アジングとチューブラーロッドの相性ってどうなの?という疑問にお答えします。
チューブラーロッドのメリット・デメリットを丁寧に解説しつつ、チューブラーが活きるシチュエーションもまとめてみました。
ソリッドとチューブラー、どっちおのロッドを買おうかお悩みの方は、ぜひお役立てください。
アジングにおける2つの王道ティップ
アジングロッドのティップは主に2種に分類されます。それが↓。
- カーボンチューブラー
- カーボンソリッド
ティップ部が空洞になっているのが「チューブラーティップ」、逆にティップ内部が詰まっているのが「ソリッドティップ」です。
材質的には、カーボンがメインとなります。チタン素材が使われたティップもありますが、ここでは隅に置いておきます。
(比較にチタンを含めだすと、少しややこしくなっちゃうので。)
本記事における「チューブラーティップ」とは
ですから、本記事は↓の2点を前提に読み進めて頂けたらと思います。
- チューブラーティップ=カーボンチューブラーティップ
- メリット・デメリットは”カーボンソリッドと比較して”どうか?ってこと
ちなみに、カーボンソリッドティップについての記事は別に用意してあります。興味がある方は、こちらも併せてチェックしてみて下さい。
アジングでチューブラーティップを使うメリット
というわけで、まずはチューブラーティップのメリットから見ていきましょう。つまりは、チューブラーがソリッドに勝る点ってことになります。
ポイントは↓の3点です。
- 反響感度が高い
- フッキングのレスポンスが良い
- アクションのキレが良い
メリット①反響感度が高い
チューブラーロッドは、バットからティップまで、ブランクス全体が中空構造になっているので、海中から伝わった振動がよく響きます。
「コツン!」系のアタリが手元に届きやすいんです。(いわゆる「反響感度が高い」という状態。)
アジがジグヘッドを吐き出そうとするときの「コン!」をしっかり感じて掛けにいくことができます。
メリット②フッキングのレスポンスが良い
ソリッドティップよりも太く、シャキッと張りがあるというのもチューブラーティップの特徴です。フッキング動作(アワセ)のパワーが瞬時にジグヘッドへ伝わるので、素早いフッキングが可能になります。
アワセのタイムラグが発生しにくいので、アジがジグヘッドを完全に吐き出す前に掛けきれる確率が上がるってわけです。アジングの醍醐味である「掛け」の性能はソリッドを軽く凌駕します。
メリット③アクションのキレが良い
チューブラーはティップがシャキッと強いので、アクションのキレも良くなります。ジグヘッドを機敏に動かせるので、ワームの存在を目立たせるのは大得意です。
アジが小魚を追い回すベイトパターン、ダートでリアクションバイトを狙っていくデイゲーム攻略では、これが絶大な強みとなります。
アジングでチューブラーティップを使うデメリット
続いては、チューブラーティップのデメリットを見ていきましょう。つまりは、チューブラーがソリッドに劣る項目ってことです。それが↓の3点。
- 荷重変化がわかりづらい
- 違和感系のアタリを取りにくい
- 軽量ジグ単の細かい操作に適さない
デメリット①荷重変化がわかりづらい
チューブラーティップは、ソリッドティップと比較して、どうしてもティップが硬くなりがちです。シャキッとしているぶん軽負荷に対する反応が鈍く、リグにかかる微妙な重さの変化を察知しにくくなります。
潮の噛み具合を察知しづらく、アジが溜まっている確率が高い潮のヨレを見つけにくくなっちゃうんです…。
デメリット②違和感系のアタリを取りにくい
リグにかかる荷重の変化は”違和感”という形で手に伝わってきます。チューブラーティップを使っていると、潮のヨレだけでなく、違和感系のアタリもわかりづらいです。
違和感系のアタリとは、
- アジがティップにもたれるようなアタリ(荷重増)
- 下から食い上げてテンションが抜けるアタリ(荷重減)
といったものが代表例。
手元で感知できるアタリの種類が少ないので、繊細なジグ単使用時にはソリッドティップよりも釣果が劣ることが多くなります。
デメリット③軽量ジグ単の細かい操作に適さない
ティップが硬いことの弊害はもうひとつあります。それは、軽量ジグ単の操作感がわかりにくいという点です。
チューブラーを使っていると、1g未満の軽量ジグヘッドの重さが手に乗る感覚や、微妙なラインテンションの違いがなかなか掴めません。軽量ジグヘッドを動かすことはできても、存在を感じ続けながらの細かい操作をするのは至難の業。
スローで繊細なアプローチが求められる”渋め”な状況の打破は困難を極めます。
結局、アジングにはソリッドとチューブラーどっちがいいの?
とはいえ、
なるほどね。チューブラーはアジングに使えないんやな。
と見切るのは時期尚早です。
ここまでは近年のアジングで主流となっている「ナイトゲーム」の「アミパターン攻略」という前提で話を進めてきました。そういった状況に強いのは、間違いなくソリッドティップです。
しかしながら、ナイトゲームのアミパターン攻略以外の場面では、チューブラーがソリッドよりも優勢になることもあります。要は、使い分けが大事ってことです。
ちなみに、チューブラーが得意とするのは↓のようなシチュエーション。
- 朝マズメ・夕マズメ
- デイゲームのリアクションバイト狙い
- 重ためのジグ単や遠投リグの使用時
上記のようなシチュエーションでは、チューブラー特有の反響感度、アクションのキレが活きるので、効率よく釣果を伸ばしていけます。
チューブラーティップを採用したおすすめアジングロッド
チューブラーティップの得手不得手がわかったってことで、ここからはおすすめのチューブラーロッドを紹介していきます。
5~8ftの範囲で4本のロッドをピックアップしてみました。よかったらロッド選びの参考にしてみてください。
おすすめロッド①ヤマガブランクス「ブルーカレントⅢ 510」
チューブラーにこだわってロッドを製造している国産メーカー「ヤマガブランクス」の人気ロッド。
取り回しの良い5フィート10インチが採用されており、ちょい重ジグ単との相性が抜群です。
おすすめロッド②エバーグリーン「スペリオル SPRS-64UL-T シャープカット」
エキスパートアングラーからの支持が厚いエバーグリーン製のチューブラーロッド。
抜群の反響感度を武器に、掛けるアジングを楽しめる1本です。
おすすめロッド③ティクト「スラムEXR 66T-Sis」
短すぎず、長すぎない6.6ftのチューブラーロッドです。
ハイエンド機に迫る性能を持ちながらもお値段は3万円台。入門ロッドからのステップアップをお考えの方にもおすすめです。
おすすめロッド④オリムピック「23コルトUX 742L-T」
「23コルトUX」は1万円台前半でこの性能はやばいだろ!と話題の価格破壊ロッド「20コルトUX」の後継機。
モデルチェンジとともに大幅値上げが行われましたが、コスパはまだまだ良好です。
742L-Tは遠投リグを駆使して広範囲を攻めたいときにピッタリの1本です。
チューブラーの強みを活かせばアジングの幅が広がる!?
チューブラーティップはしっかりジグヘッドを動かして釣る攻撃的なスタイルにフィットします。
確かに、ジグ単をっ使ったスローな釣りではソリッドに及びません。
しかし、マズメのベイトパターンや、ダートで攻略するデイゲームなど、状況によっては爆発的にハマるってのがチューブラーの良さです。
特有のクセを活かすことができれば、アジングでも強力な武器になってくれます。
本記事を読み込んでいただいた方は、チューブラーロッドの特性をバッチリ理解できているはずです。
強みが活かせるシチュエーションに覚えがある方は、ご自身の釣りに取り入れてみてはいかがでしょうか?