長崎県佐世保・崎針尾漁港で釣り!チヌ、グレ、アジとターゲットは豊富

撮影:筆者
北堤防の付け根近くにある七郎神社です。七郎とは日本武尊である十城別王(ときわけのみこと)の武将である別七郎氏広(わけのしちろううじひろ)を指し、平戸に入ったといわれています。この神社にはトイレもあります。

わが国には三大○○と呼ばれるものが数々あります。夜景や祭り、花火、珍味、庭園とさまざまにあるのですが、その中に三大急潮というのがあります。さて、みなさんはいくつご存じですか?
鳴門は有名ですからよく知られています。関門海峡も有名です。 では三番目は?
実は諸説あって、確定はしていないのです。来島海峡、黒之瀬戸、そして針尾の瀬戸があります。これから紹介する佐世保市の崎針尾漁港はこの針尾の瀬戸の南口に位置しています。

目次

針尾瀬戸の速い流れは魚が豊富!

出典:筆者

大村湾と佐世保湾の接続部にあるのが針尾島です。そして、針尾島と佐世保の間が早岐瀬戸、針尾島と西彼杵半島の間が針尾瀬戸になり、こちらには西海橋が架かっています。 針尾瀬戸の一番狭いところは170mしかなく、ここを流れる潮流は最も速いときは10ノットを超えるといわれています。

おおむね、流れの速いところは魚が豊富であり、この針尾瀬戸も例外ではありません。内海に当たるせいで外洋で釣れる魚とは趣きが違い、チヌスズキメバルがメインになりますがいずれも型がよく、ファンは少なくありません。

ただし、速い潮を攻略するのは簡単ではありません。仕掛けもコマセもあっという間に流されてしまい、ほうっておけばどこまで流されるかわかりません。コマセとサシエを同調させるのも難しく、釣り場に慣れるまではかなり授業料を払って通う必要があります。常連は流れに応じて釣り場を変えています。上げ潮ではここを釣り、下げ潮になったらその流れの釣りやすいところへ移動するのです。当然、どこの釣り場はどの潮が釣りやすいかを熟知しているからこそできる攻略法です。

崎針尾漁港は足場がよくて釣りやすい

撮影:筆者
南堤防には少しばかり外側にテトラが投入されています。北堤防が新たに設置される前の名残りでしょうか。
先端周辺はテトラがありませんから釣りに問題はありません。

崎針尾漁港は針尾島の南端にあり、針尾瀬戸の南口に面しています。
といっても、ガンガン流れるわけではありません。少し引っ込んでいますから反転流が発生しやすく、通常のウキ釣りで十分釣りになります。同時に、大村湾は内海ですからシケることはほとんどなく、最近の防波堤に付きもののテトラポッドはまったくありません。足場がよくて釣りやすいため、ビギナーのみなさんにも十分お勧めできるのです。

それに加えて、ターゲットも豊富です。ウキ釣りではグレ、チヌ、メバル、投げ釣りならキス、エギングではアオリやコウイカ、またルアーではカマス、ネリゴ、ヤズ(ネリゴはカンパチ、ヤズはブリの幼魚)などがヒットします。
もちろん、アジも多く、小型はサビキ釣りで、良型は遠投カゴ釣りで食ってきます。時期や釣り方によってさまざまな釣りが楽しめますから、ベテランからビギナーまで満足できるところなのです。

崎針尾漁港で実釣!キスとチヌの二本立て

撮影:筆者
北堤防の先端寄りは犬走りが狭く、釣りをするにはやや不便です。
とはいえ、人気が高いのはやはり先端周りです。1年中釣り人が絶えることはありません。

7月の日曜日、中2の孫と崎針尾漁港を訪れました。ボクはチヌ、孫はキス釣りが目的です。この漁港ではほぼ1年中チヌとキスが釣れます。
とはいえ、やはり釣りやすいのは水温が高い時期です。水温が高いとエサ盗りが活発なのですが、7月という時期はまだ本命も活性が高く、状況によってはエサ盗りを蹴散らしてくれたりもします。

足場を確保したのは左手から伸びる北堤防です。南堤防は一直線なのに比べて、北堤防は中間部でへの字に曲がっています。この部分で潮の変化が見込めるため、チヌならここかなあと考えたうえでの選定です。

午前6時過ぎ、ようやく明るくなり始めたところで仕掛けを準備します。孫はキス釣りですが、いまだにムシエサが苦手でエサ付けに苦労しています。ボクがコマセの準備を終えた時点で早くも第一投。久しぶりの投げ釣りだったせいか、見事に失敗。目の前にドボンと着水させてしまいました。魚が逃げるだろっ! とからかっても孫は知らぬ顔。改めて仕掛けを投入すると今度は成功。100m近く飛んでいます。

あとは任せてチヌ釣りを始めます。この堤防はへの字までは犬走りが広いのですが、その先は狭く、腰を下ろしてのんびり釣るには少しばかりつらいところです。というわけで、への字の手前の広いところで釣りを開始しました。

キスは順調に追加、だがチヌは?

GyoGyoくん
GyoGyoくん

釣れたよー!

孫が獲物を持って戻ってきました。20㎝オーバーのいい型です。このクラスならあと6匹あれば6人家族に1匹ずつ割り当てられます。
あと5匹とノルマを言い渡し、チヌ釣りに本腰を入れます。とはいえ、なかなか本命らしきアタリはありません。エサ盗りらしき小さなアタリはあるのですが、ウキを引き込むまでには至りません。

その間、孫はまた釣れたーと報告にきます。さすがに20㎝オーバーは最初の1匹きりで、その後は15〜18㎝がメインになりました。 昼食を終えた時点でキスは4匹、チヌはゼロ。このままゼロで終わるわけにはいかない。釣りの師匠として面子が立たないではないか。

今がほぼ満潮で、潮はこれから下げに入る。コマセも十分効いているころだろう。アタるとすればこれから1〜2時間がチャンスのはずだ。途切れそうになる集中力を奮い立たせ、まずは1時間粘ろうと言い聞かせます。

GyoGyoくん
GyoGyoくん

また釣れた!これで5匹目

またもや孫がキスの釣果を報告にきました。あと1匹だ、頑張れと言ったものの、実は自分への叱咤でした。
ふと沖を見ると、潮が変わっているようです。針尾瀬戸を流れる本流が反対に流れ出したのでしょう。今までは見られなかった潮目が50〜60m先にできています。足元に寄せる目的でコマセを打っていたが、思い切って遠投してみました。水深がわからないので全遊動で仕掛けを送り込みます。ゆっくりと右へ流れていきます。仕掛けの沈みが遅く、ガン玉を追加。やはり遠投すると道糸が抵抗になり、沈みづらくなるのでしょう。

そのとき、いきなりウキが消えました。いや、沈みました。次いで竿先に引きが伝わってきます。ここで慌ててアワせると硬い口に刺さり、抜けやすくなります。それが理由でこれまで何度もバラしているのです。道糸を送って走らせます。チヌは自由に走らせてもトラブルを招く確率は低い(ゼロではないが)ので、5秒ほど送って竿を立てます。グーンと曲がります。産卵時の疲れから回復したのか、元気いっぱいです。 沖で浮かせてゆっくり引き寄せます。

撮影:筆者
佐世保にはチヌの好釣り場が多く、チヌ釣りファンは大勢いて、このクラスのチヌを見ても誰も驚きません。

40㎝クラスのチヌでした。これで面目が立ったというものです。

まとめ

撮影:筆者
崎針尾漁港には海上ビアガーデンがあり、暑い時期はビルの屋上ならぬ海の上で涼をとる人が大勢います。

みなさんはキスはどのようにして食べますか? ボクはてっきり塩焼きにするのだと思っていたら、孫はしっかりと自分で三枚に下ろし、刺身にしてしまいました。当然、ボクが仕留めたチヌも刺身がいいというリクエストに答えて、こちらはボクが処理しました。
孫は魚の刺身が大好きで、小さいころから少しずつ捌き方を教えてきたのでずいぶん成長しました。ただし、ハリ結びとムシエサはいまだに苦手です。

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