アオコといえば夏になると発生する、あの緑の気持ち悪いやつです。

一目で生物に悪影響を及ぼしそうな圧倒的な存在感を放っていますが、実際のところはどうなのでしょうか?

もしや見た目が悪くても本当は良いやつなのでは?

ということで、アオコがバス釣りにもたらす影響をまとめました。アオコが発生した場合の釣り方も紹介しますので、ぜひご覧ください。

アオコとは?

アオコとは、水中の藍藻類(植物プランクトン)が異常繁殖した状態のことです。アオコがひどくなると水は抹茶のような緑色となり、腐敗臭を放ちます。

アオコは、一般的に湖沼の水温が一気に上がる夏から暑さの残る初秋にかけて見られ、バスの行動パターンにも影響を及ぼすことからアングラーにとっては見過ごせない水中の変化です。

アオコの発生状況を鑑みて釣りを展開することがアングラーには求められます。

アオコがバス釣りに及ぼす悪い影響

1.水中の酸素濃度が低下する

分厚いアオコが水面を覆うようなひどい状態となると、水中の酸素濃度が低下します。

アオコが、水中のプランクトンや水生植物などの光合成を妨げたり、空気との接触を遮断したりしてしまうことが要因です。

当然ながら、水中の酸素濃度が低下すればバスの活性も低下します。

アングラーとしては、アオコがマットのようになっていて分厚く覆われているようなポイントは避けるのが懸命です。

2.タックルが汚れる

アオコが発生すると何気に困るのがタックルが汚れることです。お気に入りのタックルが緑まみれになるのは非常にショックです。

ロッドであればガイドにアオコが付きますし、ラインもアオコで緑色になります。ベイトリールを使用していればレベルワインダーにアオコがびっしり付き、取るのにも一苦労となります。

アオコが発生しているポイントで釣りをした場合は、帰宅後のタックルのクリーニングはマストです。

アオコがバス釣りに及ぼす良い影響

1.シェードになる

アオコは時としてシェードになることもあるこから、ことバス釣りおいては悪い影響ばかりではありません。

真夏においては、日中ともなれば気温は30度を優に越します。暑さから夏のバス釣りの一級ポイントといえばシェードやインレットとなるため、アオコがシェードとなれば少なからず好影響です。

また、アオコは日中晴天となると水面に浮上し、日が沈んだり陰ったりすると水に沈む特徴を持つことから、日中アオコが浮いている状況であれば、アオコの下はそれほどバスにとって悪い環境でない可能性もあります。

現に筆者も、アオコのあるポイントで何度も良い釣果を得たことがあります。周囲でシェードが無い場合はあえてアオコの下をチェックしていくのもおすすめです。

ただし、例外もあります。前述したようにアオコがマットのようになっていて分厚く覆われているようなポイントはNGです。

2.適度な濁りになる場合がある

ある程度クリアーな水質のフィールドでアオコが発生した場合は、適度な濁りとなることが好影響となる場合があります。

クリアーウォーターであれば、人間からもバスを見ることができる反面、バスからも人間の存在に気づきやすくなることから、バスの警戒心は強くなる傾向にあるのが特徴です。

しかしながら、アオコが発生すれば人間の存在をカモフラージュすることができます。アオコで分厚く覆われているといったひどい状況でなければ、アオコのエッジや下にルアーを送り込むというのも試してみる価値はあるでしょう。

アオコ対策!アオコが発生した場合の釣り方

1.アオコが無い、もしくは少ないポイントを探す

アオコは良い影響を及ぼすこともあるといったことを前述しましたが、それでも基本的にはアオコが無い、もしくは少ないポイントを探すのがベターではあります。

もしフィールドで、アオコが無いポイントが見つかれば、そのポイントは水中の酸素濃度が高くかなり期待できるポイントである可能性大だからです。

ただし、あらゆるポイントを回っても、どこも状況がさして変わらないという場合もあります。その場合は、もはやアオコありきで考えるしかありません。

また、アオコが流されて溜まっているような最悪なポイントは避けましょう。そのようなポイントは水が動いていないということでもあるので期待薄ですし、タックルが汚れに汚れます。

2.水通しが良いポイントを探す

アオコで覆われているポイントばかりで、どこも状況がさして変わらないといった時には水通しの良いポイントを探すのがおすすめです。

水面がアオコで覆われている中でも、水中の環境が良いポイントを探すといった具合です。

水通しの良いポイントであれば、前述したようにアオコがシェードとなりプラスに働く可能性もあります。

消波ブロックがあるポイントや岬、インレットなど大小かかわらず水通しが良さそうなポイントをチェックしてみましょう。

3.ラインはフロロカーボンがおすすめ

アオコのあるポイントで釣りをする場合、ラインはフロロカーボンがおすすめです。

理由は、フロロカーボンは比重が重く水に沈みやすいため水面に浮くアオコを拾いにくいからです。

反対にラインの比重が軽く水に浮く性質を持つナイロンラインを使用すればアオコを拾いやすくなってしまいます。

アオコは「少なからず」良い影響をもたらすことも

アオコはバス釣りにとって悪というイメージがありますが、少なからず良い影響をもたらすこともあります。

しかしながら、「少なからず」というのが実際のところです。

一般的にはアオコを避けて釣りをするのがベターでありベストです。

タックルも汚れますし、あまり歓迎したくない存在には変わりないでしょう。