カヤックに乗ってのバス釣りって、普段オカッパリをしながら見る景色とは180度異なり、狙ったポイントにすんなり入れて、とっても魅力的ですよね!
しかし、中には思うように釣果を上げられずに悩んでおられる方も多いのではないでしょうか。
釣れない原因の1つとして挙げられるのが、カヤックの立ち位置。
風が吹いたり流れのある河川では、カヤック自体を固定するのがなかなか難しく、モチベーションの低下にもつながりかねませんよね…。
今回は、そんな一定の場所にとどまるためのアイテムである【チェーンアンカー】の自作方法をご紹介します。
アンカーの種類や選択に困っておられる方は、是非1度ご自身で作ってみてはいかがでしょうか。
【チェーンアンカー】ってなに?
カヤックフィッシングに精通されている方ならご存知の方も多い【チェーンアンカー】。
ロープでつながれた本体を水中へ投げ込み、そのオモリでカヤック自体を流されないように、一定の場所に固定しておくための「アンカー」と呼ばれる道具の1つです。
バスフィッシングの本場アメリカでは、一般に広く知れ渡るのがこの「ドラッグアンカー」と呼ばれるオモリで、昨今では、日本国内でもインターネットなどの情報を通じて徐々に浸透しつつあります。
チェーンアンカーの形状
【自作チェーンアンカー】はステンレスのチェーンを自転車のタイヤチューブで覆った見た目は、いたって簡素なつくり。
長さは約1メートルほどで、筆者が自作したアンカーの自重は、1本の重さが約1キログラム。
チェーンの太さや材質を変えれば、重くしたり軽くしたりお好みのものが作れるのも、このアンカーの魅力です。
チェーンアンカーの特徴とは?
カヤックバスフィッシングで使うアンカーの形状は、様々なものがありますが、自作チェーンアンカーは、見た目の通り細く長いため、ボトムに沈んでいる水草やゴミ、岩などの障害物の回避能力が高いのが特徴。
スルスルとすり抜け、「引きずる」ことができるメリットからそう呼ばれています。
アンカーを打ってのトラブルで多いのが、このような障害物に引っかかってバランスを崩してしまうという予期せぬ事故。
すり抜け性能が高く「スナッグレス効果」のある本アンカーこそ、最も安全なアンカーとして筆者はおすすめします。
【カヤックバス釣り】で使うアンカーの種類
一般に使われているアンカーは、様々な形状のものがあり、選ぶ際には「持ち運びやすさ」「使いやすさ」「形状」「コスト」などを参考に、ご自身のフィールドにマッチしたものを購入するようにしてください。
バスフィッシングで使用される代表的なものは、ざっと以下のようなものが多いです。
フォールディングアンカー
折りたたみ傘のような形状で、水中でパッと開いてカヤックを固定できる最も汎用性の高いアンカー。
バスフィッシングのみならず、ソルトでのカヤックフィッシングでも多く使われています。
携帯性に優れ、安価で購入できるというメリットがある反面、水中の沈下物に引っかかりやすいというデメリットもあるため、ボトムの地形を良く把握して使っていくようにしましょう。
パラシュートアンカー
パラシュートアンカー(シーアンカー)は、名前の由来からもわかる通り、風の抵抗を利用してカヤックの動きを制御する市販のアンカーです。
水深があり、通常のアンカーでは、制御が難しい場合や流しながらポイントを狙いたい時などに使うと有効。
あまり風が強すぎる場面では、カヤックの横転を引き起こすトラブルにもなりかねませんので、こちらも使う際には注意が必要です。
マッシュルームアンカー
キノコのような形のちょっと変わった形状のアンカーで、コンパクトで使いやすいというメリットがあります。
形状からして爪のように鋭利な部分がないので、フォールディングアンカーと比べると、若干食い込みに欠ける部分も…。
しかし、比較的ボトム形状がフラットなフィールドでは使いやすく、流しながらの釣りにも向いています。
ゴムボートを使った釣りにも、本体を傷つける恐れが少ないため、おすすめです。
アンカーが必要な場面とは?
カヤックバサーの方なら申し上げる必要もないと思いますが、操船中に水流や風の影響でここぞというポイントを狙いにくい時は、アンカーの出番です。
カヤックの性質上、本体の材質は軽くて漕ぎやすくできているので、どうしても「止まって撃つ」「固定してキャストをする」という動作に支障が出がちです。
流しながら釣っていくスタイルも、魚のバイトを得るための魅力的な釣り方ですが、カヤック初心者にとってはなかなか難しいもの。
アンカーを撃つことにより、しっかりと固定できて、なおかつピンポイントキャストが可能となる釣りは、確実に釣果アップにつながるので是非おすすめです。
【チェーンアンカー】のDIYをお教えします!
本当にスナッグレス性能の高い【自作チェーンアンカー】。沈めるアンカーの本数を変えるだけで、ワンタッチで重量を調節できる優れもの。
しっかりと固定して1か所のポイントをじっくりと攻めたい時や、流しながら広範囲を探りたい時など状況に応じて使い方を選べるのもこのアンカーならではの魅力と言えるでしょう。
是非多くの方に使ってもらいたいので、簡単ではありますが、この機会に自作方法をお伝えしますね!
準備するもの
まず始めに以下のアイテムを準備します。上記の画像のような感じ♪
- 20メートル巻きくらいのロープ(フィールドによる)
- 結束バンド
- 自転車用タイヤチューブ 「27×1 3/8」というサイズ
- ステンレスのカラビナ(なんならシャックルとかでも可)
- ステンレスチェーン 1m×2本 7ミリという太さが理想(なければ6ミリでも可)
- ハサミ
これらのアイテムで2本のチェーンアンカーを作ることができます!使ってみてもっと本数を増やしたい場合は、同セットを再度揃えてください。
タイヤチューブを袋から取り出し、バルブ部をカットする
まず始めに自転車用タイヤチューブをパッケージから取り出し、バルブ部をハサミでカットします。
こんな感じ♪カットする寸法は、大まかでよいと思いますが概ね中心付近から両サイドに2~3センチくらいを目安に切るとベストです。
タイヤチューブのサイズは、「27×1 3/8」というサイズを準備。他にもいろいろありますが、このサイズが1番チェーンアンカーを作るのに適していますよ。
半分に折って均等に2本にカット
バルブ部をカットしたら、2本のチューブを作るために2つ折りにし、ちょうど均等の長さになるところでハサミを使ってカット!
約1メートル位の長さのチューブが出来上がりです。ま~、多少の長さ違いは気にしない、気にしない…(笑)
チェーンをチューブの中に通していく
準備するチェーンは、上記画像の寸法が22.5~23ミリくらいのステンレスチェーンがベスト!確か、「7ミリ」とかいう規格のサイズのものだったと思います…間違っていたらすみません…。なければ「6ミリ」でOK!
今回は、ちょうど20ミリのものしか用意できませんでしたが、上記寸法であればチューブの中にピッタシにおさめることができます。
チェーンは、ホームセンターなどの切り売りコーナーを利用して購入できますよ!
ステンレス製のものを準備したのは、サビを防ぐため。
この1メートルの長さで準備したチェーンをカットしたチューブの中へいっぽん1本丁寧にねじ込んでいきます。
地道な作業ですが、1本5分もあればできる簡単な作業なので、ご心配なく…。
結束バンドで両側を縛る
さて、お次の出番は「結束バンド」!
こいつをチェーンを通したタイヤチューブの両側の先端付近に取り付けていきます。
1本に対して両サイド2か所づつ取り付けるイメージです。取り付け終わったら、余った部分は、しっかりとカットしておくのをお忘れなく!
ここまで来たらほぼ完成です!アンカー自体はこれで完了!
カラビナに引っ掛けてロープを結び付ける
そして最後にカラビナの出番!購入するカラビナは、できるだけステンレス製のものをおすすめします!
これはなぜかというと、メッキ品のものとかもありますが、なぜだか使っていくうちに徐々にバネの部分に劣化が生じ、開閉部分が効かなくなってきてしまうんですよね…。
なので、しっかりと耐久性のあるステンレス製がおすすめというわけ!
出来上がったアンカーをカラビナに引っ掛け、ロープを取り付けたら…
こんな感じに出来上がり!
はい、【チェーンアンカー】の完成です!
この自作方法なら1本約1キログラムのアンカーが作れますので、お好みに合わせて本数を増やしたり減らしたりと調節可能!
気になる方は、是非チャレンジしてみてくださいね!
カヤックを固定して釣果アップにつなげよう!実際に使ってみたよ♪
今回、自作したアンカーを実際のフィールドで使ってみました!
1本の時と2本使用時の両方で試してみましたが、晴天無風で特に流れのない湖沼などであれば、1本で十分にカヤックを固定できます♪
流れの緩やかな河川や、風が多少吹いているコンディションなら2本沈めれば安心といった感じ。
かなりの強風時でも使ったんですけど、2本沈めれば全く動きませんよ♪
沈下物にも引っかかりづらいですし、アンカーの上げ下げが面倒な時は、1本の状態で沈めたまま小移動もできるので、とても便利でした!
カヤック自体を水上で停止することにより、狙った場所を長く正確に撃つことができるので、確実に今までよりも釣果がアップするはずです!
今お使いのアンカーに不満を感じておられる方、良いものをお探しの方は、この機会に【チェーンアンカー】を自作してみてはいかがでしょうか。