長崎県 壱岐・郷ノ浦港で釣り!たまには遠征も…

壱岐…佐賀県呼子の沖約20㎞に浮かぶ島です。みなさんも名前は聞いたことがあるでしょう。ただし、壱岐は対馬と並んで観光地としての側面が強く、どのような釣り場があり、どんな魚が釣れるのかについてピンとこない人が多いのではないでしょうか?

いうまでもなく、壱岐も対馬も渡ろうとすれば乗船料が必要で、しかも近郊の離島と違って所要時間は長く、料金も高くなります。とはいえ、それだけの経費と手間をかけてでも余りある魅力のあるところであることは断言できます。

目次

壱岐南部の港・郷ノ浦港

撮影:筆者
フェリーやジェットフォイルが発着するターミナルです。ここにはトイレがありますから家族連れでも便利です。

壱岐には定期船が発着する港が三か所あります。これから紹介する郷ノ浦(ごうのうら)のほか、印通寺(いんどうじ)、芦辺がそれです。このうち、足の便がよくて釣具店など施設が整っているのが郷ノ浦で、壱岐で釣りをしたことがないみなさんはまずここへ行ってみることをおすすめします。福岡の博多からならフェリーで2時間少々。片道2000円ほどで行くことができます。

さて、それだけの経費をかけて行く価値があるのかどうかですが、もちろんあるに決まってます。なにしろ、魚の種類が豊富で数が多く、しかも大きいのです。九州本土とは違って釣り人の数が圧倒的に少なく、魚も釣り場もスレてないのです。そのため、堤防とはいえ、釣りの楽しさを満喫できることを請け合います。

どんなときでも釣れるわけではない

撮影:筆者
フェリーターミナルの近くに釣具店があります。エサはもちろん、
情報も仕入れることができますから利用しない手はないでしょう。
 

魚が大きくて数が多いといっても、いつでも釣れるわけではありません。その辺りはカン違いしないでください。魚の活性が上がるのは水温と時間、潮、そして波などの条件によります。水温が高すぎても低すぎても、潮がまったく動いてなくても、晴天ベタ凪でも釣果は望めません。
やはりハイシーズンといわれる梅雨、そして秋〜初冬が好機です。チヌなら春もいいでしょう。真冬もあまり望ましくありませんが、夏場よりはマシでしょう。壱岐の南部にあるおかげで、北西の季節風にもある程度強いというメリットがあります。

もっとも、呼子との間である壱岐水道はかなりシケる可能性があります。冬季のフェリーは相当揺れることを覚悟しておいてください。

壱岐でいざ実釣。なんだ、これサヨリか!

出典;筆者

壱岐に向かうフェリーは福岡市の天神に近い博多埠頭から出ます。便利なのは便利なのですが、出港時間が午前10時と釣りをするには中途半端です。郷ノ浦に到着するのは12時20分で、帰りは午後5時45分発ですから、滞在時間は5時間と少しです。そのため、壱岐に釣行する人の大半は一泊するのですが、11月のある日、僕は日帰りで釣行しました。
往復のフェリー料金がもったいない気はしますが、磯釣りの平均的な渡船料金5000円を考えるとそれほど苦にはなりません。

正午過ぎに到着したところで釣り場に向かいます。地図を見てもらえばわかるように、郷ノ浦の堤防は東と西に別れています。東の堤防はフェリーの発着場から遠く、歩いて行くには大変です。そこで、南に向かって西堤防を目指します。

撮影:筆者
この日竿出しした西堤防です。海面から少し高いのですが、足場はよく、釣りをするのにまったく問題はありません。
こんなところが壱岐にはたくさんあるのです。

元居トンネルを抜けるとすぐ立派なコンクリート堤防が目に入ります。ここが本日の目的地です。足場はよく、釣り人は他にまったくいません。福岡近郊ではこうはいきません。こんな時間に訪れようものならC級ポイントしか空いてないでしょう。
のんびりと準備してコマセを入れました。釣り人が少ないせいですぐには小魚が集まってきません。それでも、1時間もするとさまざまな魚が見えてきました。特に目を引いたのがサンマ?らしき魚です。表層を何匹も泳ぎ回るので気になり、ウキ下15㎝で仕掛けを流してみました。

GyoGyoくん
GyoGyoくん

よし、すぐにヒット! …って、あれ? 

ハリ外れです。2回目のアタリでようやく取り込めました。やっぱりサンマかと思いましたが、よく見ると長い下アゴの先に口紅を差しています。なんとサヨリです。30㎝近くもあります。夢中になって釣りまくってしまいました。

グレは足の裏クラスが

サヨリの群れが消えたところでウキ下を深くします。といっても2ヒロ程度です。サヨリ釣りの途中で気になっていた魚の正体を確かめたかったのです。多分グレだとは見当をつけていたのですが、実際に釣り上げてみないと本当のところはわかりません。

その疑念はすぐ判明しました。予想通りグレでした。ただ、型は今イチです。手のひらに尻尾が生えた程度だから、わざわざ壱岐に来てまで釣りたいサイズではありません。

GyoGyoくん
GyoGyoくん

ならばもっと深く、もっと沖を釣ってみることにしよう!

コマセの投入点は変えず、それに集まる群れの外側に仕掛けを入れました……が、サイズは変わらず。もう少し離した方がいいか。またしても同型。さらに離し、ウキ下を50㎝深くします。予測的中! 引きが強く、なかなか上がってきません。ようやく浮かせてタモ入れします。30㎝には少し足りませんが、いわゆる足の裏クラスです。最近は磯でもなかなかこのサイズが釣れなくなっている時代に堤防で釣れるのですから、やはり壱岐に来てよかったと感じた瞬間でした。

壱岐でラン&ガンならレンタカー利用が◎!

撮影:筆者
西堤防の対岸にも立派な釣り場があります。ただ、歩いて行くには大変なのでこちらで
竿を出したことはありません。もしかしたらもっと釣れるかも?

壱岐に釣行する人の中には、エギングやアジングをするルアー組が増えています。九州本土とは違ってアオリイカやアジが大きく、数も期待できるからです。しかし、ルアー釣りではラン&ガンが定番で、そのためには「足」が欠かせません。といって、フェリーでクルマを持ち込むと料金がかさみ、仲間と同行して頭割りしないと予算的にかなり厳しくなります。

そこでお勧めしたいのがレンタカーの利用です。これなら体ひとつで渡れますから、クルマを持ち込むよりは割安になるでしょう。また、郷ノ浦に限定されることもなく、印通寺や芦辺、その他の釣り場にも足を伸ばせます。仲間と同行できるならぜひ検討してみてください。

まとめ

撮影:筆者
地元の人はこんな岸壁で釣りを楽しんでいます。わざわざ堤防まで行く必要がないのです。

ここでは郷ノ浦の西堤防しか取り上げていませんが、堤防以外の名もなき岸壁でも魚は釣れます。地元の人はわざわざ遠くまで移動することなく、手近なところで竿を出しています。みなさんもぜひチャレンジしてみてください。

最後に付け加えておきます。郷ノ浦にはフェリー以外の航路もあります。それがジェットフォイルというもので、所要時間は1時間少々です。フェリーの半分しかかかりません。料金も高額になるのですが、残念ながら釣具の持ち込みが禁止されています。他に空路もあるものの、これはメリットが少なくお勧めできません。やはりフェリーでのんびり揺られて行くのが釣りらしくていいじゃないですか。

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