シマノのタイラバブランド「炎月(エンゲツ)」から発売されているロッド製品を総まとめにしてご紹介。

最高峰グレードの「炎月 リミテッド」から入門グレードの「炎月BB」まで、全6製品の特徴や仕様の違い、機種ラインナップをわかりやすくまとめています。

「炎月」のロッドが気になっている方は必読です。

シマノ製タイラバロッド「炎月」シリーズの選び方

出典:シマノ

まずはシマノ「炎月」シリーズのタイラバロッドを選ぶうえで重要なポイントについて解説します。

予算に合うものを探そう

シマノ「炎月」シリーズには入門からハイエンドまで、多彩なグレードのロッド製品が揃います。

シリーズの全体像は以下のとおり。

製品参考実売価格
炎月 リミテッド実売6万円前後
炎月 エクスチューン実売4.8万円前後
炎月XR実売3.5万円前後
炎月SS実売2.3万円前後
炎月TT実売1.7万円前後
炎月BB実売1.4万円前後

まずは設定している予算に合うもののなかから、自分に合う製品を選んでいくことになります。

もちろん、上位のグレードにはそれだけ良い素材と製法が使われていますから、お値段が高いぶん性能も高いです。

無理のない範囲でできるだけ上位のグレードを選ぶのが定石となります。

※追記:「炎月リミテッド」が2023年にモデルチェンジ

タイラバ初心者さんには入門グレードがおすすめ

とはいえ、予算があるからといって最初の1本に最高峰グレードを選ぶといった方針はナンセンスです。

中上位のグレードは基本的に熟練したアングラーの使用を想定したチューニングとなっていますので、タイラバ初心者さんでは使いづらい可能性があります。(※機種にもよりますが)

なので、各グレードの用途(シリーズ内での役割)をなんとなくでいいので知っておきましょう。

「炎月」の場合は、以下のように分類することができます。

用途・役割製品
入門炎月BB
炎月TT
中堅・スタンダード炎月SS
炎月XR
ハイエンド炎月エクスチューン
炎月リミテッド

入門用の「炎月BB」や「炎月TT」は、タイラバ初心者さんでも無理なく釣りが成立する易しさ重視のセッティングとなっています。

お値段も手頃ですから、最初の1本は入門グレードから選ぶと良いでしょう。

「炎月」シリーズの仕様一覧

一方、タイラバ中上級者さんが気になるのは、シマノの独自機構を中心とした各製品の仕様じゃないでしょうか。

現時点(2023年1月)での「炎月」シリーズの仕様を一覧にすると、以下のようになります。

※「炎月リミテッド」の仕様は旧バージョン

上表の仕様のなかでも要注目なのが、”スパイラルXコア”と”Xシート エクストリーム ガングリップ”です。

”スパイラルXコア”は、ネジレ・ツブレを防ぐ機構。

ブランクの強度を上げる製法なので、ファイトのパワーや操作性など、実釣性能にダイレクトに作用します。

”Xシート エクストリーム ガングリップ”は、「炎月」シリーズの目玉ともいえるシマノのオリジナルグリップ。

グリップ部がピストルのハンドルのような形状になっており、手首がまっすぐな状態を保持しながら釣りができます。

また、右巻き用・左巻き用がそれぞれ専用設計となっているので、フィット感も抜群です。

等速巻きの安定や手首の故障防止、フッキングやファイト時のパワー伝達の効率化など、そのメリットは多大。

タイラバにそこそこ慣れている方は、”Xシート エクストリーム ガングリップ”が搭載されている「炎月SS」以上のグレードを狙ってみるのがおすすめです。

中上位グレードでは、右巻き用・左巻き用に注意

前述しましたが、”Xシート エクストリーム ガングリップ”は右巻き用・左巻き用のそれぞれが専用設計となっています。

なので、巻き手が逆の機種を選ばないように注意が必要です。

”Xシート エクストリームガングリップ”を搭載するモデルは、型番に

  • RIGHT(右巻き用)
  • LEFT(左巻き用)

が記載されています。

買い間違いが起きないよう、きちんと配慮されていますので、その点はご安心ください。

ちなみに、入門クラスの「炎月TT」と「炎月BB」に搭載されている”Xシート デュアルガングリップ”は、右巻きも左巻きもいける設計となっています。

(簡易版”エクストリームガングリップ”ともいえるでしょうか。)

フィット感は上位グレードの”Xシート エクストリームガングリップ”には及びませんが、そのぶん番手選びのわずらわしさがありません。

シマノのタイラバロッド「炎月」の全ロッドを一気見!

さて、ここからは「炎月」の全グレードを一気見していきましょう。

最上位の「炎月 リミテッド」から順にいきますよ〜。

炎月リミテッド

出典:シマノ

「炎月リミテッド」は、シリーズの最上位グレード。

実売価格は6万円前後となっており、値段も性能もバカ高いやべえロッドです。

”スパイラルXコア”や”Xガイド”など、シマノの上位グレードならではの機構が多数搭載されています。

また「炎月」シリーズで唯一”カーボンモノコックグリップ”を採用しているというのも「炎月リミテッド」の注目ポイント。

バチバチの高感度で、最上級のタイラバゲームを楽しむことができます。

機種全長自重バーチカル
重量
継数
B610ML-S/RIGHT2.08m135g30~100g2本
B610ML-S/LEFT2.08m135g30~100g2本
B610M-S/RIGHT2.08m140g40~130g2本
B610M-S/LEFT2.08m140g40~130g2本
B70ML-S/RIGHT2.13m145g30~100g2本
B70ML-S/LEFT2.13m145g30~100g2本
B70M-S/RIGHT2.13m147g40~130g2本
B70M-S/LEFT2.13m147g40~130g2本

>シマノ「炎月 リミテッド」公式ページ

※追記:「炎月リミテッド」が2023年にモデルチェンジ

炎月エクスチューン

出典:シマノ

「炎月 エクスチューン」は、「炎月リミテッド」に次ぐ準ハイエンド機です。

”スパイラルXコア”や”Xガイド”といった主要機構は、当然まるっと網羅済。

こちらも超高水準の実釣性能を有します。

上位グレードの「炎月リミテッド」との差別化ポイントは、機種のバリエーション。

少数精鋭スタイルの「炎月リミテッド」に対し、「炎月エクスチューン」では特殊系モデルもきっちり揃っています。

フルソリッドモデルやキャストに適したスピニングモデルを含む全20機種構成となっており、選択肢が豊富です。

(※ベイトモデルは左巻き用・右巻き用があるので実質11機種)

機種全長自重キャスト重量バーチカル重量継数
B511ML-FS/RIGHT1.80m155g30~100g2本
B511ML-FS/LEFT1.80m155g30~100g2本
B66ML-FS/RIGHT1.98m158g30~100g2本
B66ML-FS/LEFT1.98m158g30~100g2本
B66M-FS/RIGHT1.98m172g40~150g2本
B66M-FS/LEFT1.98m172g40~150g2本
B66MH-FS/RIGHT1.98m177g45~200g2本
B66MH-FS/LEFT1.98m177g45~200g2本
B610ML-S/RIGHT2.08m148g30~100g2本
B610ML-S/LEFT2.08m148g30~100g2本
B610M-S/RIGHT2.08m155g40~150g2本
B610M-S/LEFT2.08m155g40~150g2本
B610MH-S/RIGHT2.08m156g45~200g2本
B610MH-S/LEFT2.08m156g45~200g2本
B70ML-S/RIGHT2.13m159g30~100g2本
B70ML-S/LEFT2.13m159g30~100g2本
B70M-S/RIGHT2.13m160g40~150g2本
B70M-S/LEFT2.13m160g40~150g2本
S66M1.98m127g20~70g20~100g2本
S72MH2.18m127g30~90g30~150g2本

炎月XR

出典:シマノ

「炎月XR」は、本格志向の中堅グレードです。

上位機の目玉テクノロジーをもりもり搭載しながら、お値段は実売3万円台。

このヤバめなコスパに仕上がったXRグレードは、タイラバ以外のジャンルでも注目のマトとなっています。

上位グレード、下位グレードとの仕様の違いをまとめると、以下のとおり。

炎月リミテッド炎月XT炎月XR炎月SS
スパイラルXコア
Xガイド
Xシート エクストリームガングリップ
ハイパワーXフルソリッド
タフテック∞
カーボンモノコックグリップ

正直、3万円台でこの仕様はヤバすぎます…。

予算を2万円台と設定していても3万円台まで頑張りたくなってしまう。

あるいは、ハイエンドを買おうと思っていたけどXRで良くね?ってなりそうな豪華セッティングです。

「炎月XR」は、仕様に対するお得感でいうなら、「炎月」シリーズのなかでも頭ひとつ抜けた存在といえるでしょう。

機種全長自重キャスト
重量
バーチカル
重量
継数
FS-B55ML/RIGHT1.65m131g30~100g2本
FS-B55ML/LEFT1.65m131g30~100g2本
FS-B66ML/RIGHT1.98m139g30~100g2本
FS-B66ML/LEFT1.98m139g30~100g2本
FS-B66M/RIGHT1.98m149g40~150g2本
FS-B66M/LEFT1.98m149g40~150g2本
FS-B68MH/RIGHT2.03m152g45~200g2本
FS-B68MH/LEFT2.03m152g45~200g2本
N-B63ML-S/RIGHT1.91m134g30~100g2本
N-B63ML-S/LEFT1.91m134g30~100g2本
N-B610ML-S/RIGHT2.08m136g30~100g2本
N-B610ML-S/LEFT2.08m136g30~100g2本
N-B610M-S/RIGHT2.08m138g40~150g2本
N-B610M-S/LEFT2.08m138g40~150g2本
N-B72MH-S/RIGHT2.18m143g45~200g2本
N-B72MH-S/LEFT2.18m143g45~200g2本
K-B66M-S/RIGHT1.98m134g40~150g2本
K-B66M-S/LEFT1.98m134g40~150g2本
C-S70M+2.13m107g20~100g20~120g2本

>シマノ「炎月XR」公式ページ

炎月SS

出典:シマノ

「炎月SS」は、XRのひとつ下に位置する中堅機。入門機からのステップ用として人気のアイテムです。

「炎月XR」と仕様を比べるとかなり見劣りしますが、下位グレードに対する優位性は確固たるものがあります。

ひとつはフルソリッドモデルの存在。

食い込みの良さ、着底感知のしやすさ、ファイトの楽しさといったメリットがあるフルソリッドロッドは、「炎月SS」以上のグレードにしかラインナップされていません。

また、”Xシート エクストリームガングリップ”が搭載されるのもSSグレードから。

「炎月」シリーズの顔ともいえる高性能グリップを、2万円ちょいで体感できるというのは、だいぶ魅力的です。

そんな「炎月SS」の機種ラインナップは↓のとおり。

機種全長自重キャスト
重量
バーチカル
重量
継数
B610L-S/RIGHT2.08m144g20~80g2本
B610L-S/LEFT2.08m144g20~80g2本
B610ML-S/RIGHT2.08m145g30~100g2本
B610ML-S/LEFT2.08m145g30~100g2本
B610M-S/RIGHT2.08m148g40~150g2本
B610M-S/LEFT2.08m148g40~150g2本
B610MH-S/RIGHT2.08m150g45~200g2本
B610MH-S/LEFT2.08m150g45~200g2本
B66ML-S/RIGHT1.98m143g30~100g2本
B66ML-S/LEFT1.98m143g30~100g2本
B66M-S/RIGHT1.98m145g40~150g2本
B66M-S/LEFT1.98m145g40~150g2本
S66M1.98m115g20~70g20~100g2本
S72MH2.18m112g30~90g30~150g2本
B60ML-FS/RIGHT1.83m134g30~100g2本
B60ML-FS/LEFT1.83m134g30~100g2本
B63M-FS/RIGHT1.91m146g40~150g2本
B63M-FS/LEFT1.91m146g40~150g2本
B66MH-FS/RIGHT1.98m149g45~200g2本
B66MH-FS/LEFT1.98m149g45~200g2本

>シマノ「炎月SS」公式ページ

炎月TT

出典:シマノ

「炎月TT」は、SSとBBの間を埋める形でねじ込まれた新設グレードです。

BBに対する優位性は”スパイラルX”の搭載。

一方、SSに対しては”Xシート エクストリームガングリップ”や”ハイパワーX”、フルソリッドモデルの有無など、多数のビハインドを抱えます。

TTグレードはちょっと高級な入門機、あるいは安価なステップアップ機という位置付けではありますが、これといったインパクトはありません。

ですから、

入門機ならBBで十分だし、ステップアップにするならSSやXRのほうが良くね?

という印象を持つアングラーが多いと思われます。

決してコスパが悪いというわけじゃないのですが、「炎月」シリーズのなかでは最もおすすめ度が低い製品です。

機種全長自重キャスト
重量
バーチカル
重量
継数
B69L-S2.06m123g20~80g2本
B69ML-S2.06m126g30~100g2本
B69M-S2.06m126g40~150g2本
B69MH-S2.06m132g45~200g2本
S610M2.08m117g20~70g20~100g2本

>シマノ「炎月TT」公式ページ

炎月BB

出典:シマノ

「炎月BB」は、シリーズのなかで最もリーズナブルな入門グレードです。

”Xシート デュアルガングリップ”や”ハイパワーX”を搭載しながら、お値段は実売1万円台前半〜。

入門用には十分すぎる性能を備えた高コスパロッドです。

機種ラインナップは乗せ調子を中心とした5モデル構成。タイラバの基本を易しく学べるセッティングとなっています。

言うまでもありませんが、初めてのタイラバロッドにおすすめな製品です。

機種全長自重キャスト
重量
バーチカル
重量
継数
B69ML-S/22.06m131g30~100g2本
B69M-S/22.06m141g40~150g2本
B69MH-S/22.06m147g45~200g2本
B69L-S2.06m128g20~80g2本
B69ML-S2.06m132g30~100g2本
B69M-S2.06m137g40~150g2本
B69MH-S2.06m148g45~200g2本
S610M2.08m116g20~70g20~100g2本

>シマノ「炎月BB」公式ページ

シマノ「炎月」シリーズのタイラバロッドまとめ

というわけで、シマノ「炎月」シリーズのタイラバロッド紹介は以上です。

最後に、この記事で紹介した炎月ロッドをおさらいしておきましょう。

一覧はコチラ↓です。

製品参考実売価格
炎月 リミテッド実売6万円前後
炎月 エクスチューン実売4.8万円前後
炎月XR実売3.5万円前後
炎月SS実売2.3万円前後
炎月TT実売1.7万円前後
炎月BB実売1.4万円前後

全6製品のなかで特におすすめなのは

  • 炎月BB(入門用)
  • 炎月XR(ステップアップ・中堅)
  • 炎月エクスチューン(ハイエンド)

の3製品です。

予算や用途と相談しつつ、あなたにピッタリな1本を探してみてください。

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