- 俺のワームぜんぜん飛ばんけど、みんなどれぐらい飛んでるの?
- アジングにはどれぐらいの飛距離が必要なの?俺がアジを釣れないのは飛距離がないからでは?
↑のようなお悩みを持つアジング初心者の方を救済すべく、アジングの飛距離と釣果の関係性について解説していきます。
結論を先に言っておくと「アジングには飛距離よりも大事なことがたくさんある!」です。ちょっとカッコいいでしょ?
本記事ではアジングと飛距離の関係性に触れたうえで、アジングで飛距離よりも大切な4つのことを熱弁していきます。
もちろん、飛距離を伸ばす方法についても解説していますので、ぜひ読み進めてみてくださいね。
アジングで飛距離と釣果は関係するの?
アジを釣るにはどれぐらいの飛距離が必要か?
まず、アジを釣るにはどれぐらいの飛距離が必要か?という疑問について。
その答えは「状況によりけり」です。
「いやいや、んなこと誰でも言えるわボケ!」って声が聞こえてきそうですが、本当にそうとしか言いようがないんですよね。
ご存じのとおりアジは回遊魚ですので、その日の状況によって居所が変わります。
足元にいることもありますし、沖にいることもあります。
ですから、どれぐらいの飛距離が必要かは一概には言えないというのが本音です。
ただ、ジグ単で探れる範囲内でも十分にアジを釣ることはできますので、ご安心ください。
ジグヘッドって普通どれぐらい飛ぶの?
この記事にたどり着いた方は、ジグヘッドが平均的にどれぐらい飛ぶのか?も気になっているのではないでしょうか。
ロッドの長さや使用しているライン等の要素によっても変わりますが、ジグヘッドの重さと飛距離の目安は以下のとおりです。
- 0.5g → 5~15m
- 1.0g → 10~20m
- 1.5g → 15~25m
- 2.0g → 20~30m
「なんだ。ぜんぜん飛ばんやん!」と思われたのではないですか?
でも逆に言うと、アジを釣るためにはこれぐらい飛べば十分です。
筆者は、アジングではほぼジグ単の0.5~1gしか使いませんが、アジはしっかり釣れてくれます。
後から詳しく解説しますが、アジを釣るためには「飛ばねえ…。」と嘆くよりも、もっと大事なことがたくさんあります。飛ばなくて上等です!
アジングでは飛距離と釣果は比例しません!
結論ですが、アジングでは飛距離と釣果は比例しません。
確かに、「飛距離が出せると探れる範囲は広くなるので、釣れる確率が上がる」という主張にも一理あります。
ただ、ジグ単の飛距離が少し長くなったからバカスカ釣れるほどアジングは甘くありません。
もっと他のことを気にかけた方が圧倒的に効率が良いです。
その理由はアジの習性からもわかります。
アジは、自分で泳ぐ力を持たないプランクトンを中心に捕食しています。
潮に身を任せて漂うだけのプランクトンは、潮の流れがぶつかる所や流れがせき止められる場所に溜まります。
だから、テトラや防波堤がある漁港でも釣れるわけなんです。
50m先の潮の流れを目視するのは難しいですが、10mや20mだったら見えますよね。
異論はあるかもですが、アジングはやみくもにぶん投げる釣りではなく、波止から近い潮の流れを読みアジの群れがいそうな場所にワームを漂わせる釣りです。
「飛ばしてやる!」という意気込みは捨てて、ワームと目が届く範囲でアジを探すという意識を持っておいた方が釣果はついてきますよ。
ジグ単は飛ばなくて当然
みんな飛んでないからご安心を
というわけで、アジングでメインとなる1g以下の軽量ジグ単なら、どんなに上手い人が投げても10~20mぐらいしか飛びません。
あなただけでなく、みんな飛んでませんので安心して大丈夫です。遠くに飛ばせなくてもアジは釣れます!
エギングやシーバスの釣りに慣れている方であれば、「本当にそんな飛距離で大丈夫?」と不安になるかもしれませんが、大丈夫です!
ジグ単が届く範囲で十分に釣れます。
時には、足元にワームを落としてチョンチョンやってるだけでも釣れます。なので、くどいですが飛距離は気にしないでOKです!
とはいえ、あからさまに飛ばないなら基本項目をチェック
飛距離は必要ないぜ!っていっても、「1gをつけてるのに5mぐらいしか飛んでない」ってときはタックルのセッティングに問題があるかもしれません。
以下のような基本の項目をチェックしてみましょう。
- ラインがちゃんとガイドに通っているか?
- ロッドやガイドにラインが絡んでいないか?
- リールのスプールに大きな傷が入っていないか?
超基本的な項目ですが、誰でも凡ミスはするものです。
釣りをしながら、飛距離に並々ならぬ違和感を感じた時は、凡ミスチェックをしてみてくださいね。
アジングで遠くに飛ばすよりも大事な4つのこと
アジがいる棚を探れること
仕掛けをぶっ飛ばすより大事なことの1つ目は、アジがいる棚(深さ)を探れることです。
アジの群れがいる深さは当日の状況によって変わります。
アジがいる深さを早く見つけることができれば、釣果は必然的に良くなるものです。
アジがいる棚の探り方の基本は、ワームが着水してからラインを巻き始めるまでのカウントを変えることです。
カウントといっても正確な秒数を把握する必要はなく、自分のスピードでカウントを取ればOKです。
あとは釣り場で、5カウント→10カウント→15カウント→20カウント…とカウント数を変えながら探っていけば、アジがいる深さを効率よく知ることができます。
同じところに投げる技術
仕掛けをぶっ飛ばすよりも大事なことの2つ目は、何度でも同じところに投げられることです。
アジングは、ターゲットがいそうなコースにワームを投げて、深さを変えながらアジの居所を探る作業となります。
1投目と2投目の着水点が大きく違えば、ワームを通るコースが大きく変わってしまい、深さを変える意味が薄くなってしまいます。
同じコースで違う深さを探るからこそ、そのコースにアジがいるかをチェックできるのです。
遠くにぶっ飛ばすよりは、できるだけ同じ方向、同じ飛距離で投げられるキャストの再現性を磨くことの方がはるかに重要になります。
好調なポイントの情報を仕入れること
仕掛けをぶっ飛ばすよりも大事なことの3つ目は、アジが釣れているポイントの情報を仕入れること。
どんなに釣りが上手い人であっても、そもそも魚がいないところで魚を釣り上げるのは不可能ですよね。
釣りは情報戦!今、アジが釣れているポイントを知る術を持っていると、それだけで釣果に差が出ます。
おすすめは地元の釣具屋の店員さんと顔見知りになることです。行きつけの釣具店を2つぐらい作っておき、釣りに行く前に立ち寄ると良いでしょう。
特に必要なものがなかったとしても、いくらあっても困らないワームやジグヘッドをちょろっと買えばOKです。
たった数百円の出費で、旬な釣り場情報をゲットできると思えばコスパ高くないですか?
アジの反応がないときは「あきらめ」も肝心
仕掛けをぶっ飛ばすよりも大事なことの4つ目は、アジがいないと思ったらサクッとあきらめること。
魚がいないポイントでどれだけ粘ったとしても、釣れませんからね。
ワームを通す棚(深さ)やコース、カラーなどのパターンを一通り試して反応が無ければ、ポイントを変えちゃうのも有効です。
回遊魚のアジは神出鬼没!今釣りをしている漁港ではからっきしなのに、車で10分あれば行ける別のポイントでは爆釣しているなんてことはザラです。
釣れないときは早めに見切りをつけて、テンポよく釣り場を変えていくほうが良いケースも多々あります。
手を尽くし終えたら、サクッとあきらめちゃいましょう。
アジングの仕掛けを遠くに飛ばす方法
「飛ばなくても釣れるよ」と言われても、一応飛ばす方法も知りたいという方もいらっしゃると思います。
ということで、アジングの飛距離を伸ばす4つの方法をご紹介していきます。
別のリグを使う
一番おすすめなのは別のリグ(仕掛け)を使うこと。
物理的に仕掛けを重くすることで、簡単に飛距離を伸ばすことができます。
軽量のジグ単は飛ばないと割り切って近場を探るのに使い、沖を攻めたいときはジグ単以外のリグで大遠投する方が効率が良いですよ。
いくつか代表的な遠投リグをご紹介しておきます。
Sキャリー
遠投リグで個人的に一番好きなのが、34(サーティーフォー)のSキャリーです。
こちらのリグの魅力は重い仕掛けなのにジグ単と同じ感覚で釣りができること。
重りとなるSキャリー本体には浮力が持たせてあり、0.4グラムのジグヘッドと同じ沈下スピードになるよう調整されています。
重り部分は遊動式になっていますので、アクションやアタリ感知の邪魔にもなりません。
沖まで仕掛けを届けたうえで、ジグ単のようなスローな誘いができるスグレモノなのです。
仕掛けのセッティングは最初は面倒に感じるのですが、慣れてしまえば大したことはありません。
面倒くさがらずにぜひ一度、試してみてください。
キャロライナリグ
キャロライナリグは遊動式の飛ばしウキで沖合を狙う遠投リグです。
アジングではTICT(ティクト)の「Mキャロ」という製品を使うのが最もポピュラーです。
Mキャロの利点は沖に向かって沈むバックスライドフォール。
ある程度ラインを張っておけば簡単にレンジをキープできるので、遠投した場合でも正確に棚をっ探ることができます。
また、Sキャリーと同様に飛ばしウキ部分は遊動式になっていますので、アタリに対する感度も抜群。
アクションの種類もた多彩なので、多くの選択肢を試すことができます。
スプリットショットリグ
スプリットショットリグは、ジグヘッドの少し上に固定式の重りがついた遠投リグです。
簡単に取り付けができ、仕掛けのセッティングに手間がかからないのが一番のメリット。
しかしながら、重りが固定式なので感度はかなり下がり、スローな誘いも難しいです。
固定式のスプリットショットリグは手っ取り早いかわりに、遊動式のSキャリーやMキャロと比較するとアクションや感度などの性能が落ちてしまうというデメリットを併せ持ちます。
どちらかといえばアジングに用いるよりは、シビアなアワセが不要なメバルやロックフィッシュ狙いに向いています。
アジングで使う場合は、リフト&フォールの後に空アワセを入れていくと良いでしょう。
メタルジグ
沖を探りたいなら、小型のメタルジグを使うのもおすすめです。
同じ重さでもジグヘッドより飛ぶので広範囲を探ることができます。
ヤズ(ブリの子ども)やカンパチ、カマス、セイゴ(スズキの子ども)といったアジ以外のターゲットとのうれしい遭遇が多いのも魅力のひとつ。
ただ、アクションには工夫が必要で、ワームよりは食わせの難度が上がります。
高活性時にはワーム同様に釣れるかもしれませんが、活性が低いときには少し苦労するかもしれません。
しかし、持っておくだけで釣りの引き出しが増えますので、いくつか買っておいても損はないですよ。
長いロッドを使う
長いロッドを使えば、それだけ大きな遠心力がかかるのでワームを遠くに運ぶことができます。
ただ、ロッドによる飛距離の差はほんのちょっと…。だから、個人的にはロッドを変えて飛距離を伸ばそうとするのはおすすめしません(紹介しといてなんですが…w)。
ロッドが長くなると、アジングに大事な感度が犠牲になってしまいます。
ジグ単用・遠投用の2本体制でいくなら長いロッドを買うのもアリですが、1本体制なら感度が高く取り回しも良い短めのロッドの方が釣果はついてくるでしょう。
細くて軽いラインを使う
細くて軽いラインを使うのもひとつの方法です。
ただ、これも伸びる飛距離は微々たるもの。残念ながら、飛ばない問題が劇的に改善するわけではありません。
ちなみにアジングで使うラインの飛距離は「PE>エステル>フロロ・ナイロン」の順と認識しておけば良いでしょう。
エステルやPEは飛距離と感度に優れるかわりに、風に弱かったり、ショックリーダーが必要だったりと使い勝手が悪い部分もあります。
初心者の方はとにかく使いやすいフロロカーボンから始めて、アジングに慣れてきたらエステルやPEを試してみると良いでしょう。
キャストを上達させる
キャストを上達させるのも飛距離を伸ばす要素のひとつです。
細かいポイントを上げだすとキリがないのですが、アジングのキャストで気を付けるべきなのは以下の3点。
- 力まない
- ロッドのしなりを利用する
- 手首のスナップを効かせる
「飛ばしたろう!」と意気込んで、力いっぱい振ってもジグヘッドは遠くに飛んでくれません。
腕の力を使わず、ヒジから上だけを動かして投げる方が飛距離が出ます。
しかし、キャストの上達で伸びる飛距離もたかが知れています。
遠くに投げるよりも、同じところに仕掛けを入れることができるキャストの再現性の方が重要です。
まあ、キャストは釣りに行ってるうちに自然と上達しますから、そんなに心配しなくても大丈夫ですよ。
まとめ~遠くに飛ばすよりも大事なことがある~
ということで、本記事のまとめです。
「アジングのジグ単で飛距離が出ない」と悩む必要なナッシング!もともと飛ばない仕掛けだと割り切って、ワームが届く範囲を探っていきましょう。
遠くのアジを釣りたいなら、沖を狙う遠投リグを活用するのがおすすめ!
遊動式の重りがついており、高感度の機能的な製品も多いのでぜひ試してみてくださいね。