長崎・福島漁港で釣り!コショウダイに振られてマダイ、アジ…

GyoGyoくん
GyoGyoくん

突然ですがみなさん、コショウダイという魚をご存じでしょうか? 

コショウダイは関東より西に広く生息はしているのですが、釣りの対象魚として取り上げられることはめったにありません。市場に出回るケースも少なく、美味しいのに人気がありません。その結果、市場価値が低く、業者としても魅力がないせいで熱心に売り込もうとはしていないようです。

そのコショウダイが長崎県の一部では隠れた人気を集めています。これから紹介する福島漁港でも50㎝オーバーの実績があり、密かに通う常連もあるようです。

目次

西彼杵半島西岸は好釣り場の連続!

撮影:筆者
福島漁港の目の前には松島が浮かんでいます。この島にも釣り場は多く、フェリーを利用してクルマごと渡って釣りを楽しむ人が少なくありません。フェリーは二社が就航しており、1日8便。4m未満の片道航送料は1380円です。
他に、佐世保からも定期船が運行しています。

長崎県は非常に範囲が広く、エリアによって釣り場の特性は大きく変わります。福島漁港があるのは西彼杵(にしそのぎ)半島の西岸で、西海橋と長崎市の中間付近に位置しています。面している海は角力(すもう)灘で、その沖は五島列島です。冬の季節風である北西風をまともに受けるため海底は荒々しく、魚種が豊富で大型も多いとあって好釣り場が連続しています。

福島の行政区分は西海市大瀬戸町瀬戸福島郷です。磯釣りファンならすぐわかるでしょう。大瀬戸というのは有名な磯釣り場で、福島沖に浮かぶ松島や沖ノ島一帯では大型のグレやイサキがよく釣れます。かつてはヒラマサも回遊していたのですが、近年その姿はめっきり少なくなっています。もっとも、そのせいで釣り人が減ったという話は聞きません。グレ釣りファンは相変わらず通っているようです。

松島水道に面した福島漁港

出典:筆者

島という名前が付いていますが福島は陸続きです。あちこち目につく漁港がありますが、脇目も振らずに突き進むと福島漁港に到着します。

目の前には松島が浮かび、その間の松島水道は潮通しがよく、ここには各種の魚が潜んでいます。冒頭で紹介したコショウダイのほか、マダイ、グレはもちろん、チヌやアジ、バリ(アイゴ)といずれも良型が望めます。水深があって流れが速いため遠投カゴ釣りが主体となりますが、それもやむを得ないでしょう。 チヌ、グレのフカセ釣りをしたいのなら東波止がおすすめです。

この漁港は対岸の西波止が本命なのですが、それだけに釣り人も多く、ほぼ1年中カゴ釣り師が竿を振っています。カゴ釣り師がいてもフカセ釣りは可能なのですが、ペースを乱されることが多く,彼らの近くで釣りをするのを敬遠するフカセ師は少なくありません。そんな人は釣り人が少ない東波止ならのんびり竿が出せます。

撮影:筆者
東波止へはクルマを横着けできず、10〜15分歩かなくてはなりません。
キャリーは使えないから荷物はコンパクトにしておきましょう。

人が少ないのは、クルマで付け根まで行けないのが大きな理由です。新しく埋め立てられたところはフェンスがあり、東波止へ行くには15分ほど歩かなければなりません。距離は大したことはないものの、西波止に比べるとやはり面倒です。波止は短く、西波止ほど収容力も大きくはありません。

いざ実釣!コショウダイとマダイに照準を当てて

撮影:筆者
西波止に比べて東波止は短く、収容力はありません。とはいえ、釣り人が少ないのですから問題はありません。
アンコウ
アンコウ

ねえ、行きましょうよ、絶対に楽しいですから!

Sくんの言葉に乗せられて福島に釣行したのは10月の半ばでした。まだまだ日中は暑さが残りますが、さすがに夜には少しばかり冷え込む時期です。

釣り場に着いたのは午後5時過ぎでした。土曜日でしたが夜釣りをする人は少なく、先客たちはすでに帰り仕度を始めているようです。
Sくんは投げ釣り、ボクはカゴ釣りでチャレンジします。釣り方は違うものの、ふたりとも狙うのはコショウダイとマダイです。大瀬戸の北に位置する大島からこの福島にかけての一帯は知る人ぞ知るコショウダイのメッカで、しかも圧倒的に投げ釣りファンが多いという特徴があります。

とはいえ、投げ釣りではエサが固定されたまま。対して、ウキ釣りではエサが流れに乗って移動しますから、それだけ効率的に釣りができるとボクは固く信じているのです。さて、投げ釣りとウキ釣り、どちらに軍配が上がるのやら……。

福島漁港で投げ釣り。アタリ連発!

日が暮れて辺りが薄暗くなるとSくんの竿にアタリが出始めました。彼は3本の置き竿で攻めていたのですが、次々にアタリが出るため処理するのに大わらわです。もっとも、アタリの正体はキスや小さなマダイ、その他の小魚ばかりで本命にはほど遠い存在です。

ボクはといえばエサ盗りにもてあそばれるばかりで、もう少し暗くならないとまともな釣りができそうにありません。 Sくんの様子を見物に行こうとした瞬間、竿掛けにセットしていた彼の竿が大きくお辞儀をしました。竿尻が浮くほどの強い引きです。これは本命だと思った瞬間、彼が竿を持って立ち上がり、大きくアワせました。
しっかりハリ掛かりしたと思った途端、ピンと伸び切ってしまいました。そのときのSくんの表情はなんとも哀れなものでした。巻き取った仕掛けにハリは残ってなく、しかもハリスの先は縮れていましたから完全に「ブタの尻尾」状態です。切られたのではなく、結びが解けたのです。つまりは結び方が悪かったのです。

落胆する暇もなく、またまたSくんの竿にアタリ。今度はしっかり掛かり、無事に取り込むことができました。30㎝クラスのマダイでした。

アンコウ
アンコウ

さっきの引きはこんなもんじゃなかった……

ようやくボクにもヒットが!マダイ…かと思いきや

撮影:筆者
西波止の中間部で、ここまで電線が通っています。波止は全体に足場がよく、
ビギナーのみなさんでも安心して釣りが楽しめます。

ここで人気の高い西波止を説明しておきましょう。
長崎西海岸には珍しくテトラが入っているのは付け根の部分だけで、釣りをするのに影響はありません。テトラがないのは目の前の松島が防波堤の役目をしているからです。松島は有人島で火力発電所があり、大瀬戸からはフェリーが就航しています。

松島にも好釣り場は多く、フェリーを利用して釣行する人も数多くいます。 ただ、西波止にも難点はあります。中間部までは頭の上を電線が通っているため、仕掛け投入時に油断するとこれに仕掛けを引っ掛けてしまうのです。魚の取り込み時にも周囲しなくてはなりません。ボクらが足場を構えたのはこの電線がないところだから問題はないのですが、釣り人が多いとそういう選択肢はなくなる可能性があります。

撮影:筆者
西波止の付け根には適当な駐車スペースがありません。そのため、路上に駐車しなければなりません。
くれぐれも他車の迷惑にならないようにしてください。

流れていくケミホタルが突然消えたのは午後9時近かったでしょうか。ウキ下をいろいろ変えていたところで、そのときは竿2本半で流していました。糸フケを巻き取って思い切り竿を立てます。ハリスは5号。少々引っ張り合いをしたところで切られる心配はありません。強引に寄せて浮かせます。 てっきりマダイと思っていたのに30㎝前後のアジでした。

GyoGyoくん
GyoGyoくん

そういえば青物らしい金属的な引きだったことに思い当たりました…

さすがに投げ釣り仕掛けにアジがアタることはなく、ボクにアジのアタリが続きます。時合いが訪れたのか、Sくんにはマダイが連続ヒット。とはいえ、型が物足らず彼は不満そうです。ボクにもマダイが食ってきたのですが、やはり同じクラス。

その後、12時過ぎまで粘りましたが、マダイの大型にもコショウダイにも巡り会うことはできず、アジと中型マダイの釣果のみで納竿しました。

まとめ

30㎝クラスのアジやマダイが釣れたのに満足できなかったというと、そんな贅沢なと思う人がいるかもしれません。でも、例えば、小アジ釣りに行ったら8〜10㎝のアジでも喜びます。

しかし、グレ釣り、チヌ釣りに行って周囲を小アジに取り囲まれたら、いくら小アジが釣れても嬉しくはありません。それと同じで、50㎝オーバーが本命なのに30㎝が釣れても嬉しくないのです。しかし堤防で50㎝オーバーが期待できるのですから、福島はA級の釣り場といってもいいでしょう。

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