットについて細かく考察。

アジングロッドに広く搭載されている「ソリッドティップ」の特徴を詳しくまとめてみました。

アンコウ
アンコウ

アジングにはなんとなくソリッドが良い!ってのはわかってるけど、具体的にどう良いのかわからんぞ。

って方は必見です。

目次

アジングで使われる2つの王道ティップ

アジングロッドに搭載されるティップには、大きく分けて

  • (カーボン)チューブラーティップ
  • (カーボン)ソリッドティップ

の2種類が存在します。

上図のとおり、前者はティップ内が中空構造になっており、後者はティップ(穂先)の中身が詰まっているのが特徴です。

チタンティップってのもあるんですが…

ちなみに、上記の2種類以外にも「チタンソリッド/チューブラー」も存在するんですが、大人の事情もあって搭載されているモデルはごくごくわずかです。

しかも、チタンティップのことを引き合いに出すと、本記事の主題である「カーボンソリッドティップ」の特徴がわかりづらくなっちゃいます。

本記事では”カーボン製”のソリッドティップについて解説します

なので、チタンティップの存在はいったん置いときます。

本記事では、

ソリッドティップ=カーボンソリッドティップ

という前提で話を進めていきますので、予めご承知ください。

アジングでソリッドティップを使う5つのメリット

ソリッドティップは、チューブラーティップと比べて穂先が細くて柔らかくなっており、軽い負荷でもよく曲がってくれます。

ソリッドの「細さ」と「柔らかさ」によって得られるメリットが、アジングにおいては非常に重要なわけです。その代表例が↓の5点です。

  • 違和感系アタリを取りやすい
  • 食い込みが良い
  • 潮流の変化を感じやすい
  • 軽量ジグ単の存在感がわかりやすい
  • リグが必要以上に動かない

違和感系アタリを取りやすい

ソリッドティップを使うことによる一番のメリットが、「違和感系アタリ」を取りやすいこと。

ティップが細くてしなやかなので、わずかな違和感を拾ってくれるんです。

「モソッ」とか「フニッ」とか「ッッ」みたいな極小アタリもわかりやすいですし、下から食い上げてきたときにジグヘッドが「フワッ」と無くなるテンション抜けのアタリ(いわゆる「抜けアタリ」ってやつ)もとりやすくなります。

とにもかくにも、

このアタリはチューブラーじゃとれんわな。

ってアタリを感じて掛けにいけるのが、ソリッドティップの圧倒的な強みなのです。

食い込みが良い

ティップが柔らかいのでアジのバイトを弾きにくいってのも利点です。

こちらからアワセを入れて掛けにいかなくてもフッキングが決まることも多く、比較的ラクにアジを釣ることができます。

アジング初心者にソリッドをおすすめする人が多い理由のひとつです。

潮流の変化を感じやすい

細くて柔らかいソリッドティップは、テンションのON・OFFを感知しやすいです。

ジグヘッドが沈降流に引き込まれる、または湧昇流に浮かされるときの負荷の変化を手元まで伝える能力に長けています。

流れ同士がぶつかりエサとなるプランクトンが溜まる潮のヨレ、すなわちアジの爆釣チャンスゾーンへの突入を手感度で把握できるってわけです。(もちろん、タックルバランスが取れているという前提のもとなんですけども)

こういったテンション感度といわれる性能は、渋くなればなるほど大事になってきます。

厳しい状況でアジングの釣果を伸ばすためには外せない要素です。

軽量ジグ単の存在感がわかりやすい

細くて柔らかいソリッドティップは、軽い負荷にも反応してモタレるので、アンダー1gクラスの超軽量ジグヘッドの存在感も感じやすいです。

トゥイッチを入れた時に「ツンツン」感じることもできますし、テンションフォール時にリグがティップを引っ張っている様子も感じ取れます。

ロッドの性能に依存する部分もありますが、軽量ジグ単の繊細な操作感と存在感の明確さはソリッドティップならではの強みです。

リグが必要以上に動かない

しなやかなソリッドティップでは、アクションを入れた時にリグが必要以上に動きません。

アクション時のリグ移動を抑えられるので、ゆっくり潮に漂わせるアミパターン攻略に強いです。

硬くて張りのあるチューブラーティップだと、アクションを入れた時に足元側に寄ってくる幅が大きくなりがちです。

一方で、ソリッドティップなら、ティップの柔らかさがリグとアクションの負荷に負けるので、リグが必要以上に動きません。

アクションを入れた時のジグヘッドの移動幅を抑えられるので、アジの数が薄い群れを相手にしても多くのバイトを得やすくなります。

アジングでソリッドティップを使う4つのデメリット

いいことづくめに思えるソリッドディップですが、メリットとデメリットは表裏一体。もちろん、苦手とする項目もそれなりに存在します。

てなわけで、ソリッドティップのデメリットがコチラの4点↓。

  • 操作感のボヤケ
  • クイックなアクションが苦手
  • フッキングレスポンスが悪い
  • 明確なアタリはやや出にくい

操作感のボヤケ

先ほどソリッドティップが負荷に負けるという話をしましたが、負け”過ぎる”シチュエーションではその良さが発揮されにくくなります。

具体的には

  • 重たいリグを使う
  • 流れが速いポイントを攻める
  • 水深が深いポイントのボトム付近を攻める

といったケースが「負け過ぎ」になるシチュエーション。

ロッドを構えていても、アクションをさせても、ティップが入りすぎちゃうんです。

極細ティップでリグを感じる繊細さが影を潜め、ただただ操作感がボヤけるという残念な状態になってしまいます。

クイックなアクションが苦手

ソリッドティップは力強いアクションも苦手とします。キレッキレのダートなんかを演出するのには適しません。

柔らかいティップが強いアクションの負荷に負けて、リグに伝わるパワーが弱くなります。

  • 動きによってリグを目立たせて追わせるベイトパターン
  • 目の前でワームを暴れさせて反射的に食わせるリアクションの釣り

の攻略は、ソリッドよりもチューブラーの方が適任です。

フッキングレスポンスが悪い

しなやかなソリッドティップは、アワセを入れて、そのパワーがリグに伝わるまでにわずかなラグが出ます。

クイックなアクションが苦手な原理と同じですね。

ティップの柔らかさがアワセのパワーを吸収しちゃうんです。

その結果、コンマ何秒の世界ではありますが、フッキングが遅れてしまいます。

ソリッドティップには「オープンゲイブ」のJHがおすすめ

ただ、ティップの柔らかさによるフッキングの遅れは、初期掛かりが早いオープンゲイブのジグヘッドを使うことである程度軽減できます。

ソリッドティップのロッドを使うときは、オープンゲイブのジグヘッドを軸にゲームを組み立てたほうが、獲れるアジの数は増えると思いますよ。

↓オープンゲイブのおすすめジグヘッド↓

明確なアタリはやや出にくい

ソリッドティップは違和感系のアタリは取りやすいですが、「コン!」という明確なアタリはチューブラーと比べて少なくなります。

気持ちよく手に響くアタリを伝える能力は、中空構造で反響感度に優れるチューブラーの方が優秀です。

これに関しちゃあ、デメリットじゃない…?

ただ、ソリッドの場合は明確なアタリが出ないんじゃなくて、明確なアタリが出る前の違和感を拾っていることも多いです。

つまり、結果的にはチューブラーよりも多くのアタリを感じられます。

ソリッド特有のアタリ方に慣れてしまえば、「明確なアタリが出にくい」って項目はデメリットにはなりません。

しかもこの違和感系アタリは、掛けきったときのドヤ感がヤバイです。

明確じゃないアタリに対してアワセを入れ、アジの重みが乗ったときの快感は本当に病みつきになりますよ。

アジングには「ソリッド」と「チューブラー」どっちが適してるの?

ここまでソリッドティップのメリット&デメリットを見てきましたが、

アンコウ
アンコウ

結局、アジングには「ソリッド」と「チューブラー」のどっちいいん?

って思われた方も多いと思います。

状況にもよりけりですし、人によって見解が分かれる部分ではありますが、個人的にはソリッド推奨派です。

理由は、単純に拾えるアタリが多いから。たくさんのアジを釣れる確率が高いので、よりアジングを楽しめる!ってわけです。

とりあえず、ここまでの内容のまとめとして

  • ソリッドティップが活きるシチュエーション
  • 逆に、チューブラーティップが活きるシチュエーション

をサクッとまとめきますね。

ソリッドはこんな時におすすめ

  • 1g前後、もしくはそれ以下の軽量ジグ単でアジを狙うとき
  • なるべくジグヘッドを動かさずに漂わせるアミパターン攻略
  • 違和感系アタリをしっかり掛けにいきたいとき

逆に、こんな状況ではチューブラーかな。

  • ジグヘッドを素早く動かしてリアクションバイトを取りに行くとき
  • プラグやメタルジグといったハードルアーを使うとき
  • 2g以上の重ためのジグヘッドを使うとき

ソリッドティップを搭載したおすすめアジングロッド5選

ここからは、ソリッドティップを搭載するおすすめアジングロッドを5本ほど紹介していきます。

おすすめロッドの一覧はコチラ↓。

メーカーおすすめロッド価格帯
ダイワアジメバルX 66L-Sアンダー1万円
メジャークラフト鯵道1G S582L1万円台
がまかつラグゼ 宵姫 爽 S53FL-solid2万円台
シマノ21ソアレXR S60SUL-S3万円台
アブガルシアエラディケーター リアルフィネス プロトタイプ 51Pro-FS4万円台

アンダー1万円:ダイワ「アジメバルX 66L-S」

出典:ダイワ

「アジメバルX」は、アジング・メバリングに対応するダイワの低価格ロッド。

実売9,000円前後でお求めやすく、アジング入門に適したアイテムです。

66L-Sはジグ単から中距離遠投リグまで対応する万能モデル。

これからアジングを始める方の最初の1本におすすめの機種となっています。

アイテム全長(m)標準自重(g)ルアー重量(g)継数
66L-S1.98700.5~82

1万円台:メジャークラフト「鯵道1G S582L」

「鯵道1G」は、メジャークラフトの新規軸ロッドシリーズ「1G」のアジングロッド。

人気の上位グレード「鯵道5G」の廉価版モデルということで、注目を集めています。

S582Lは、ショートロッドの定番レングスである5フィート8インチを採用したモデル。

繊細なジグ単ゲームと相性が良く、入門クラスのロッドながらも本格的なアジングを楽しむことができます。

Model全長(ft)標準自重(g)ルアー(g)継数(pcs)
AD1-S582L5’8″520.2-32

2万円台:がまかつ「ラグゼ 宵姫 爽 S53FL-solid」

「宵姫 爽」は、軽さと感度に定評のある「宵姫」シリーズのエントリー機。

S53FL-solidは、軽量ジグ単にちょうど良いFL(フェザーライト)クラスのショートモデルです。

アジングで人気の5フィート台後半のショートロッドと比べて飛距離はわずかに劣るものの、キャストや操作の精度で上回ります。

緻密な近距離戦を堪能したい方におすすめの1本です。

全長自重ルアー重量継数
1.60m46g0.1~2g2本

3万円台:シマノ「21ソアレXR S60SUL-S」

出典:シマノ

「21ソアレXR」は、シマノのライトゲームブランド「ソアレ」シリーズの中堅機。

シマノの上位ロッドでおなじみの「カーボンモノコックグリップ」を搭載するなど、ハイエンド機顔負けのセッティングを特長とします。

S60SUL-Sは、長すぎず短すぎないジャスト6フィートのフィネスモデル。

柔らかめなSULパワーを採用していることもあり、ブランクのしなりを最大限に使ってジグヘッドを弾き飛ばす爽快なキャストを決めることができます。

ジャスト6フィートのロッドは操作性や取り回しもよく、アジング中上級者からの人気も高め。

「21ソアレXR S60SUL-S」は、総合力に優れたジグ単ロッドとなっています。

機種全長自重ルアー重量継数
S60SUL-S1.83m63g0.3~6g2本

4万円台〜:アブガルシア「エラディケーター リアルフィネス プロトタイプ 51Pro-FS」

「エラディケーター リアルフィネス プロトタイプ」は、アブガルシアの最高峰ライトゲームロッド。

とにかく軽くて高感度というのがストロングポイントです。

現行のアジング界でも最軽量格のロッドとしても知られており、最も短くて軽い46Pro-STの自重はなんと27g。

本記事でおすすめ機種に挙げている51Pro-FSも31gということで、抜群の軽量性を誇ります。

極限の感度と操作性を武器にハイレベルな駆け引きを楽しみたい方にイチオシの1本です。

全長自重ルアー重量継数
1.549m31g0.1-2g2本

その他のロッド

今回はひとまず5本のおすすめロッドを挙げてみましたが、ソリッドティップを搭載する優良アジングロッドは他にも山ほど種類があります。

ロッド選びにこだわりたい方は、もう少し広く情報を集めてみるのも良いでしょう。

実売3万円台以下の有力ロッドはコチラ↓の記事に、

実売4万円台以上の有力ロッドはコチラ↓の記事にまとめています。

他の選択肢も探りたい方は、お役立てくださいませ。

ソリッドティップのロッドで繊細なアジングを楽しもう!

というわけで、ソリッドティップについての解説は以上です。

荷重感度に優れ、アタリ以外の情報も多く届けてくれるソリッドティップの素敵さをおわかり頂けたんじゃないかと思います。

ジグ単の釣りでは絶大な強みを発揮してくれますので、ソリッドディップのロッドでアジングを楽しんでみてはいかがでしょうか?

本記事で紹介したおすすめロッド

メーカーおすすめロッド価格帯
ダイワアジメバルX 66L-Sアンダー1万円
メジャークラフト鯵道1G S582L1万円台
がまかつラグゼ 宵姫 爽 S53FL-solid2万円台
シマノ21ソアレXR S60SUL-S3万円台
アブガルシアエラディケーター リアルフィネス プロトタイプ 51Pro-FS4万円台

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