シマノから発売されるNEWリール「23エクスセンスXR」を紹介します。
シーバスに特化した性能を有し、お値段は実売3万円前後とそこそこリーズナブル。
なんですけども、諸事情によりガッツリ推せるアイテムではありません。
そのへんの理由は記事内で解説していますので、気になる方はさらっと読んでいってください。
シマノ「23エクスセンスXR」の特徴
さっそく「23エクスセンスXR」の特徴を見ていきましょう。
仕様一覧
まずは主な仕様からいきましょう。
一覧はコチラ↓です。(※比較用に「20ヴァンフォード」の情報も記載)
23エクスセンスXR | 20ヴァンフォード | |
---|---|---|
マイクロモジュールギアⅡ | ● | ● |
サイレントドライブ | ● | ● |
Xプロテクト | ● | ● |
リジットサポートドラグ | ● | |
ラピッドファイアドラグ | ● | |
総ベアリング数 | 9 | 7 |
ボディ素材 | 強化樹脂(CI4+) | 強化樹脂(CI4+) |
ローター素材 | 強化樹脂(CI4+) | 強化樹脂(CI4+) |
「23エクスセンスXR」は実質的には「20ヴァンフォード」のスピンオフモデル。
ボディーもローターも強化樹脂(CI4+)製なので、タイプ的には軽量フィネス型のリールとなります。
ベースとなっている「20ヴァンフォード」よりもいくらか値段が高いぶん、シーバスフィッシングで有利になるギミックを取りれつつ性能をアップしているってな感じです。
ちなみに、上表の仕様一覧はひとまず代表的なものだけをまとめています。
詳細については「23エクスセンスXR」の公式ページをご覧ください。
「エクスセンス」シリーズ内での位置付け
「23エクスセンスXR」の発売をふまえた、「エクスセンス」シリーズのリール一覧は以下のとおり。
製品 | 参考実売価格 |
---|---|
21エクスセンス | 5万円前後 |
23エクスセンスXR | 3万円前後 |
20エクスセンスBB | 1.2万円前後 |
「23エクスセンスXR」は、全3製品のなかでは中堅クラスに位置します。
上位グレードの強みを取り入れつつ、入門グレードよりも高い性能を有する、コスパと性能のバランスが良いアイテムです。
各グレードの仕様の違いはこんな感じ↓になっています。
「19ヴァンキッシュ」に相当する「21エクスセンス」と多くの仕様を共有しつつ、ボディ素材と軽さに気持ちばかりの差があるといったところです。
最新アイテムだけに、上位グレードと比べたときのお得感はかなりのものといえるでしょう。
先代モデルとの比較
「23エクスセンスXR」は、先代機である「18エクスセンスCI4+」と比べても、仕様がしっかりとアップデートされています。
公式ページに掲載されてる仕様の違いはコチラ↓。
先代比でも順当な進化を遂げていることがわかりますね。
ただ、上図でフィーチャーされている
- マイクロモジュールギアⅡ
- Xプロテクト
- ロングストロークスプール
- サイレントドライブ
の4機構は実売1.2万円クラスの汎用スピニングリール「21アルテグラ」まで搭載が進んでいるものです。
先代比では大きな進化を遂げたといえるものの、低価格帯の汎用スピニングリールと比べたときのお得感は、2023年現在ではすでに薄れているということも付け加えておきます。
「23エクスセンスXR」の価格と発売日
「23エクスセンスXR」の発売は2023年3月予定。
定価は41,000〜43,200円、実売価格は3万円前後となっています。
シマノ「23エクスセンスXR」の番手一覧
「23エクスセンスXR」には全4機種がラインナップされており、スペックの一覧は以下のとおり。
機種 | ギア比 | 最大ドラグ力 | 自重 | PE糸巻き量 (号-m) | ベアリング数 BB/ローラー |
---|---|---|---|---|---|
C3000M | 5.3 | 9kg | 185g | 1-190 | 9/1 |
C3000MHG | 6.0 | 9kg | 185g | 1-190 | 9/1 |
3000MHG | 5.8 | 9kg | 200g | 1-190 | 9/1 |
4000MXG | 6.2 | 11kg | 225g | 1.5-200 | 9/1 |
シーバスフィッシングでよく使われる1号前後のPEラインが、ちょうどよく収まる番手が揃います。
軽量性・繊細さを重視するならC3000クラスの2機種、パワーを重視するなら3000MHGや4000MXGを選ぶと良いでしょう。
「23エクスセンスXR」と「20ヴァンフォード」の違いは?
先述のとおり、「23エクスセンスXR」は実質的に「20ヴァンフォード」のリメイク版。
主な仕様の違いをおさらいするとこんな感じ↓です。
23エクスセンスXR | 20ヴァンフォード | |
---|---|---|
マイクロモジュールギアⅡ | ● | ● |
サイレントドライブ | ● | ● |
Xプロテクト | ● | ● |
リジットサポートドラグ | ● | |
ラピッドファイアドラグ | ● | |
総ベアリング数 | 9 | 7 |
ボディ素材 | 強化樹脂(CI4+) | 強化樹脂(CI4+) |
ローター素材 | 強化樹脂(CI4+) | 強化樹脂(CI4+) |
ここからは両者の違いについて、サクッと解説していきます。
ポイントは以下の3つです。
- ドラグ性能
- シーバスに適した番手の充実
- デザイン
ドラグ性能の違い
性能面での一番の違いはドラグです。
「23エクスセンスXR」のドラグには以下の2つの機構が搭載されています。
- リジットサポートドラグ:2点のベアリングでスプールを支持することで、ドラグのなめらかな滑りを実現する。
- ラピッドファイアドラグ:ドラグノブの回転に対するドラグ力の強弱変化を大きく設定することで、素早いドラグ設定が可能になる。
パワフルなシーバスに遅れを取らないよう、ドラグ性能が強化されているわけです。
上記の2機構は「20ヴァンフォード」には非搭載となっていますので、こちらが一番大きな違いとなります。
シーバスに適した番手の充実
もうひとつ重要なのが、シーバスに適した番手の充実です。
「23エクスセンスXR」には、「20ヴァンフォード」にはラインナップされていないC3000Mクラスが含まれます。
この点も「23エクスセンスXR」ならではの強みです。
「20ヴァンフォード」のC3000クラスには、通常スプールとシャロースプールモデルしか展開されておらず、いずれもラインキャパ的にシーバスにベストフィットはしません。
ちなみに、C3000Mクラスはどう考えても汎用リールにも必要な番手なのですが、ここは「23エクスセンスXR」の優位性を確保するためにあえて入れていないのだと思われます。
デザインの違い
最後はデザインの違いです。
黒を基調としている「23エクスセンスXR」のほうが、いろんなロッドに合わせやすいカラーリングとなっています。
「20ヴァンフォード」は差し色の赤が邪魔になることが多く、色合いまで気にしてタックルセッティングをする場合はイマイチ採用しづらいリールなのです。
たいていのロッドにスッと溶け込む「23エクスセンスXR」のカラーリングは、タックルの外観も重視したいアングラーの目にはとても魅力的に映るでしょう。
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「23エクスセンスXR」のおすすめ度はそれほど高くない
先代と比べた進化度合いも十分で、上位グレードに対するお得感もあり、「20ヴァンフォード」にはない強みをもつ「23エクスセンスXR」。
一見かなりええ感じに見えるのですが、実はそこまでおすすめ度は高くありません。
というのも、「20ヴァンフォード」のモデルチェンジがすぐそこに迫っているからです。
順当にいけば「24ヴァンフォード」登場!となりますからね。
現状のリールに不満がないなら、「ヴァンフォード」のモデルチェンジを待ってから「23エクスセンスXR」とてんびんにかけるってのが賢い立ち回りといえるでしょう。
「23エクスセンスXR」を買った翌年に、超高性能な次世代「ヴァンフォード」が出てきたら、少し残念ですからね。
したがって「23エクスセンスXR」は、限られた予算をうまく使いたいという方ほど、いま飛びつくべきではないリールです。
予算に余裕があるなら「23ヴァンキッシュ」や「23エアリティ」を検討するほうがいいでしょうし、逆にリールは「22ミラベル」あたりで様子を見るというのもアリだと思います。
いずれにせよ、購入の際はいつもより慎重に検討を重ねるのがおすすめです。