ガタつかない低価格リール|シマノ「22サハラ」をあなどるべからず!

5年ぶりのモデルチェンジが発表されたシマノ「22サハラ」を徹底解説。

「21ナスキー」に続いて、”ねじ込み式ハンドル”&”サイレントドライブ”をダブルで採用するサプライズ仕様となっています。

最近の低価格リールは本当に侮れませんぞ。

目次

シマノ「サハラ」が2022年にモデルチェンジ!

出典:シマノ

「サハラ」はシマノから発売されている低価格リール。

実売7000円クラスという手頃さがありながら、しっかり使い込める性能を持ち、コスパ面で高い評価を受けています。

 

そんな「サハラ」が2022年にモデルチェンジされます。

先代モデルの発売が2017年なので、約5年ぶりのリニューアルとなりました。

 

もちろん、ただ見た目が新しくなるというだけではなく、仕様も豪華。

上位グレードのリールと多くの機構を共有しており、さらに本格的な性能にブラッシュアップされています。

シマノ「22サハラ」の気になる発売日は?

「22サハラ」は2022年3月〜発売が開始されています。

機種によって発売時期が異なり、詳細は以下のとおり。

発売時期番手
2022年3月2500、2500SHG、C3000、C3000DH
2022年4月4000、4000XG、C5000XG
2022年5月500、1000、C2000S、C2000SHG

ざっくりいえば、中型→大型→小型の順にリリースされていく流れです。

シマノ「22サハラ」の仕様をチェック!

続いては、「22サハラ」の詳しい仕様をチェックしていきましょう。

ねじ込み式ハンドルを採用

「22サハラ」の仕様で最も注目すべき点は”ねじ込み式ハンドル”の採用です。

”ねじ込み式ハンドル”の利点は、低価格リールでおなじみの”供回り式”よりも回転時のガタつきが少ないこと。

巻き取り時のノイズが減り、巻き感度やファイトの快適性が向上しています。

 

少し前までは1万円台以上のリールの特権だった”ねじ込み式ハンドル”が、実売7000円台の「サハラ」まで降りてきたのは非常に喜ばしいことです。

低価格リール特有のガタつきは、1世代前の「サハラ」や「ナスキー」に比べても大幅に改善されているでしょう。

サイレントドライブ

出典:シマノ

「22サハラ」には、シマノ独自の設計である”サイレントドライブ”も初搭載。

ギア周りの設計精度が上がっており、こちらもリール全体のガタつきを減らしてくれる優秀なテクノロジーです。

 

”サイレントドライブ”は、前述の”ねじ込み式ハンドル”ともシナジーのある機構。

巻き出しやストップ、ファイト時に感じる妙なガクガク感を抑え込んでくれます。

その他のテクノロジーも充実

出典:シマノ

「22サハラ」の目玉となるのは”ねじ込み式ハンドル”と”サイレントドライブ”の採用。

なんですが、それ以外のテクノロジーも充実しています。

「22サハラ」に搭載されている主なテクノローは↓のとおり。

テクノロジー主な恩恵
HAGANEギア巻き上げパワー・巻き心地の良さアップ
Xシップ巻き上げパワー・巻き心地の良さアップ
Gフリーボディー先重りの低減、タックルバランスの向上
AR-Cスプールライントラブルの回避、キャスト飛距離アップ

シマノ製リールで見慣れた機構ではありますが、それでもアンダー1万円のリールとは思えない仕様となっています。

良い意味で仕様と価格のつり合いがとれていませんね。

不安なのは防水性

シマノ社の独自テクノロジーがふんだんに搭載されている「22サハラ」ですが、上位グレードのリールと比べて明らかに劣る点があります。

 

それは防水機構がついていないことです。

Xプロテクトの仕組み
出典:シマノ

ひとつ上位にあたる「21ナスキー」には”コアプロテクト”、ふたつ上位にあたる「21アルテグラ」にはさらに精度の高い防水機構である”Xプロテクト”が採用されています。

 

一方、「22サハラ」には上記のいずれも非搭載。

上位グレードと比べると、リール内部へ水が侵入しやすく、腐食による性能劣化リスクが高くなります。

「21ナスキー」や「21アルテグラ」と比べると、快適に使える期間が短いという点は事前に理解しておく必要があるでしょう。

「17サハラ」と「22サハラ」の違いは?

続いては先代機である「17サハラ」と比べてどう変わったのか?をまとめていきます。

機構の変化

出典:シマノ

最も大きな変化点は、”ねじ込み式ハンドル”と”サイレントドライブ”の搭載です。

低価格リール特有のガタつきが軽減され、巻き心地の良さもアップしているでしょう。

 

「サハラ」よりも少しお高い「21ナスキー」に搭載されて驚いた、”ねじ込み式ハンドル”&”サイレントドライブ”のコンビ。

まさかの「22サハラ」にも搭載ということで、低価格リールの概念がガラリと変わりましたね。

 

≫関連:【5年ぶりのモデチェン】「21ナスキー」ってどう?競合リールと比較しつつ徹底考察!

スペックの変化

「17サハラ」と「22サハラ」の主要モデルのスペック比較がコチラ↓。

【17サハラ】

番手ギア比自重ベアリング
BB/ローラー
C2000S5.0220g4/1
2500HGS6.2250g4/1
C3000HG6.2250g4/1
4000XG6.2295g4/1

【22サハラ】

番手ギア比自重ベアリング
BB/ローラー
C2000S5.0210g4/1
2500SHG6.2240g4/1
C3000HG6.2240g4/1
4000XG6.2280g4/1

スペックに大きな変化は見られないものの、自重が全体的に10gほど軽くなっているのはうれしいですよね。

ただ、同価格帯でバチバチに競合する「18レガリス」がかなり軽いので、「22サハラ」ももう少し軽ければ…とも思うんですが、ここは次回作に期待しましょう。

(※ダイワ「18レガリス」については後述します。)

デザインの変化

お次はデザインの変化。「17サハラ」と「22ステラ」の比較はコチラ↓です。

17サハラ
出典:Amazon
22サハラ
出典:シマノ

差し色のゴールドは共通ながらも、かなり雰囲気が変わりましたね。

特に変わったのはスプールとハンドルで、どちらも落ち着いたカラーリングになっています。

全体的に大人な雰囲気になりましたね。

シマノ「22サハラ」の機種ラインナップをチェック!

出典:シマノ

シマノ「22サハラ」には全12機種がラインナップされています。

全機種のスペックを一気に見ていきましょう。

~2000番クラス

機種ギア比自重糸巻量ベアリング数
BB/ローラー
5005.6170gPE0.6号-185m3/1
10005.0205gPE0.8号-240m4/1
C2000S5.0210gPE0.6号-150m4/1
C2000SHG6.0210gPE0.6号-150m4/1

2500番クラス

機種ギア比自重糸巻量ベアリング数
BB/ローラー
25005.0240gPE1.2号-270m4/1
2500SHG6.2240gPE0.8号-150m4/1

3000番クラス

機種ギア比自重糸巻量ベアリング数
BB/ローラー
C30005.0240gPE1.5号-270m4/1
C3000DH5.0265gPE1.5号-270m4/1
C3000HG6.2240gPE1.5号-270m4/1

4000番・5000番クラス

機種ギア比自重糸巻量ベアリング数
BB/ローラー
40004.7280gPE1.5号-320m4/1
4000XG6.2280gPE1.5号-320m4/1
C5000XG6.2305gPE2号-300m4/1

シマノ「22サハラ」のおすすめ機種5選(+α)

全12機種が揃う「22サハラ」ですが、番手が多すぎてどれを選べば良いかわからないという方もいらっしゃるでしょう。

そんな方のために、おすすめの番手をピックアップしてみました。

おすすめ機種①・②:C2000S・C2000SHG

機種ギア比自重糸巻量ベアリング数
BB/ローラー
C2000S5.0210gPE0.6号-150m4/1
C2000SHG6.0210gPE0.6号-150m4/1

まずは”C2000S”と”C2000SHG”の2番手。

ライトソルトやエリアトラウトで人気のモデルたちです。

  • 軽量ルアーをスローに動かすならノーマルギアの”C2000S”
  • 重量のあるルアーで広範囲を手返し良く探るときはハイギアの”C2000SHG”

といった使い分けが定番となっています。

 

ノーマルギア、ハイギアともにC2000Sクラスは汎用性が高いです。

その気になればエギング(秋メイン)でも使えますし、1台持っておくと重宝します。

おすすめ機種③:2500SHG

機種ギア比自重糸巻量ベアリング数
BB/ローラー
2500SHG6.2240gPE0.8号-150m4/1

”2500SHG”はエギングやバス釣りで人気の万能モデル。

近年盛り上がりを見せているマイクロショアジギングやチニングとも相性が良く、1号弱ぐらいのPEラインを入れておけば多彩なゲームに使いまわせますよ。

おすすめ機種④:C3000HG

機種ギア比自重糸巻量ベアリング数
BB/ローラー
C3000HG6.2240gPE1.5号-270m4/1

3000番クラスは主にシーバスでよく使われる番手。

「22サハラ」のなかからシーバス用リールを選ぶなら、C3000HGが最適となります。

 

ラインキャパは少々余るのですが、下糸さえ入れればかなり万能な活躍を期待できます。

使い勝手の良い中型スピニングとして、使い倒せるでしょう。

おすすめ機種⑤:4000XG

機種ギア比自重糸巻量ベアリング数
BB/ローラー
4000XG6.2280gPE1.5号-320m4/1

”4000XG”はサーフやライトショアジギングで人気の番手。

1〜1.5号クラスのPEをたっぷり巻けるので、遠投してなんぼの釣りにピッタリです。

 

巻き取り効率の良いXG(エクストラハイギア)仕様となっているのも利点。

ファイトで有利になるのはもちろん、ブレイクに乗せた後のルアー回収なんかもスピーディーになります。

おすすめ機種(番外編):500

機種ギア比自重糸巻量ベアリング数
BB/ローラー
5005.6170gPE0.6号-185m3/1

おすすめ機種の番外編として紹介したいのが超小型番手の”500”。

先代の「17サハラ」でも地味に人気があったマニアック番手です。

 

アンダー1万円というお手頃価格ながらも170gの軽さに仕上がっており、ライトゲームやエリアトラウトの近距離特化リールとしてはかなりの高コスパとなっています。

 

ただ、毎度のことではありますが500番は他の番手と比べて、搭載されているテクノロジーが劣ります。

「22サハラ」においても500番だけは

  • Xシップ
  • サイレントドライブ

が非搭載です。

他番手と比べて性能が劣るという点は、事前に知っておく必要があります。

「22サハラ」と近い価格帯のシマノ製リールを比較

出典:シマノ

続いては、「22サハラ」と近い価格帯のシマノ製リールを比較していきましょう。

今回「22サハラ」の比較対象とするリールとその実売価格は↓のとおり。

リール実売価格
21アルテグラ13,000円前後
21ナスキー9,000円前後
22サハラ7,000円前後

搭載テクノロジーの比較

まずは搭載されているテクノロジーの違いがコチラ↓です。

カテゴリテクノロジー21アルテグラ21ナスキー22サハラ
ギア関連HAGANEギア
ギア関連マイクロモジュールギアⅡ
ギア関連Xシップ
ギア関連サイレントドライブ
防水関連Xプロテクト
防水関連コアプロテクト
ボディー関連Gフリーボディー
スプール関連AR-Cスプール
スプール関連ロングストロークスプール
ボディー関連CI4+
その他S A-RB
その他ワンピースベール

お値段なりに順当な差が設けてあります。

 

3製品をテクノロジー面で比較する際、最も違いがわかりやすいのが”防水性”です。

  • 「21アルテグラ」には”Xプロテクト”
  • 「21ナスキー」には”コアプロテクト”

がそれぞれ適用されているのに対し、「22サハラ」にはそのいずれも搭載されていません。

リール内部への水の侵入を食い止める防水性が甘いというのが、上位リールに対する「22サハラ」の弱点です。

重量を比較

続いては重量の比較。「21アルテグラ」「21ナスキー」「22サハラ」の主要モデルの自重をまとめたのがコチラ↓です。

【2000番クラス】

リール番手自重
21アルテグラC2000S185g
21ナスキーC2000S210g
22サハラC2000S210g

【3000番クラス】

リール番手自重
21アルテグラC3000HG225g
21ナスキーC3000HG240g
22サハラC3000HG240g

【4000番クラス】

リール番手自重
21アルテグラ4000XG270g
21ナスキー4000XG285g
22サハラ4000XG280g

 

上表を見てわかるとおり、自重に関しても「21アルテグラ」が順当に軽いです。

その下位グレードにあたる「21ナスキー」と「22サハラ」はほぼ同水準といった感じ。

 

軽さ重視で選ぶなら「21アルテグラ」が良コスパです。

逆に、軽さはそこまで求めていないという方は「21ナスキー」や「22サハラ」もかなり有力な選択肢になってくるでしょう。

シマノ「22サハラ」をダイワのライバルリールと比較

出典:ダイワ

お次は「22サハラ」とダイワ社のライバルリールを比べてみましょう。

比較対象とするダイワ製リールはコチラ↓。

リール参考実売価格
18レガリス8,000円前後
21フリームス13,000円前後

ダイワ「18レガリス」との比較

「22サハラ」の1番のライバルとなるダイワ製リールは「18レガリス」。

コスパやばすぎリールとして、発売から現在に至るまで圧倒的な人気を誇るアイテムです。

 

「22サハラ」と「18レガリス」に共通するのは、いずれも防水機構が非搭載という点。

長い目で見た耐久性はそれほど高くなく、性能劣化の速度も早めです。

 

「22サハラ」が「18レガリス」よりも優っているのは、ガタつきの少なさでしょう。

「18レガリス」は低価格リールで一般的な”供回り式ハンドル”仕様となっているので、使用時のガタつきはそこそこ気になります。

 

一方、「22サハラ」は”ねじ込み式ハンドル”を採用しているので、ハンドルまわりのガタつきは圧倒的に少ないでしょう。

それに、”サイレントドライブ”も搭載されているので、なおガタつきづらいです。

リトリーブ中の使い心地は、間違いなく「22サハラ」が優勢といえますね。

 

逆に、「22サハラ」が「18レガリス」に負けているのは軽さです。

類似モデルの自重比較がコチラ↓。

【2000番クラス】

メーカーリール番手自重
シマノ22サハラC2000S210g
ダイワ18レガリスLT2000S190g

【3000番クラス】

メーカーリール番手自重
シマノ22サハラC3000HG240g
ダイワ18レガリスLT3000-CXH220g

【4000番クラス】

メーカーリール番手自重
シマノ22サハラ4000XG280g
ダイワ18レガリスLT4000D-CXH245g

どの番手においても「18レガリス」のほうがだいぶ軽いです。

したがって

  • 軽さで選ぶなら「18レガリス」
  • ガタつきの少なさ、巻き心地で選ぶなら「22サハラ」

という基準で選ぶとわかりやすいでしょう。

「21フリームス」と比較

実売1万円強の「21フリームス」は、総合力で優ります。

”マグシールド”が採用されているので防水性も高いですし、自重も十分に軽いです。

「18レガリス」とは違って”ねじ込み式ハンドル”仕様となっているので、ガタつきも気にならないでしょう。

 

一応「22サハラ」のライバル機として挙げていますが、主に競合するのは「21アルテグラ」。

1万円ちょっとまで予算が許す方は、「21フリームス」あるいは「21アルテグラ」を選ぶと無難です。

 

≫関連:「21フリームス」は”買い”なのか?発売前から厳しい現実を突きつけてみた。

≫関連:神コスパ!「21アルテグラ」が上位リールの顔に泥を塗っているんだが…。

ダイワの低価格リールはモデルチェンジに注目!

出典:ダイワ

2021年の「21ナスキー」、2022年の「22サハラ」の流れでシマノ社の低価格スピニングのモデルチェンジは完了しました。

常識破りの”ねじ込み式ハンドル”採用、まさかの”サイレントドライブ”搭載など、かなりインパクトのある内容でしたよね。

 

こうなってくると、ダイワ社の今後の動きが気になります。

「22サハラ」とバチバチに競合する「18レガリス」なんかは、そろそろ後継機が出てくるころ。

かなりハイスペックな仕上がりになってくるでしょうから、期待せざるをえません。

情報公開を楽しみに待ちましょう。

シマノ「22サハラ」をあなどるべからず!

というわけで、シマノ「22サハラ」の紹介は以上です。

アンダー1万円クラスの低価格リールながらも

  • ねじ込み式ハンドル
  • サイレントドライブ

を搭載するなど、良い意味でお値段に似合わない仕上がりとなっています。

 

入門用の1台にも持ってこいですし、中上級者のサブ機としても十分に活躍してくれるでしょう。

低価格リールと侮らずに、1台GETしてみてはいかがでしょうか。

この記事で紹介した「22サハラ」のおすすめ番手

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