満を持してのモデルチェンジが発表されたシマノの最高峰リール「ステラ」。
本記事では”インフィニティ・エボリューション(無限の進化)”のテーマを引っさげ、インパクト抜群の情報が解禁された「22ステラ」を大特集していきます。
シマノ「ステラ」が2022年にモデルチェンジ!
「ステラ」はシマノが誇る汎用スピニングのフラッグシップ機。
シマノ社の高度テクノロジーが凝縮されたハイエンドリールです。
ソルト・フレッシュを問わず、多くのエキスパートから支持されている「ステラ」が2022年にモデルチェンジ。
無限の進化(インフィニティ・エボリューション)を手土産にカムバックします。
シマノ「22ステラ」の発売日は?
「22ステラ」の気になる発売日は2022年3月の予定です。
お値段は定価で9万円前後、実売価格で7.5万円前後となっています。
「18ステラ」と比べると5,000円ほど値上がりしていますが、ほぼ据え置きといえる水準です。
ちなみに、「22ステラ」の予約は既に始まっています。
新製品発売直後の品薄はお約束となっていますから、いち早くゲットしたい方はとりあえず予約しておきましょう。
シマノ「22ステラ」のテーマは”インフィニティ・エボリューション(無限の進化)”
「22ステラ」の仕様を象徴するキーワードは”インフィニティ・エボリューション(無限の進化)”。
モデルチェンジのたびにハードルは上がるけど、まだまだ越えられるんだぜ!という気概を感じます。
そんなわけで、ここからは「22ステラ」の進化ポイントを具体的にチェックしていきましょう。
インフィニティループ
「22ステラ」の新仕様で最もわかりやすくて、インパクトがあるのが”インフィニティループ”です。
スプールへのライン収納を超密巻きにする技術となっています。
動画で確認すると一目瞭然なのですが、ハンドルの回転に対するスプールの上下が明らかに少ないです。
回転時のスプールの様子がわかりやすい動画がコチラ↓。(※再生位置調整済)
≫動画:【22SS新製品 リール】STELLA / 奥田学【シマノオンラインフィッシングショー】
これだけラインを密に巻いておけば、放出時の抵抗を大幅に減らすことができます。
従来モデルよりもさらに飛距離性能が向上しているでしょう。
インフィニティドライブ
インフィニティドライブは、巻き上げパワー向上に寄与する技術。
メインシャフトをブッシュで支持し、ピニオンギアと直接接触しない構造を特徴とします。
これにより回転時の摩擦抵抗が大幅に減少し、より滑らかでノイズレス、そしてパワフルな巻き取りが可能になります。
ステラの強みである巻き性能の高さがさらに強固なものになっているわけです。
インフィニティクロス
インフィニティクロスはギアの耐久性アップに関わる技術。
ドライブギアならびにピニオンギアの設計を変更し、噛み合う歯の接触面積が広くなるように調整されています。
噛み合うギアの歯にかかる負荷の集中を防ぐことで、従来比で約2倍の耐久性を実現。
最も消耗が激しいギアの耐久性が上がり、極上の使用感がより長続きするようになっています。
アンチツイストフィン
”アンチツイストフィン”は、スプール付近での糸ヨレを防止する機構。
ローター下部に設けられたフィンが緩んだラインを拾い上げるので、ヨレた状態の糸をそのままスプールに巻き取ることが少なくなります。
スプール下部からのラインの巻き込みが減るってのもうれしいですね。
鬱陶しいライントラブルに見舞われることなく、目の前の釣りに集中できるでしょう。
この”アンチツイストフィン”は技術的に高度というよりは、発想が素晴らしい類の機構です。
今後モデルチェンジされていく下位グレードのリールでも、早い段階での採用が期待できます。
汎用性という面でも優秀な機構ですね。
新形状のAR-Cスプール
「22ステラ」ではスプール設計の見直しも行われました。
スプールエッジからドラグノブにかけての角度を絞り込むことで、ラインをドラグ内へ巻き込みづらくなっています。
スプールエッジには摩擦を減らす特殊加工を適用。エッジ部がラインに与えるダメージを抑えてくれます。
DURAクロス
”DURAクロス”は新開発のドラグワッシャーです。
縦・横方向に交差する繊維をワッシャーとして利用することで、高い耐久力を実現。
耐摩耗性に優れ、最高のドラグ性能がより長持ちするようになっています。
シマノ「22ステラ」に搭載されているその他のテクノロジーを一気見!
「22ステラ」の注目テクノロジーは上記のとおり。
なんですが、「22ステラ」にはその他のテクノロジーもたっぷり搭載されています。
すべてを細かく紹介し出すとキリがないので、テクノロジーの一覧と概要だけザクっとまとめてみました。
ギア関連のテクノロジー
テクノロジー | 主な恩恵 |
---|---|
HAGANEギア | 巻き上げパワー・巻き心地の良さアップ |
マイクロモジュールギアⅡ | 巻き心地の良さ・巻き感度アップ |
Xシップ | 巻き上げパワー・巻き心地の良さアップ |
ボディー関連のテクノロジー
テクノロジー | 主な恩恵 |
---|---|
HAGANEボディー | ボディーの剛性アップ |
Xプロテクト | 防水性・耐久性アップ |
Gフリーボディー | 先重りの低減、タックルバランスの向上 |
サイレントドライブ | ガタつきの少なさ・巻き心地の良さアップ |
スプール・ローター関連のテクノロジー
テクノロジー | 主な恩恵 |
---|---|
ロングストロークスプール | 飛距離アップ |
ワンピースベール | ライントラブル防止 |
リジッドサポートドラグ | ラインブレイクの防止、ファイト効率アップ |
S A-RB | ベアリングの耐久性・耐腐食性アップ |
シマノ「22ステラ」の機種ラインナップをチェック!
最新・既存のテクノロジーが融合し、死角のない「22ステラ」。
番手についても全16種がラインナップされており、選択肢が豊富です。
というわけで、「22ステラ」の全番手を一気見していきましょう。
1000番・2000番クラス
機種 | ギア比 | 自重 | 糸巻量 | ベアリング数 BB/ローラー |
---|---|---|---|---|
1000SSPG | 4.4 | 165g | PE0.4号-100m | 12/1 |
C2000S | 5.1 | 170g | PE0.6号-150m | 12/1 |
C2000SHG | 6.0 | 170g | PE0.6号-150m | 12/1 |
2500番クラス
機種 | ギア比 | 自重 | 糸巻量 | ベアリング数 BB/ローラー |
---|---|---|---|---|
C2500S | 5.1 | 175g | PE0.8号-150m | 12/1 |
C2500SXG | 6.3 | 175g | PE0.8号-150m | 12/1 |
2500S | 5.1 | 205g | PE0.8号-150m | 12/1 |
2500SHG | 5.8 | 205g | PE0.8号-150m | 12/1 |
3000番クラス
機種 | ギア比 | 自重 | 糸巻量 | ベアリング数 BB/ローラー |
---|---|---|---|---|
C3000SDH | 5.1 | 220g | PE0.8号-150m | 14/1 |
C3000SDHHG | 5.8 | 220g | PE0.8号-150m | 14/1 |
C3000MHG | 5.8 | 210g | PE1.2号-150m | 12/1 |
C3000XG | 6.4 | 210g | PE1.5号-270m | 12/1 |
3000MHG | 5.7 | 235g | PE1.2号-150m | 12/1 |
4000番・5000番クラス
機種 | ギア比 | 自重 | 糸巻量 | ベアリング数 BB/ローラー |
---|---|---|---|---|
4000M | 5.3 | 260g | PE1.5号-200m | 12/1 |
4000MHG | 5.7 | 260g | PE1.5号-200m | 12/1 |
4000XG | 6.2 | 260g | PE1.5号-320m | 12/1 |
C5000XG | 6.2 | 260g | PE2号-300m | 12/1 |
先代機「18ステラ」と比べて変わった点は?
続いては、先代機である「18ステラ」と比べた時に、「22ステラ」はどう変わっているのか?をまとめていきます。
- 価格
- テクノロジー
- スペック&機種ラインナップ
- デザイン
の4点で比較していきます。
価格
「22ステラ」は定価で85,400〜91,900円。
先代である「18ステラ」と比べると、おおむね5,000円程度の値上げとなりました。
…が、約2万円の値上げで定価が10万円台に乗った「22イグジスト」と比べると、「22ステラ」の値上げは誤差の範囲内です。
このご時世に5,000円ほどの値上げで踏みとどまった「22ステラ」の価格は、値上げされたのに良心的に感じちゃいますね。
≫関連:ダイワ「22イグジスト」を大特集|エアドライブデザインの恩恵とは?
テクノロジー
テクノロジー面で変化が大きいのは、”インフィニティー〇〇”を中心とした新機構。
「18ステラ」と比べて大きく強化されたのは
- 飛距離
- 耐久性
- 巻き上げパワー
- トラブルレス性能
の4点です。
主に、パワー系の釣りに求められる性能が上がっています。
そして、持ち前のシルキーな巻き心地も健在といったところでしょう。
そんなわけなので、これまでどおりパワー寄りの釣りで積極的に採用されそうですね。
バス釣りの一部リグやシーバス、フラットフィッシュ、ライトショアジギングあたりがその代表例となります。
逆にライトゲームやエギングなど、繊細さが求められる釣りでは「19ヴァンキッシュ」や「22イグジスト」が優位となるでしょう。
スペック・機種ラインナップ
「22ステラ」と「18ステラ」の主要モデルのスペック一覧がコチラ↓です。
【2000番クラス】
リール | 番手 | ギア比 | 自重 | ベアリング数 BB/ローラー |
---|---|---|---|---|
18ステラ | C2000S | 5.1 | 170g | 12/1 |
22ステラ | C2000S | 5.1 | 170g | 12/1 |
【2500番クラス】
リール | 番手 | ギア比 | 自重 | ベアリング数 BB/ローラー |
---|---|---|---|---|
18ステラ | C2500SHG | 6.0 | 180g | 12/1 |
18ステラ | 2500SHG | 6.0 | 205g | 12/1 |
22ステラ | C2500SXG | 6.3 | 175g | 12/1 |
22ステラ | 2500SHG | 5.8 | 205g | 12/1 |
【3000番クラス】
リール | 番手 | ギア比 | 自重 | ベアリング数 BB/ローラー |
---|---|---|---|---|
18ステラ | C3000XG | 6.4 | 210g | 12/1 |
18ステラ | 3000MHG | 5.8 | 225g | 12/1 |
22ステラ | C3000XG | 6.4 | 210g | 12/1 |
22ステラ | 3000MHG | 5.7 | 235g | 12/1 |
【4000番クラス】
リール | 番手 | ギア比 | 自重 | ベアリング数 BB/ローラー |
---|---|---|---|---|
18ステラ | 4000XG | 6.2 | 255g | 12/1 |
22ステラ | 4000XG | 6.2 | 260g | 12/1 |
スペック的には先代と比べてほぼ変化がありません。
以前より小型・中型番手においては、もう少し軽くなって欲しいという声も聞かれますが、軽さを求めると剛性が下がるというジレンマもありますからね。
それに、軽さを重視してリールを選びたい方には「ヴァンキッシュ」がありますし。
シマノ製品内での棲み分けはとうに済んでいます。
(つまり、「ステラ」はこれまで通りの重量・剛性感が良きですよねってこと。)
機種ラインナップについても、先代である「18ステラ」をほぼ継承した形です。
機種構成についても、すでに完成されているといえますね。
デザイン
デザインについては、なかなかの大胆チェンジとなりました。
「22ステラ」は、「18ステラ」よりも黒みがかった大人デザイン。
よくいえばシックに、悪くいえば地味になっているといったところでしょうか。
いずれにせよ、印象はガラっと変わりました。
ブラック系のリールはどんなロッドにも合わせやすいので、筆者的には「22ステラ」のデザインの方が好みです。
みなさんはどっち派ですか?
「22ステラ」を「22イグジスト」を比較してみる!
シマノ「22ステラ」のライバルとなるは、もちろんダイワ「22イグジスト」です。
単純に比べられるもんでもないんですが、ひとまずざっくりと比較してみましょう。
比較のポイントは
- 価格
- 重量
- 強み
の3点です。
≫関連:「22イグジスト」と「22ステラ」を徹底比較|2022年モデルがアツいのはどっち?
≫関連:ダイワ「22イグジスト」を大特集|エアドライブデザインの恩恵とは?
比較ポイント①価格
「22ステラ」・「22イグジスト」のお値段の違いは↓のとおり。
製品 | 定価 | 参考実売価格 |
---|---|---|
22イグジスト | 100,000〜108,000円 | 9万円前後 |
22ステラ | 85,400〜91,900円 | 7.5万円前後 |
「22ステラ」・「22イグジスト」ともに、先代と比べて値上げされているという点では共通。
なんですが、値上げの幅が違います。
「イグジスト」は約2万円の値上げ、「ステラ」は約5,000円の値上げとなりました。
最高峰リールとして同列に扱われる両者ですが、2022年モデルにおいてはイグジストのほうが1.5万円ほどお高くなっています。
ここをどう捉えるかは個人差があると思いますが、大半の人は「22ステラ」のお得感が印象に残るんじゃないでしょうか。
「ステラ」の値段をほぼ据え置いてくれたシマノ社に好感を持つ方は多いでしょう。
比較ポイント②重量
続いては重量の比較です。「22ステラ」・「22イグジスト」の類似番手の自重を一覧にしたのがコチラ↓。
リール | 番手 | 自重 |
---|---|---|
22イグジスト | LT2000S-P | 155g |
22ステラ | C2000S | 170g |
22イグジスト | LT2500S-XH | 160g |
22ステラ | C2500SXG | 175g |
22イグジスト | PC LT3000-XH | 190g |
22ステラ | C3000XG | 210g |
22イグジスト | LT4000-XH | 205g |
22ステラ | 4000XG | 260g |
22イグジスト | LT5000-CXH | 220g |
22ステラ | C5000XG | 260g |
自重の軽さについては「イグジスト」が圧倒していますね。
(そもそも「ステラ」は軽さを売りにするリールではないのですが)
タックルの重量を絞って、繊細さに特化したい釣りでは「ステラ」の重さは仇となります。
重めのリールを合わせてやっとタックルバランスが整うという場合を除けば、基本的にフィネス系の釣りでは「22イグジスト」を採用するメリットが大きいでしょう。
比較ポイント③強み
「ステラ」と「イグジスト」のコンセプトは二者二様。強みとする領域が異なります。
それぞれの強みを端的に表すと以下のとおり。
- イグジスト:軽さ、操作性、感度、巻きの軽さ、バランス
- ステラ:飛距離、巻き心地、パワー、耐久性
単純に性能で選ぶなら、パワー系の釣りには「ステラ」、フィネス系の釣りには「イグジスト」がマッチする可能性が高いです。
どちらを買うか迷う〜…という場合は、ご自身の釣りに必要な性能から選んでみてはいかがでしょうか。
無限の進化を遂げた「22ステラ」にご注目!
というわけで、「22ステラ」の紹介は以上です。
”インフィニティ・エボリューション(無限の進化)”のテーマにふさわしい、盛り沢山な仕様となっていましたね。
歴史と信頼のある「ステラ」の最新モデルということで、性能面への不安要素はナッシング。
お値段を苦に感じない方なら、買って後悔することはないでしょう。
さらなる進化を遂げ、シーンの最先端に投入された「22ステラ」。本気の釣りを支える相棒にいかがでしょうか。