ダイワからひっそりと(?)発売されたライトゲームの新作ワーム「アジハンターワーム」&「メバルハンターワーム」。
本記事では、両製品の仕様やラインナップについて深掘りしていきます。
え?ダイワのライトゲーム用品って「月下美人」じゃないの?
さて、ライトゲームファンのみなさまは、まず「アジハンターワーム」「メバルハンターワーム」という製品名に違和感を覚えたのではないでしょうか。
つまり、
え?ダイワのライトゲーム関連製品は月下美人ブランドじゃないの?
確かに、ダイワには〇〇ハンターってつく製品がいくつかあるけど、ライトゲーム用ワームは月下美人でいくほうが良いんじゃね?
そっちのがわかりやすいし。
という違和感です。
筆者も最初はそう思いました。
なぜ、あれほど普及している”月下美人”のブランド力を使わないのかと。
ただ、広告宣伝・ブランディングが抜群にうまいダイワ社ですから、製品名を分けたのには明確な意図が存在していました。
「ハンター」/「月下美人」ワームの違いは”マテリアル(素材)”
「月下美人」と別ブランドで「アジハンターワーム」「メバルハンターワーム」を展開するのには複数の理由があるのでしょうけど、とりわけ重要なのは素材です。
- 「月下美人」シリーズ:エラストマー素材
- 「アジハンターワーム」「メバルハンターワーム」:塩ビ素材
という違いがあります。
うむ、なるへそ。
……で、どう違うの??
という方もいらっしゃるでしょうから、エラストマーと塩ビの特徴についても、少し語っておきます。
エラストマー素材(月下美人に使われている)の特徴
エラストマー素材には、柔らかくて耐久性に優れるという利点があります。
しかしその一方で、だいぶ刺しづらいという弱点もあるのです。
ワームが柔らかいから、ジグヘッドの針がスムーズに前に進まない。進んだとしても、ワームのセンターをまっすぐ通せずに、ゆがんだセットになってしまう…。
これがエラストマーあるあるです。
え?エラストマーが刺しづらいって?
慣れればたいしたことないっしょ。
という意見もありますが、慣れたとしても刺しにくいものは刺しにくい。
塩ビ素材のワームと比べると、セット時のストレスが段違いなわけです。
それに、塩ビのワームと一緒に保管すると見事に溶けてなくなるってのも、エラストマーの弱点。
”柔らかさ”や”耐久性の高さ”というメリットはあるんですが、”刺しづらさ”と”溶けやすさ”というデメリットのほうが重い。
筆者は、エラストマー素材をこのように捉えています。
事実、ライトゲーム界隈で発売されているワームの多くが塩ビ素材を採用していますし、この見解にはある種の普遍性があるといっていいんじゃないかと。
エラストマー素材のワームは、歯でワームをカットしてくる邪魔者(フグ、カマス、ベラなど)の数と活性がやばい時用に、1〜2パック程度をカバンに忍ばせておく。
これがライトゲーマーとしての正しい身の振り方です。(※おおいに偏見を含む。)
塩ビ素材(アジ・メバルハンターワームに使われている)の特徴
塩ビの特性については、シンプルにエラストマーの逆です。
- 利点:刺しやすい、溶けにくい
- 欠点:耐久性が低い、やや硬い
まあ、ざっくりいうとこんな感じでしょう。
エラストマー素材と比べると耐久性が低く、ワームもちが悪いのですが、とにかく刺しやすい。
普通にアジやメバルを釣っているぶんには、塩ビ素材のほうが圧倒的にメリットが大きいです。
ただし、塩ビのワームは、歯が鋭いシリーズの魚には為すすべなく食いちぎられてしまいます。
フグやカマス、ベラが幅を利かせているタイミングでポイントに入り、塩ビワームしか持っていないという状況だと、ほぼ毎投レベルでワームの差し替え作業が発生します。
これが俗に言う「塩ビつらたん」ってやつです。(俗には言わない)
主力:塩ビ、保険:エラストマー
というわけなので、ライトゲーム用ワームを揃えるときは
- 主力:塩ビ
- 保険:エラストマー
の方針をとることをおすすめします。これは初心者、中上級者を問わずです。
刺しやすくてローテがしやすい塩ビワームを主力にしつつ、歯が鋭いシリーズの魚が多いときだけエラストマーを使う。
これがテッパンです。
エラストマーの「月下美人」、塩ビの「〇〇ハンター」
他にも細かなコンセプトの違いはあるでしょうけど、
- エラストマーの「月下美人」
- 塩ビの「アジハンター」「メバルハンター」
ってのを覚えておけばOK。
新発売の「アジハンターワーム」「メバルハンターワーム」は、もちろんライトゲーム初心者さんにおすすめしたいアイテムです。
それと同時に、これまでエラストマー素材ゆえにダイワ製ワームを避けてきたベテランライトゲーマーさんとっても要注目なアイテムとなるでしょう。
「アジハンターワーム」「メバルハンターワーム」のラインナップ
「アジハンターワーム」「メバルハンターワーム」のラインナップは以下の4種類。
- アジハンターワーム シラス
- アジハンターワーム リング
- メバルハンターワーム シャッド
- メバルハンターワーム リーチ
それぞれの特徴をサクッと紹介していきます。
アジハンターワーム シラス
「アジハンターワーム シラス」は、定番のスリム・ストレートワーム。
どんな状況でも機能しやすく、魚に嫌われづらい万能さが魅力です。
サイズは2インチということで、幅広いサイズのアジ・メバルに対応します。
”ハンターワーム”シリーズのなかでも、特に外せないワームです。
アジハンターワーム リング
「アジハンターワーム リング」は、ファット系(太め)のワームです。
ボディーに配置された多数のリング間の溝(リブ)がよく水を受けるので、流れに乗せやすく浮遊感を演出しやすいというのが良いところ。
シルエットが太いぶん、アピール力もあります。
ただ、魚の食い気がないときにやや嫌われやすいという弱点は気になるところ。
定番スリム系ワームの「アジハンターワーム シラス」からのローテ枠として持っておくと便利です。
メバルハンターワーム シャッド
「メバルハンターワーム シャッド」は、シャッドテールが特徴のワーム。
前進するときにテールがブルブルと動き、視覚と波動でターゲットにアピールする小魚ライクなデザインとなっています。
プランクトンを食べていることが多いアジには機能しづらいですが、魚食性が強いメバルにはとても有効。
湾奥でのチーバス(シーバスの子供)ゲームにもハマります。
ライトゲームの必須ワームではありませんが、意外と重宝するアイテムです。
メバルハンターワーム リーチ
「メバルハンターワーム リーチ」は、フラットテール(ひらべったい尻尾)を特徴とするワーム。
竿先を軽く揺すってあげると、テールが水を押してアピールしてくれます。
もちろん、あえてテールを動かさずにじわ~っと誘うことも可能。
4種類のハンターシリーズのなかでは、「アジハンターワーム シラス」の次に汎用性が高いフォルムといえるでしょう。
メバリングをメインに考えている方にとっては、外せないアイテムです。
「アジハンターワーム」「メバルハンターワーム」のおすすめアイテム
最優先は「アジハンターワーム シラス」
「ハンターワーム」シリーズ4種類の中で、最もおすすめなのは「アジハンターワーム シラス」。
アジングでもメバリングでも使えて、なおかつ魚に嫌われづらいフォルムということで、とにかく万能です。
中央のリブ手前、あるいはリブ奥でカットすれば、豆アジ・豆メバル用の極小ワームとしても使えます。
とっても使い勝手が良いワームなので、これからライトゲームを始める方には特におすすめしたいアイテムです。
アソートパックがおすすめ
つづいては、カラー的なおすすめをご紹介。
ダイワのライトゲーム用ワームには、たいていアソートパックが用意されています。
説明しよう。
アソートパックとは、1パックに複数カラーのワームが含まれているもの。
1パックぶん(約400円)のお値段で、いろんなカラーを試せるからとってもオトクなのである。
複数のシルエット×複数のカラーを買っていたら、ふつうに出費がかさみます。
とりあえず、アソートを買って様子を見て、ご自身の釣り場で反応が良かったカラーをリピ買いするというのがコスパ最強の立ち回りです。
月下美人に隠れた注目アイテム「アジハンターワーム」「メバルハンターワーム」
というわけで、ダイワの新作アイテム「アジハンターワーム」「メバルハンターワーム」の紹介は以上です。
満を持して発売されたダイワの塩ビワーム。今季のライトゲームでその実力を試してみてはいかがでしょうか。