シマノから発売されているライトゲーム特化リール「ソアレXR」に機種追加が決定!
待ち望んでいたアングラーも多い”500SPG”です。
135gの超軽量仕様となっており、先代に引き続きライトゲーム界最軽量リールの座を死守。
本記事ではそんな尖った1台「ソアレXR 500SPG」を徹底解説していきます。
シマノ「21ソアレXR」の基本情報
まずは「21ソアレXR」についての情報を軽くおさらいしておきましょう。
「21ソアレXR」はシマノから2021年に発売されたアイテム。
ライトゲーム特化リールとして人気の「17ソアレ CI4+」の後継機です。
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ちなみに「21ソアレXR」にはリールだけでなく、ロッドも揃っており、こちらも要注目です。
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着実なアップグレードを実現
「21ソアレXR」に適用されている主な機構は↓のとおり。
- マイクロモジュールギアⅡ
- サイレントドライブ
- ロングストロークスプール
- ハイレスポンスドラグ など
上記の多くは1万円台以下のグレードにも流用が進んでいるテクノロジーなので、正直いって目新しさはありません。
しかしながら、先代の「17ソアレCI4+」と比べると順当な進化を遂げており、性能は着実に上がっています。
ただ、本記事で紹介する「ソアレXR500SPG」には、主要テクノロジーの多くが非搭載という悲しい現実も…。
その点については記事後半で詳しく解説します。
お値段はうれしい据え置き
テクノロジー面をアップデートしながらも、お値段はほぼ据え置き。
実勢価格で2万円台後半となっており、そこそこ手頃なプライスです。
といっても、2万円台前半で入手できる「20ヴァンフォード」と比べると、コスパの見劣り感は否めません。
当然ながら、コスパだけで考えると、汎用リール>特化リールという図式は変わらないですね。
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期待追加モデル「ソアレXR 500SPG」が登場!
では、コスパ面で優れる汎用リールとどう差別化するのか?
その答えのひとつが尖ったチューニングのモデルを投入することです。
そんなわけで、先代の「17ソアレ CI4+」と同じく、「21ソアレXR」にも500番クラスのモデルが投入されました。
ライトゲームファンにとっては、ソアレリールといえば500番の追加までがセットですよね。
「ソアレXR 500SPG」の気になるスペックは↓のとおり。
ギア比 | 自重 | 糸巻量 フロロ | 最大巻上長 | ハンドル長さ | ベアリング数 BB/ローラー |
---|---|---|---|---|---|
4.7 | 135g | 2lb-90m | 58cm /ハンドル1回転 | 35mm | 8/1 |
ついに130g台に突入しました!
さて、1番気になるのはどれくらい軽くなったのか?ですよね。
「ソアレXR 500SPG」の自重は135g。
先代にあたる「ソアレ CI4+ 500S(140g)」よりも5g軽くなっています。
これ以上無理かと思われていたライトゲームリールの軽量化がさらに前に進みましたね。
「ソアレXR 500SPG」の追加を踏まえた、軽量ライトゲームリール番付(2022年1月版)がコチラ↓。
メーカー | リール | 自重 | 実売価格 |
---|---|---|---|
シマノ | 21ソアレXR 500SPG | 135g | 2万円台~ |
シマノ | 17ソアレCI4+ 500S | 140g | 2万円台~ |
アブガルシア | ゼノン 1000S | 142g | 3万円台~ |
アブガルシア | ゼノン 2000S/2000SH | 145g | 3万円台~ |
シマノ | 19ヴァンキッシュ 1000SSSPG C2000S C2000SSS C2000SHG | 145g | 4万円台~ |
ダイワ | 21ルビアス エアリティー FC LT1000S-P FC LT2000S-P FC LT2000S-H | 150g | 5万円台~ |
ダイワ | 20ルビアス FC LT2000S FC LT2000S-XH | 150g | 2万円台~ |
シマノ | 20ヴァンフォード C2000S C2000SHG | 150g | 2万円台~ |
超小型の500番クラスというアドバンテージは大きいですが、ライトゲーム最軽量リールの座を死守していますね。
ソアレの500番リールは基本的に”軽さ”に一点突破したアイテムですから、そこで負けるわけにはいきません。
「ソアレXR 500SPG」は期待どおり(あるいは予想通り)の軽さを引っ下げてリリースされています。
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先代「17ソアレCI4+ 500S」で指摘されていた不満点はどうなった?
たいへん人気があった先代機の「17ソアレ CI4+」ですが、いくつかの不満点も指摘されていました。
その代表例がコチラ↓。
- 他の番手よりも仕様が劣っている
- 実質ハイギア仕様で巻きが重かった
上記の理由で先代モデルの購入を見送った方もいらっしゃるでしょうし、多少の不満を感じながら使っていた方もいたと思います。
これらの課題点が「ソアレXR」ではどうなったのか?をチェックしてみましょう。
課題点①他番手と比べた仕様の差
まずは、先代機の弱点として一番に挙がっていた他番手との仕様差について。
「17ソアレCI4+ 500S」には、「17ソアレCI4+」の他番手に乗っている主要テクノロジーの多くが搭載されていません。
テクノロジー面はアンダー1万円クラスのナスキーと変わらないのに、お値段は2万円台後半というのは、正直印象が良くありませんでした。
これって、ナスキーをめっちゃ軽くしただけでは…?
という指摘があったわけです。
さて、この他番手との仕様差問題ですが、「ソアレXR 500SPG」でも残念ながら改善されていません。
500番クラスは特殊な小型番手だけに、他の番手とテクノロジー面の足並みを揃えるのが難しいのでしょう。
「ソアレXR 500SPG」には、「ソアレXR」の他番手に乗っている↓のテクノロジーが非搭載となっています。
- マイクロモジュールギアⅡ
- Xシップ
- サイレントドライブ
- マグナムライトローラー
- Xプロテクト(ラインローラー部のみ採用)
- ロングストロークスプール
どれも重要なテクノロジーですから、「ソアレXR 500SPG」は2000番・2500番クラスの他番手と比べて、基本性能が劣ることは間違いありません。
具体的には
- 巻きの滑らかさ、巻き感度、巻き上げパワーが劣る
- ガタつきやすい
- 同じギア比のモデルよりも巻きが重い
- 防水性能が低く劣化が早い
- 飛距離が伸ばしづらい
といった項目で他の番手に遅れをとることになります。
この点は先代に引き続いての弱点といえますね。
とはいえ、シマノ社のリールは上記のテクノロジーがなくても十分に高精度。
実釣に著しい支障をきたすことはないと思いますから、そこまで心配することはありません。
課題点②ギア比が過剰で巻きが重い
2つ目の課題点はギア比の問題。先代にあたる「17ソアレCI4+ 500S」のギア比は5.6となっていました。
ハイギアの表記はないものの、実質ハイギア仕様だったんです。
ショートハンドルということもあり、それなりに巻きは重めでした。
「ソアレXR 500SPG」では、この点が改善されています。
ギア比4.7のパワーギア仕様に変更されているので、巻きは軽くなっているでしょう。
ここはうれしいポイントです。
ラインの巻き取り量を細かく調整できるので、任意のレンジを外しづらくなります。
先代よりも巻き感度も向上していると思いますから、リトリーブの釣りにもある程度はこなせるでしょう。
シマノ「ソアレXR 500SPG」が刺さるのはどんな人?
これまでの解説でわかるとおり、「ソアレXR 500SPG」は特殊な番手。
ですから、かなり使い手を選びます。
先述したような弱点があっても、自分のスタイルなら問題ないと言い切れる方のみにおすすめできるリールです。
平たくいえば
- ロッドワークによるリフト&フォールの誘いが中心
- ジグ単以外はやらない
- ショートロッド使い
の3点が同時に当てはまるって方におすすめです。
上記の使い方をするなら、「ソアレXR 500SPG」の弱点はそれほど気にならないでしょう。
ロッド操作メインでリグを制御する場合、リールの役割は糸フケの回収と魚とのやりとりだけです。
これなら巻き感度なんて必要ありません。
また、遠投リグを使わず、ジグ単だけをやるなら500Sのラインキャパは最適。
ラインの巻き替えコストも削減できて一石二鳥です。
軽量リールでもバランスをとりやすいショートロッドなら、135gの500SPGを合わせても先重りしづらいでしょう。
キレ味抜群の”500SPG”!魅力に共感できる方は買いです。
いろいろと弱点がある「ソアレXR 500SPG」ですが、スタイルによってはそれが気になりません。
誰でもどんなシチュエーションでも使いやすいリールは、「21ソアレXR」の他番手や「20ヴァンフォード」などの汎用リールにたっぷり揃っています。
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だからこその超尖った特殊番手”500SPG”なのです。
いろんなステータスがバランス良く備わっているわけではないけど、特定の長所がめちゃめちゃ尖っている。
こういったアイテムこそ、ゲーム性を大きく変えるパワーを持っています。
賛否を生むことを恐れず、「ソアレXR 500SPG」のような”やんちゃ”なアイテムを市場にぶち込めるというのもシマノ社の魅力のひとつですよね。
汎用性を捨て、特定のスタイルに一点突破!
そんな「ソアレXR 500SPG」の素敵さに共感できる方は、ぜひGETしてみてください。