海のソルトルアーフィッシングでは、激しいファイトで釣り人を魅了する青物釣りが人気です。そんな青物が好物として捕食するイワシなどのベイトは、群れになって泳ぐ習性があります。
そんなソルトルアーフィッシングにおいてもっとも興奮する瞬間は、やはり「鳥の群れ」を見た時ではないでしょうか。
目の良い海鳥はいわゆる、「鳥山」と呼ばれる状態でベイトを海面で捕食します。鳥山の発見がなぜ、釣り人に感動の一匹をもたらすのかについて詳しく解説します。
フィッシュイーターが釣れやすくなる鳥山とは?
鳥山は回遊系の肉食魚を釣る際に、非常に重要なサインとなる指標の一つです。身近な対象魚でいえば青物であり、また、オフショアジギングになるとマグロやカジキなどの超大型魚になります。
このようなフィッシュイーターを確実に釣り上げるためには、海面の状況ではなく空中を飛び回る鳥の存在が非常に重要となります。
鳥山が起きるのはベイトがいるから
鳥山とは回遊しているイワシ系のベイトを捕食している海鳥の群れを指します。主に数十羽の鳥が集団となって海面近くを飛んでいる状態が鳥山になります。
鳥山が発生している状態では、ベイトが海面近くにまで浮上しているので上空から海中に突っ込むような動きをします。小魚が捕食されていると、鳥の口付近からベイトが見れたり、足で掴んでいることもあるので注視してみましょう。
ベイトがなぜ水面付近にまで浮上するのか?
そもそもなぜ、ベイトは深場に移動することができないのでしょうか。ベイトはわざわざ、海面付近にまで移動をして海鳥に狙われてしまうのにはある理由があるためです。
イワシを好物として捕食する青物などの魚は、捕食をする際に水面にまで追い上げます。横に逃げるのではなく、物理的な制限がある海面付近にまで追い詰めることで捕食しているのです。
それゆえ、鳥山が発生しているポイントをよく見てみると海面が「ボコボコッ」と激しく水しぶきを上げています。
肉眼では捕食が早すぎて見えにくいですが、海面に追い詰められたベイトが青物などに食べられてしまているのです。そして、そのような現象が起きてることを知っている海鳥は集団になって捕食を試みるのです。
鳥山の下にはフィッシュイーターがいる
実際、鳥山の下にどのような魚がいるかは未知数です。というのも、人気な魚であればブリやカンパチ、ヒラマサ、サバなどの青物が釣れます。他にも、真鯛やヒラメなどの魚もベイトを追って鳥山のいるポイント付近を回遊している可能性が高いです。
鳥山で主に釣れる魚たち
- サバ
- ブリ
- カンパチ
- ヒラマサ
- 真鯛
- ヒラメ・マゴチ
- マグロ
- カツオ
- サメ
ボイル打ち・ナブラ打ちをせずとも周囲には活性の高い個体が多いので、チャンスだと思って釣りに臨みたいです。
鳥山におけるルアーアクションとは?
基本的に、鳥山におけるルアーアクションは早巻きになります。ルアーの種類にもよりますが沈むジグやシンキングミノー、シンキングペンシルの使用が使いやすいです。
海面下を意識したレンジで、しっかりと泳ぎ切れる速さのリトリーブをしてあげると強烈なバイトが入ります。キャストをするポイントも重要で、鳥山と海面の様子を見ながら、進行方向の手前を意識して投げてあげましょう。
青物などの場合は、足元までルアーを追いかけてくることもあるのでしっかりとリーリングを行いましょう。
また、食いが渋い時はストップ&ゴーや細かなジャーキングを入れたアクションで、食わせの間を入れてあげるのが良いです。バイトの多いパターンを見つけられると一気に釣果も伸びます。
鳥山でおすすめのルアーとは?
鳥山が発生しているポイントでおすすめなルアーは、釣りのスタイルや状況によって変わります。
ですが、ショア・オフショアの釣りで使用するルアーの種類は変わらないです。あくまで、フィールドの状況に応じたルアーを選択してください。
ここでは、王道だけど確実に釣れる3種類のルアーについて紹介します。
トップウォーター
トップウォーターは水面で泳ぐルアーで、沈むことはありません。特に、海面に勢いよく飛びてくる肉食魚に有効的なルアーです。
目に見えた激しいバイトが得られるので興奮度マックスの釣りです。フッキングは竿先に重みが乗るタイミングになります。
ベイトのサイズ感、種類に応じてベストなものを選んであげると釣れやすいです!
シンキングペンシル
シンキングペンシルは、重量のあるルアーですが表層から中層を引いてこられます。少し沈めて巻いてきたい時におすすめで、反応がイマイチの時に使用してみましょう。
巻きの安定感があるので、初心者の方でも気軽に使用できます。
フラッシングの強いカラーと、レンジをキープしやすいので長時間の巻き疲れがないです。ルアー選びで迷った時に投げて欲しいルアーです。
メタルジグ
メタルジグはレンジを選ばずに引いてこられるルアーで、多様なアクションで魚を狙えます。ただ巻き、ストップ&ゴー、ジャークアクションなどで巻いてこれます。
鳥山の立っているポイントの深場にいる魚にもアプローチが可能なので、ゆっくりめな誘いを入れられるのも嬉しいです。
強烈なフラッシングがリアル感を出してくれるので、フォールアクションでのバイト率も高めです。ドラグをしっかりと締めておくと、しっかりと対応できますよ。
鳥山を味方にして、大型魚を釣り上げよう!
この記事では鳥山を味方にして、大型魚を狙う方法について紹介しました。
鳥山はベイトの群れに群がる現象ですが、水面下では肉食魚からも襲われているのです。ベイトにとってはまさに板挟み状態なのですが、ルアーでも簡単に釣れるチャンスになります。
わずかなチャンスしかない場合が多いですが、鳥山を見つけた時に正しいルアーアクション、適切なルアー選択ができるようにしておきましょう!