北海道の道東地方にある鹿追町の標高810mにある然別湖と言う湖があります。約1万5千年前に大雪山系の火山噴火により川と海を往復していたオショロコマが陸封され独自の進化を遂げた「ミヤベイワナ」の6月の特別解禁へ釣りに行った素敵なお話をします。

然別湖(しかりべつこ)を知ったきっかけとポイントの模索

(撮影:筆者) 晴れた日の然別湖

然別湖は、毎年6月と9月に特別解禁が行われます。更に1日50組だけしか釣りが出来ない「ちょっとした特別感」のある湖です。

6月はミヤベイワナを狙うことが出来ますが、9月は、ミヤベイワナが底に沈んでしまう為、6月にしか狙えない1年でも貴重な時期となります。

そこで釣れる「ミヤベイワナ」を私達は「魚の宝石」と呼んでいます。そのくらい美しい魚です。

この湖と魚の存在を知ったのは、私達が大好きだった北海道の「道の駅スタンプラリー」をしている時、偶然、鹿追町に立ち寄って見たポスターでした。

見たこともない魚で「ここでしか釣れない!」イワナと言うことでとても興味が湧きました。

よく見ると申し込みが必要だと知り「じゃぁ、来年、釣りに行ってみようか!」と決めて、次の年のネット予約で「解禁日を絶対に逃したくない」一心で、PC3台とiPad2台の5台体制で挑み、予約開始時間1分以内で予約が埋まる程の競争率に驚きながらも、2人で「鬼の更新連打を繰り返し」で無事予約を取ることができました。

そして、約3カ月後の解禁日がとても待ち遠しくなりました。因みに私達は、この年からある程度攻略できるようになるまでほぼ毎年通い続けました。

釣れるようになるまでは、色々と苦労して、ある年は制限時間になっても数を伸ばせず、悔しくて泣いたことも覚えています(笑)

初めて迎えた「待望の解禁日」

初めて迎えた「待望の解禁日」。駐車場は、レンタカーや道内から来た方の車や釣り人たくさんいてが各々の準備をしていました。

よく見ると北海道でも遠くから来た地方ナンバーを見て、やはり憧れてくる方がいるんだなぁと感心してしまいました。私達も準備をするのですが、然別湖は標高が高いので、曇りの日は気温1桁最悪0度になる場合もあり、晴れていても気温は10度ぐらいなので、服装は冬に近い防寒対策で挑みます。

(撮影:筆者) 出船

朝6時のスタートと共に、一斉に船が出港し、各々のポイントへ散っていきます。私達は、事前に釣りビジョンの「魚種格闘技戦」で村田さんの釣っている場所をチェックし、近いところを目指していきましたが、先客がいたりすることもあり、相方のポイントの知識を駆使して、湖の岬やワンド、流れ込み等を目指して、相方の手漕ぎで、広い広い湖で、毎回、相方と喧嘩しながら、私は応援とボートの方向を示し、強風に煽られた時は、2人で漕いでポイントを目指しました。

先ず最初は流れ込みからスタートし、その後、ワンド、そして、反応がない時は、暫く沖に出たり、風に流されて、反対の遠い遠い岬に流れ着いたりと、通う度に、少しずつ釣れるポイントを学習していきました。

然別湖には、陸っぱりポイントもあるので、時々、船をつけて暫くそこで釣る場合もあります。然別湖の約半分が、釣り場となっていますが、とても一日では回り切れない為、魚の反応と風向きを見ながら、転々とポイントを移動します。

フライの選定

私達は、初回から暫くはフライフィッシングだけで楽しんでいました。

通い始めの頃は、釣れるフライが全然分からず、ヒットパターンを見つけるまでとても苦労しました。

他の方は、色々なフライを使われていますので、あくまでも一つの参考として、私達が使用しているフライをご紹介します。

先ず6月上旬の解禁時はオリーブ、ブラックのマラブーパターンです。

できれば、鉛を入れた少し重めのものが良いです。

理由としては、湖が深いので早く沈める為です。

もう1つのフライは、ウーリーバガーです。これは虫に見えるので、魚の反応が良いです。色は黒や茶色、オリーブ、時にはチャートも有効です。

早朝の場合は、あまり沈めなくても魚が浮いているので、ヒットしやすいのですが、10時過ぎになると魚が沈み始めるので、ミヤベイワナをフライフィッシングで釣りやすい時間帯は午前中となります。

魚が沈み始めた場合は、ショットを付けたり、重めのフライラインで釣ることをお勧めします。これはとても大事な事ですが、この湖のルールとして、フックは返しを必ずつぶした「バーブレスフック」をお使い頂きたいと思います。

2019年度グレートフィッシング然別湖レギュレーション[遊漁規則]

魚を傷めない事が重要なのですが、もし、バーブレスフックにしていない事が見つかったら二度とこの湖で「宝石」に出会うことが出来なくなるので、これだけは、細心の注意をお願い致します。

6月でも中旬になるとドライフライを使えるようになるので、どんなパターンでもよいと思いますが小さな黒いフライだけ良い反応が出やすいです。

9月は、一般的な湖で使われるようなカディス等でも大丈夫なのですが、ここの湖は、虫自体が小さいせいかドライフライも比較的小さなフライの方がニジマスなどには効果があります。

私は過去に、ダブルハンドで、カディスをキャスティングし、フライをひったくられたと思ったら、#8のダブルハンドがのされてしまうほどのものすごい引きで、リールファイトをしたのですが、残念ながらティペットから切られた悔しい思い出があります。秋の釣りはニジマスが中心になりますがとても良い釣りができます(^_^)

キャスティング

私の基本的なキャスティングの方法についてお伝えします。然別湖は、山から一気に下り岸があっても約2m先はドン深になる地形となっています。その為、然別湖では、立ち込みはほぼできません。溺れてしまいます(;’∀’)

その為、フライフィッシングの方は、ボートからの釣りが中心になります。ボートであれば、フォルスキャストもできますし、ダブルフォールもできるのでバックを気にせず、好きな距離を飛ばすことができるので、とても気持ちよく釣ることができます。

まず、然別湖は、フライフィッシングに少し不利なのは、陸っぱりゾーンでバックキャストが取れないので、シングルでもセミダブルでもシューティングスぺイで、浅場から少し色の変わった部分の1,2m先にフライを落として、マラブーの場合は、スススーッスススーッと繰り返し、反応がない場合は、左右10度くらいの位置を変えて、再びキャスティングをします。

すると…グググッとフライを魚が加えてくるので、すかさず思い切り、ラインでしっかり合わせを入れ、「来たよ!」と嬉しい一声を掛け、ここからが魚との楽しいやり取りが始まります!!

ラインのテンションを保ちながら、ランニングラインを少しずつ手繰り寄せ、リールを少しずつ巻きつつ、余計なラインを巻き取り、リールファイトへ持っていきます。魚はグンググングンググンととても楽しいいい引きをしてくれて、最初の1匹をキャッチするまではドキドキ感とワクワク感で顔は真剣でアドレナリンはマックスな感じです(笑)。

そして、無事にキャッチして、魚の背中の色をすぐにチェックします。魚のいた水深により色が異なり、私が大好きな色は、ブルーバックとグリーンバックの魚です。

(撮影:筆者)幸運にも撮れた水中のミヤベイワナ

そして、気の済むまで思い思いに写真撮影を行います。ミヤベイワナには朱点があるのですが、その朱点がとても綺麗です!そして、運よく魚に日が差すとキラキラとした「宝石」のように見えるのです!

この魚を見ると自宅から夜中200K走り、当然寝不足なのですが、幸せの絶頂が訪れ、とても満たされ、嫌な事や仕事の事も全て忘れる事が出来る気持ちになります。「本当に心の底から幸せになります💛」そして、魚をリリースする時は、いつも必ず「ありがとう」と言って優しくリリースします。

「釣果」

最初の年は、ミヤベイワナに5,6匹、サクラマス6、7匹でした。時々、産卵が終わったニジマスを釣ることもありました。しかし、徐々に様々な事に慣れや、ポイントを学習し、年々、資源調査票の欄に書ききれない程の数が釣れるようになりました。ただし、これは私達が5年以上通い続けたの努力の結果です(笑)

まとめ

ここ2,3年、理由は何故か分かりませんが、解禁日の予約が解禁日も解禁後1週間の間も、予約が取りやすくなってきているようです。ですので、一度、然別湖でしか釣ることのできない「ミヤベイワナ」を釣ってみたいとお考えの方はチャンスかもしれません!

湖の近くには宿がありますので、本州からの方も安心してお越しになれますので是非、「魚の宝石」を釣りに行かれてはいかがでしょうか?