岩手県から青森県を流れる新井田川。
9月頭の晴れた日に、穏やかなこの川で信じられない魚の姿が観測されました。
大きな魚影の正体、それはなんと…

1匹のマグロ。

体調はおよそ1メートルで、クロマグロとみられています。
マグロが目撃されている新井田川の新井田中央大橋付近は河口から3キロメートルも離れており、これには専門家も驚愕の様子。「極めて珍しいケース」と話しています。
ちなみに、この新田川は海から3キロメートルほどまでのエリアは、満潮時には海水と淡水の入り混じる汽水域になるそうです。

出典:青森津軽日本海のお魚

川にマグロがいるなんて!一目見たい!と、新井田川には発見翌朝から多くの見物人や報道関係者が集まりました。普段はなかなか近くで見ることができないマグロの泳ぐ姿に、みんな興味津々です。
大きな背びれを水面に出して泳ぐ様子は、水族館でもそうそう見ることはできませんよね。すごい迫力です。

発見された日の午前中は大きく縁を描きながら颯爽と周辺を泳ぎ回っていたというマグロですが、翌日にはだんだんと泳ぐ範囲が狭くなっており「弱ってきているのでは…」と心配する声が。そして発見から数日が経った今、マグロの目撃情報はないといいます…。

マグロをはじめ海水魚は汽水域でも生活できますが、長期間生き続けることは考えられないそうです。姿が見えなくなったのは死んでしまったか、引き潮の際に自力で海に帰ったのではないかと言われています。

そしてなんと、マグロの目撃情報は川だけに留まりませんでした。

新井田川でマグロが発見されてから数日後、同じく青森県の小舟渡漁港でもマグロが発見されました。こちらもクロマグロですが、別の個体と見られています。

川よりは元いた場所に帰りやすそうというのが唯一の救いですが、漁港は多くの船が出入りをする場所。「出て行くのを見守るしかない」と、地元の漁師さんは話しています。

一体何が原因でこの様な事態が相次いだのでしょうか?
理由は明らかになっていませんが、迷い込んだマグロたちが無事、元いた海へ帰れていることを願うばかり。

なお余談ですが、クロマグロは水産資源保護の目的で、30キログラム未満の個体はリリースするよう水産庁より指示が出ています。重さの他、サイズや漁獲場所などの規制も設けられています。くわしくはこちら

もし今回のケースの様に川に迷い込んだクロマグロを見かけたりしたとしても、釣り上げたい衝動はぐっと堪えそっとしておくことが賢明でしょう。万が一海釣りで小さなマグロがかかった際は、速やかにリリースしてあげましょう。