ダイワの良コスパ堅牢系リール「レグザ」がモデルチェンジ!本記事には新型となる「23レグザ」にまつわる情報を幅広くまとめてみました。
仕様の解説はもちろん、先代モデルとの比較や代案となりうる競合リールたちの情報も掲載しています。
「23レグザ」が気になっている方は要チェックです。
ダイワ「23レグザ」の仕様をチェック!
というわけで、さっそく「23レグザ」の仕様をチェックしていきましょうか。
エアドライブデザインを採用
仕様の目玉はもちろん「エアドライブデザイン」の採用。
「エアドライブデザイン」は、ダイワ製スピインングリールの新コンセプトでありまして、主にタックルの操作性や感度向上に寄与します。
汎用スピニングリールでは「22イグジスト」「23エアリティ」に搭載が進み、本記事で取り上げる「23レグザ」にも乗ってきたというわけです。
「エアドライブデザイン」の注目ポイントは、フロントユニット(スプール、ベール、ローターなど)を軽量化しつつリール全体の重心バランスを向上させていること。
リールの重心がリールフット近くにくることで穂先側の重さを感じづらく、より軽快なタックル操作が可能になります。
同時にタックル全体のバランス向上にもつながるため、感度(特に荷重系)も上がるというカラクリになっております。
「23レグザ」には3/4のエアドラパーツを搭載
そんな「エアドライブデザイン」仕様のパーツには以下の4種類があります。
- エアドライブスプール
- エアドライブローター
- エアドライブベール
- エアドライブシャフト(※「23レグザ」には非搭載
「23レグザ」では、上記4つのうち「エアドライブシャフト」以外の3つが搭載されていますので、「エアドライブデザイン」の恩恵を十分に享受できるでしょう。
次世代ドラグシステム「ATD TYPE-L」
「23レグザ」には、次世代のドラグシステム「ATD TYPE-L」も搭載されています。
近年のダイワ製リールでは、急激なテンション変化にも柔軟に対応し、ラインブレイクとバラシを減らすATD(オートマチックドラグシステム)が好評。
そんな「ATD」の改良版が「ATD TYPE-L」。初動の滑らかさに磨きがかけられており、キャッチ率向上・ファイト効率アップに貢献してくれます。
頑丈なアルミボディ(※非MQ)
「レグザ」といえば頑丈なアルミボディ。こちらは先代モデルに引き続いての採用となっています。
高負荷時でもボディの歪みが少なく安定した巻き取りが可能なため、パワフルな中〜大型魚とのタフファイトで真価を発揮します。
ちなみに、「23レグザ」のアルミボディは先代に引き続き、非モノコックボディ仕様。
「モノコックボディ」とは
ビス無しでボディを一体整形するダイワ製リールの花形テクノロジー。ボディの剛性アップに貢献する。
堅牢系の上位リール「19セルテート」のボディも同じアルミ製ですが、こちらはモノコック仕様となっており、この点が「23レグザ」と上位リールとの大きな差です。
(※「19セルテート」については後述。)
「23レグザ」がモノコックボディ化されれば最高だったんですけど、この点は少し残念…。
予算的に難しいのか、あるいは上位リールの優位性を崩さないためにあえて非モノコックにしたという線も濃厚です。
番手ごとの特性に合わせたハンドルノブ
「23レグザ」では番手ごとの特性に合わせて、4種のハンドルノブが使い分けられています。
各番手の仕様一覧は以下のとおり。
ハンドルノブ形状 | 搭載番手 |
---|---|
HG-I型ノブ ※写真左上 | LT2500S |
HG-T型ノブ ※写真右上 | LT2500,LT2500-XH,LT3000S-C,LT3000S-CXH |
パワーラウンドタイプEVAノブ(M) ※写真左下 | LT3000,LT3000-XH,LT4000-C,LT4000-CXH |
パワーラウンドタイプEVAノブ(L) ※写真右下 | LT5000-C,LT5000-CXH,LT6000D-H |
基本的にはパワフルな巻き上げができるT型やラウンドEVA型が中心で、「23レグザ」良さを活かすセッティングとなっています。
その他の機構も勢揃い
「23レグザ」にはその他の機構もまんべんなく搭載されています。
ざっと一覧にまとめるとこんな感じ↓です。
機構 | 概要・恩恵 |
---|---|
タフデジギア | パワーと耐久性、巻きのなめらかさを生み出す高精度ギア。 |
マグシールド | 高い防水性でリールの性能劣化を防ぐ機構。「23レグザ」ではピニオン部に搭載。 |
ロングキャスト-ABS | 飛距離性能・トラブルレス性能が高い独自形状のスプール。 |
パーフェクトラインストッパー | ストレスなくラインをとめられるストッパー。 |
おなじみの機構もどっさりと搭載されており、安心感がありますね。
「23レグザ」の価格と発売日
「23レグザ」は2023年8月に発売済み。お値段は定価で23,100〜26,100円、実売価格は19,000円前後です。
先代機である「19レグザ」の定価は22,000〜23,500円でしたから、やや値上げはされています。
…が、2023年に発売された新製品の中では、値上げ幅は控えめ。
コスパの高さも先代機から引き継がれているといって良いでしょう。
ダイワ「23レグザ」は先代モデル「19レグザ」と何が違う?
「23レグザ」の仕様は上記のとおりなんですが、ここで気になってくるのは「先代機と何が変わったのか?」じゃないでしょうか。
というわけで、主な進化ポイントがコチラ↓です。
- エアドライブデザインを採用
- ローター素材:「DS4」→「ザイオンV」
- ドラグ仕様:「ATD」→「ATD TYPE-L」
- 10〜20gの軽量化
仕様解説のところでは触れなかったのですが、ローター素材が進化しているというのも地味にうれしいポイントです。
ローターに使われるカーボン強化樹脂が、「21フリームス」や「21カルディア」に搭載されている「ザイオンV」にアップグレードされています。
また、エアドライブデザインの採用などにより、先代機よりも自重が軽くなっているというのも良いですね。
モノコックボディが非採用となったのは少し残念ですが、総合的に見ればかなり良い感じの進化を遂げているんじゃないでしょうか。
ダイワ「23レグザ」の機種ラインナップ
「23レグザ」では2500〜6000番クラスに全12機種をラインナップ。スペックの一覧は以下のとおりです。
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品名 | ギア比 | 自重(g) | 最大ドラグ力 (kg) | 標準巻系量PE(号-m) | ベアリング (ボール/ローラー) |
---|---|---|---|---|---|
LT2500 | 5.3 | 220 | 10 | 0.8-200 | 5/1 |
LT2500S | 5.3 | 215 | 5 | 0.6-200 | 5/1 |
LT2500-XH | 6.2 | 220 | 10 | 0.8-200 | 5/1 |
LT3000S-C | 5.3 | 230 | 10 | 0.8-200 | 5/1 |
LT3000S-CXH | 6.2 | 230 | 10 | 0.8-200 | 5/1 |
LT3000 | 5.2 | 245 | 10 | 1-200 | 5/1 |
LT3000-XH | 6.2 | 245 | 10 | 1-200 | 5/1 |
LT4000-C | 5.2 | 255 | 12 | 1.5-200 | 5/1 |
LT4000-CXH | 6.2 | 255 | 12 | 1.5-200 | 5/1 |
LT5000-C | 5.2 | 280 | 12 | 2-300 | 5/1 |
LT5000-CXH | 6.2 | 280 | 12 | 2-300 | 5/1 |
LT6000D-H | 5.7 | 365 | 12 | 3-300 | 5/1 |
近い価格帯の強化樹脂ボディリール(「21カルディア」や「21フリームス」)と比べるとやや重めではありますが、そのぶん強度が高くなっています。
2500番クラスの機種
3000番クラスの機種
4000番クラスの機種
5000番・6000番クラスの機種
ダイワ「23レグザ」の競合リール情報まとめ
さて、ここからは「23レグザ」の購入or見送りの判断に役立つ余談を3つほどお届けしてまいります。
次世代「セルテート」がそろそろくるって話
1つ目のトピックは堅牢系リールとして「23レグザ」の直接的な上位機となる「セルテート」について。
現時点では2019年発売の「19セルテート」が最新モデルなのですが、これがそろそろモデルチェンジされますよというお話です。
前回のモデルチェンジは「16セルテート」→「19セルテート」の3年スパンでしたから、もう今すぐにモデルチェンジが発表されてもおかしくありません。
少し出費がかさんでもいいからより高性能なリールが欲しいという方は、「23レグザ」をスルーして次世代「セルテート」の発売を待つというのもアリだと思います。
ちなみに、次世代「セルテート」で予想される仕様は以下のような感じです。
- エアドライブデザイン(4パーツを全搭載)
- アルミのモノコックボディ
- ATD TYPE-L
- MC タフデジギア
- レグザよりも10〜20g程度軽い
まあ簡単にいえば、お値段のぶんだけ性能が高い「23レグザ」の完全上位互換リールってことになりますね。
これで実売5万円台〜、下手すると6万円台〜といったところが妥当な線じゃないでしょうか。
上記の仕様予想のなかでもとりわけ重要なのは「モノコックボディ」の存在です。
「モノコックボディ」はダイワ製スピニングリールの顔ともいえる重要機構。搭載・非搭載で性能も印象もずいぶん変わります。
おそらくですが、「23レグザ」にモノコックボディを搭載しなかったのは、後に発売される次世代「セルテート」の優位性を際立たせるためでしょう。
モノコックボディ(MQ)が仕様差になるならば、「非MQのレグザ→MQのセルテート」の順に発売するほうが両者の販売数が伸びそうですもんね。
…という兼ね合いがありますから、「23レグザ」が気になっている方は次世代「セルテート」のことも頭に入れておきましょう。
シマノの「23ストラディック」とバチバチに競合
他社のリールでいうなら、シマノ「23ストラディック」の存在も見逃せません。
「23ストラディック」は、「23レグザ」と同じくアルミボディ仕様の堅牢系リール。
実売価格も2万円付近ということで、「23レグザ」とバチバチに競合します。シマノ版「レグザ」と言い換えても良いかもしれません。
「ストラディック」も2023年のモデルチェンジが確定しました。
「22ステラ」や「23ヴァンキッシュ」に採用されているインフィニティ系の諸機構も搭載され、注目を集めています。
「23レグザ」とはいわずもがなの競合関係にありますから、要チェックです。
剛性にそこまでこだわらないなら「21カルディア」や「21フリームス」もアリ
「23レグザ」と近い価格帯のダイワ製リール「21カルディア」「21フリームス」の存在もお忘れなく。
それぞれの仕様一覧は以下のとおりです。
23レグザ | 21カルディア | 21フリームス | |
---|---|---|---|
実売価格 | 1.9万円前後 | 2万円前後 | 1.3万円前後 |
番手構成 | 2500〜6000番 | 1000〜4000番 | 1000〜6000番 |
エアドライブデザイン | ○ | ||
ボディ材質 | アルミ | ZAION V | ZAION V |
モノコックボディ | ○ | ||
ローター材質 | ZAION V | ZAION V | ZAION V |
ATD TYPE-L | ○ | ||
マグシールド | ○ | ○ | ○ |
タフデジギア | ○ | ○ | ○ |
LT2500クラスの自重 | 220g | 195g | 200g |
LT3000クラスの自重 | 245g | 215g | 225g |
LT4000-Cクラスの自重 | 255g | 230g | 235g |
LT5000-Cクラスの自重 | 280g | – | 255g |
LT6000クラスの自重 | 365g | – | 325g |
選び分けのポイントとなるのは、ボディの材質です。
- 23レグザ:金属(アルミ)ボディ
- 21カルディア、21フリームス:カーボン強化樹脂(ZAION V)ボディ
高負荷時の稼働に安定感があるのは「23レグザ」なのですが、そのぶんリールの自重が重めです。
逆に「21カルディア」「21フリームス」はリール自体は軽いものの、「23レグザ」と比べると剛性感が劣るといったところ。
とはいえ、「21カルディア」や「21フリームス」に使われているZAION Vにもかなりの強度があります。
「21カルディア」に関してはモノコックボディ仕様となっているので、タフファイトにもそこそこ高いレベルで対応可能です。
パワーでゴリ押す脳筋ファイトを多用しないのであれば、「21カルディア」や「21フリームス」のほうが無難に扱いやすいかもしれません。
このへんは、リールにどの程度の強さを求めるのか?を考えて、自身に合うものをチョイスしていただければ幸いです。
まとめ
というわけで、ダイワ「23レグザ」についての情報は以上です。
エアドライブデザインやATD TYPE-Lなど、注目の仕様が満載され、かなりええ感じに仕上がっていましたね。
モノコックボディ化されなかったのは惜しい点ですが、先代機である「19レグザ」から順当な進化を遂げつつお値段はほぼ据え置かれています。
コスパも良好といえるのではないでしょうか。
ただ、「23レグザ」の代案となりうるリールたち(次世代「セルテート」「23ストラディック」「21カルディア」「21フリームス」)との比較検討も重要です。
本記事の内容も参考にしつつ、今後のリール購入プランを練ってみてはいかがでしょうか。
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ダイワ「23レグザ」の機種一覧
品名 | ギア比 | 自重(g) | 最大ドラグ力 (kg) | 標準巻系量PE(号-m) | ベアリング (ボール/ローラー) |
---|---|---|---|---|---|
LT2500 | 5.3 | 220 | 10 | 0.8-200 | 5/1 |
LT2500S | 5.3 | 215 | 5 | 0.6-200 | 5/1 |
LT2500-XH | 6.2 | 220 | 10 | 0.8-200 | 5/1 |
LT3000S-C | 5.3 | 230 | 10 | 0.8-200 | 5/1 |
LT3000S-CXH | 6.2 | 230 | 10 | 0.8-200 | 5/1 |
LT3000 | 5.2 | 245 | 10 | 1-200 | 5/1 |
LT3000-XH | 6.2 | 245 | 10 | 1-200 | 5/1 |
LT4000-C | 5.2 | 255 | 12 | 1.5-200 | 5/1 |
LT4000-CXH | 6.2 | 255 | 12 | 1.5-200 | 5/1 |
LT5000-C | 5.2 | 280 | 12 | 2-300 | 5/1 |
LT5000-CXH | 6.2 | 280 | 12 | 2-300 | 5/1 |
LT6000D-H | 5.7 | 365 | 12 | 3-300 | 5/1 |