ダイワの注目リール「24セルテート」をエギング的に解説&考察!
仕様やエギングとの相性、おすすめ機種などの情報を詳しくまとめていきます。
タックルの感度や操作性の重要性が高いエギングでは、基本的には軽量リールの方が人気です。
「24セルテート」は強さを売りにするリールであるため、エギング界ではどちらかといえば不遇になると思われます。
とはいえ、圧倒的な強度や、軽すぎない自重といった点には一定の需要はあります。
ですから、多数派にはならないものの、ニッチなアングラーから熱烈な支持を得る。
「24セルテート」はエギングジャンルにおいて、このようなポジショニングとなりそうです。
詳細は以下にまとめていますので、チェックしていってください。
ダイワ「24セルテート」の特徴をおさらい
まずは「24セルテート」の特徴について、サクッと解説していきます。
「エアドライブデザイン」の採用で基本性能が向上
仕様における一番の注目ポイントは、誰がなんと言おうと「エアドライブデザイン」でしょう。
「エアドライブデザイン」は、ダイワのスピニングリールにおける新たな設計思想。
フロントユニットの各種パーツに改良が加えられており、操作性や感度向上、軽量化などの恩恵をもたらします。
「24セルテート」でエアドライブ化されたパーツとその恩恵を一覧にすると以下のとおりです。
パーツ | 主な恩恵 |
---|---|
エアドライブローター | 軽量化、巻き出しの軽さ向上、巻き感度向上 など |
エアドライブベール | 軽量化、トラブルレス性能向上 など |
エアドライブスプール | 軽量化、操作性向上、巻き出しの軽さ向上、ドラグ性能向上、トラブルレス性能向上 など |
エアドライブシャフト | 巻き上げ向上、巻き心地の良さ向上 など |
フロントユニットが軽くなることでリールの重心が後ろに傾き、タックルバランスが向上するというのも「エアドライブデザイン」を採用する利点です。
繊細なエギ操作や情報察知能力が釣果を左右するエギングにおいては、上記のような「エアドライブデザイン」の恩恵が有利に働きます。
「24セルテート」の大進化は、エギング愛好家にとっても見逃せないものとなるでしょう。
その他の新仕様も多数搭載!他パーツの質も向上
「24セルテート」では、エアドライブデザインの他にも注目の新仕様が多数搭載されています。
キャッチ率向上に役立つ次世代ドラグシステム「ATD TYPE-L」や、特殊表面処理が施された「タフデジギア」など、先代機にはない仕様も多数乗ってきました。
先代「19セルテート」の発売から5年の時を経たぶんだけ、性能の進化も大きなものとなっています。
「24セルテート」の仕様については、別記事で詳しく解説しています。
詳細を掘りたい方は、コチラ↓の記事もチェックしてみてください。
ダイワ「24セルテート」とエギングの相性は良いのか?
さて、ここからはこの記事の本題である「24セルテート」とエギングの相性について考察していきます。
重い部類のリールだから相性抜群とはいえない
ひとまず結論として、「24セルテート」とエギングの相性はそこまで良くありません。
エギングは基本的にタックルの強さよりも軽さを優先したいジャンルです。
なので、強さ推しの堅牢系リール「24セルテート」は肩身が狭く、エギングリールとして好んで使う人は少数派となるでしょう。
軽さ・操作性・感度を重視してデザインされたフィネス系リールを使う方が、享受できる恩恵は大きくなります。
ひと昔前のフィネス系リールでは強度不足が指摘されることも多かったですが、最近はそうでもありません。
モノコックボディやザイオンなどの製法・素材の進化が著しく、軽さを売りにするリールにもかなりの強さがあるのです。
確かにイカの引きはパワフルで、良型とのファイトともなればリールにそれなりの負荷がかかります。
…が、これにはフィネス系リールでも十分に対応可能です。
それにフィネス系リールには、操作性や感度がすこぶる高いという利点があります。
よって、エギングにおいては「24セルテート」などの堅牢系リールよりも、「23エアリティ」などのフィネス系リールのほうが好まれる傾向にあります。
…というのが、エギングと「24セルテート」の相性がイマイチであるという理由です。
ちなみにエギングで人気のフィネス系リールの一覧は以下あたりです。
▽ダイワ製リール
リール | 参考実売価格 | エギング番手の自重 |
---|---|---|
22イグジスト | 8〜9万円台 | 160g〜 |
23エアリティ | 5万円台 | 150g〜 |
21エメラルダス AIR | 3〜4万円台 | 160g〜 |
20ルビアス | 3万円台 | 155g〜 |
23エメラルダスRX | 2万円台 | 175g〜 |
▽シマノ製リール
リール | 参考実売価格 | エギング番手の自重 |
---|---|---|
23ヴァンキッシュ | 5万円台 | 150g〜 |
20ヴァンフォード | 2万円台 | 160g〜 |
21セフィアXR | 2万円台 | 175g〜 |
「24セルテート」は強さ重視でリールを選びたい方におすすめ
エギングではフィネス系リールのほうが人気なのですが、「24セルテート」などの堅牢系リールにも一定の需要はあります。
その代表例が「強さ>軽さ」という基準でリールを選ぶケースです。
大型のイカを専門に狙うエギンガーのなかには、堅牢系リールを好む人も少なくありません。
あるいは、エギングの合間にメタルジグなんかを投げて青物やロックフィッシュなどを狙うことが多い人にとっても、リールの強度が高いほうが好ましいです。
一般的なアオリイカよりもデカくて重いターゲットとエギングタックルでやり合うことが多いなら、「24セルテート」はかなり推せるリールといえます。
重いところが逆に良い。タックルバランス調整用にも
もう1つの例として挙げられるのが、タックルバランス調整のために「24セルテート」を採用するパターンです。
ご存じの方も多いと思いますが、エギング界ではすごい勢いでロッドの軽量化が進んでいます。
ロッドの軽量化には多くのメリットがあるのですが、自重数値を気にするあまりタックルバランスを損なってしまうというリスクも隣り合わせです。
自重の制約があるぶんロッドの重心を後ろ側にもってくるのが難しく、穂先側が重く感じるいわゆる「先重り」の状態に陥りやすい。いわば軽量リールの宿命ともいえる現象ですね。
タックルの先重りを感じるときに、てっとり早くバランスを調整できる方法がリールの変更です。
あえて少し重めのリールに変えてあげることでタックルの重心が手元に寄り、先重りを改善できます。
その重めのリール枠として、「24セルテート」は有力な選択肢となります。
軽量ロッド×軽量リールの組み合わせでエギングをしていて先重りが気になっている人は、「24セルテート」の導入を検討してみるのも良いでしょう。
ちなみに、強度や巻き関連の基本性能を妥協できるなら低価格帯のリールを選ぶのもアリです。
「21カルディア」や「23レガリス」も、「24セルテート」と似た重量感になっているためバランス調整用のリールにちょうど良いです。
ちょい重めリールをコスパよく入手したい方は、低価格帯のリールもチェックしてみてください。
ダイワ「24セルテート」のおすすめエギング番手
「24セルテート」には、2000番クラスから5000番クラスまで全15機種がラインナップされています。
そのなかでエギングに適しているのは2500番クラスの機種たちです。
▽FC 2500番クラス
アイテム | 標準自重(g) | ギア比 | 最大ドラグ力(kg) | 標準巻糸量PE(号ーm) | 巻き取り長さ(cm/ハンドル1回転) |
---|---|---|---|---|---|
FC LT2500S | 175 | 5.1 | 5 | 0.6-200 | 72 |
FC LT2500S-XH | 175 | 6.2 | 5 | 0.6-200 | 87 |
FC LT2500S-DH | 185 | 5.1 | 5 | 0.6-200 | 72 |
▽2500番クラス
アイテム | 標準自重(g) | ギア比 | 最大ドラグ力(kg) | 標準巻糸量PE(号ーm) | 巻き取り長さ(cm/ハンドル1回転) |
---|---|---|---|---|---|
LT2500 | 200 | 5.2 | 10 | 0.8-200 | 73 |
LT2500-H | 200 | 5.7 | 10 | 0.8-200 | 80 |
エギングに適した番手を選ぶ際はまず、「FC(フィネスカスタム)モデル」と「通常LTモデル」の2つに分けて考えると良いでしょう。
FC(フィネスカスタム)の3番手は強くてそこそこ軽い
FC(フィネスカスタム)はボディがコンパクトで軽量です。
細糸対応のシャロースプールが採用されており、0.6号前後のPEラインがちょうどよく収まるラインキャパになっています。
風や潮の影響を受けにくい細めのラインで繊細なエギングを楽しみたい方におすすめです。
アイテム | 標準自重(g) | ギア比 | 最大ドラグ力(kg) | 標準巻糸量PE(号ーm) | 巻き取り長さ(cm/ハンドル1回転) |
---|---|---|---|---|---|
FC LT2500S | 175 | 5.1 | 5 | 0.6-200 | 72 |
FC LT2500S-XH | 175 | 6.2 | 5 | 0.6-200 | 87 |
FC LT2500S-DH | 185 | 5.1 | 5 | 0.6-200 | 72 |
▽高精度な操作を得意とするノーマルギア機「FC LT2500S」
▽すばやく糸ふけを回収できる定番のエクストラハイギア機「FC LT2500S-XH」
▽辺りが暗くてもハンドルノブを探しやすいダブルハンドル機「FC LT2500S-DH」
通常LT仕様の2番手は、重いけどとことん強い!
通常LTモデルはFCモデルよりもボディのサイズがひとまわり大きいぶん剛性が高く、パワフルな巻き取りが可能となります。
ラインキャパは0.8号〜1号のラインがちょうどよく収まる塩梅。
根ズレがひどいポイントの攻略や、デカイカ狙いに最適なセッティングです。
アイテム | 標準自重(g) | ギア比 | 最大ドラグ力(kg) | 標準巻糸量PE(号ーm) | 巻き取り長さ(cm/ハンドル1回転) |
---|---|---|---|---|---|
LT2500 | 200 | 5.2 | 10 | 0.8-200 | 73 |
LT2500-H | 200 | 5.7 | 10 | 0.8-200 | 80 |
▽ラインスラックを細かく調整できるノーマルギア機「LT2500」
▽糸ふけ回収効率が良いハイギア機「LT2500-H」
重いけど強い!「24セルテート」のエギング番手はニッチな需要に刺さる
というわけで、「24セルテート」のエギング的考察は以上です。
大別するとフィネスなジャンルであるエギングでは、強度が魅力の堅牢系リール「24セルテート」の良さを活かしきれる場面は多くありません。
したがって、従来と同じく「23エアリティ」などの軽量フィネス系リールを採用するアングラーが多い状況は変わらないでしょう。
とはいえ、大物を専門に狙うエギンガーや、先重りが気になるアングラーにとっては「24セルテート」はとても魅力的な選択肢となります。
万人受けはしないけど、特化した性能/スペックを求めるニッチなアングラーから人気。
今作「24セルテート」もこういったポジションに落ち着きそうですね。
「24セルテート」のおすすめエギング番手一覧
アイテム | 標準自重(g) | ギア比 | 最大ドラグ力(kg) | 標準巻糸量PE(号ーm) | 巻き取り長さ(cm/ハンドル1回転) |
---|---|---|---|---|---|
FC LT2500S | 175 | 5.1 | 5 | 0.6-200 | 72 |
FC LT2500S-XH | 175 | 6.2 | 5 | 0.6-200 | 87 |
FC LT2500S-DH | 185 | 5.1 | 5 | 0.6-200 | 72 |
▽高精度な操作を得意とするノーマルギア機「FC LT2500S」
▽すばやく糸ふけを回収できる定番のエクストラハイギア機「FC LT2500S-XH」
▽辺りが暗くてもハンドルノブを探しやすいダブルハンドル機「FC LT2500S-DH」
アイテム | 標準自重(g) | ギア比 | 最大ドラグ力(kg) | 標準巻糸量PE(号ーm) | 巻き取り長さ(cm/ハンドル1回転) |
---|---|---|---|---|---|
LT2500 | 200 | 5.2 | 10 | 0.8-200 | 73 |
LT2500-H | 200 | 5.7 | 10 | 0.8-200 | 80 |
▽ラインスラックを細かく調整できるノーマルギア機「LT2500」
▽糸ふけ回収効率が良いハイギア機「LT2500-H」
エギングにおすすめの軽量フィネス系リール一覧
▽ダイワ製リール
リール | 参考実売価格 | エギング番手の自重 |
---|---|---|
22イグジスト | 8〜9万円台 | 160g〜 |
23エアリティ | 5万円台 | 150g〜 |
21エメラルダス AIR | 3〜4万円台 | 160g〜 |
20ルビアス | 3万円台 | 155g〜 |
23エメラルダスRX | 2万円台 | 175g〜 |
▽シマノ製リール
リール | 参考実売価格 | エギング番手の自重 |
---|---|---|
23ヴァンキッシュ | 5万円台 | 150g〜 |
20ヴァンフォード | 2万円台 | 160g〜 |
21セフィアXR | 2万円台 | 175g〜 |