釣りは大自然を感じながら楽しむアクティビティですが、夏は暑さをどの様に乗り切るかが重要な課題となります。
朝マズメの薄暗い時間帯であればまだ暑さはましですが、太陽が完全に顔を出すと恐ろしいほど暑くなってしまいます。
釣り場は日陰がほとんどない場所が多いため、日陰で日光を回避する事も難しいです。また、無理をして釣りを続けていても、熱中症になる危険性も高いので無理は禁物です。
そんな暑い夏を乗り切るおすすめの方法が、夜釣りです。夜釣りは日が落ちてからの時間帯に行うため、涼しい環境で楽しむ事が出来ます。
今回は、そんな夜釣りについてご紹介します。釣り方も電気ウキを使ったシンプルなものなので、初心者の方でも安心してチャレンジする事が出来ますよ。これからの季節に釣りを楽しみたい方は、ぜひチェックしてくださいね。
1夜釣りで電気ウキ釣りを楽しむ方法とは

夜釣りは、日が落ちる時間帯の釣りを指しますが、夕方5時の夕マズメの時間帯に楽しんでもらっても問題ありません。
夕マズメの時間帯は日の長い夏であればまだ明るいですが、日中に比べると涼しく過ごす事が出来るのでおすすめです。
筆者が夜釣りをする際は、夕方4時から夜の10時頃まで楽しむ事が多いです。
電気ウキを使ったウキ釣りなので、チェアーに座りながらのんびりと過ごす事が出来て快適ですよ。
さて、そんな夜釣りを楽しむための方法をまずはご紹介します。
夜釣りは初心者でも楽しむ事が出来ますが、夜釣りでウキ釣りを楽しむための方法を知っておかないと、せっかくの楽しい釣りもつまらないものになってしまいます。
一つ一つをしっかりと押さえて、楽しい夜釣りにしてくださいね。
ヘッドライトを必ず用意する
夕マズメの太陽がまだ姿を見せている時間帯であれば明るさに困る事はありませんが、太陽が沈んだ後の時間帯は明かりがないと何も見えません。
夜釣りでウキ釣りをする場合、エサを釣り針に付けたりサルカンにラインを結んだりと、細かな作業を行う必要があります。
そのため、ヘッドライトは必ず用意しておく必要があります。ヘッドライトがあれば釣れた魚を処理する際にも便利ですし、釣り場を歩く際に足元を照らす事にも使う事が出来ます。
筆者がヘッドライトを持っていて良かったと感じたのは、釣れた魚がアイゴやゴンズイといった毒魚であった場合です。
基本的にフィッシュグリップを使用して魚を掴みますが、夜は真っ暗なので誤って魚に触れてしまう危険性があります。
触れた部分が毒を噴出する棘の部分であれば、大惨事となってしまいます。誤って毒魚に触れて怪我をしないためにも、ヘッドライトは必要となります。
ヘッドライトは安いものでも全く問題ありませんので、必ず用意しましょう。
最近では、ヘッドライトだけではなく胸元あたりにライトを付けるチェストライトというものも販売されているので、お好みで選んでみてくださいね。
ウキは必ず電気ウキを使用しよう
ウキ釣りは夜でも楽しむ事が出来る釣りではありますが、真っ暗な夜にウキの浮き沈みを目で確認する事は至難の業ですよね。
真っ暗な夜でもウキの存在を確認するために、ウキは電気ウキを使用する事が求められます。
電気ウキは電池を入れる事によって発光するウキで、夜に使ってみると驚くほど視認性が良くなります。
タチウオのシーズンになると、辺り一面が電気ウキでいっぱいになる事がありますが、それほど夜釣りと電気ウキは密接な関係にあります。
電気ウキは通常のウキよりも価格が高くなってしまいますが、発光しない様に電池を抜いたり逆向きに刺しておけば、普通のウキとしても使用する事が出来ますよ。
筆者は面倒くさがりな性格なので、1号の電気ウキの電池を抜き差しして一日中使っています。
形状にもパターンがあり、棒ウキの様なものから円錐ウキタイプのものまであります。アングラーによってウキの好みは分かれるので、お気に入りの形状を選んでみてくださいね。
また、棒ウキにケミホタルを装着して使用する方法もあるので、価格を抑えたい方にはぜひとも試して頂きたいです。
ウキ釣りのエサは生きているものがおすすめ
ウキ釣りでアングラーを悩ませるポイントといえば、何をエサとして使用するかです。
筆者も悩んでいるポイントではありますが、釣りをしてきた経験上エサは生きているものが食いが良い傾向にあります。
主にウキ釣りで使われるエサは、オキアミかアオイソメの2種類である事が多いです。
アオイソメはミミズの様な見た目でうねうねと動くため、その気持ち悪さから避けている方が多いですが、アオイソメの方が夜釣りのエサとしてはおすすめです。
オキアミは魚の好物ではありますが、すでに死んでいるため動きもなく、誘いを掛ける事が出来ないため夜釣りには向いていません。
アオイソメであれば、うねうねと動くので放っておいても誘いとなり、釣り針を刺した箇所やカットした部分から体液が出るため、匂いでの誘いも可能としています。
アオイソメはオキアミよりもボリュームがあるため、数匹を釣り針に刺す房掛けではスズキやクロダイなどの大物も狙う事が出来ます。
アオイソメが気持ち悪いから触りたくないという方は、虫エサを掴む道具も販売されているので、虫エサをピンセットで掴んでハサミで余分な部分をカットするといった方法をぜひ試してみてくださいね。
虫よけスプレーは用意しておくと快適
夏の夜に釣り場にいると、高確率で虫に襲われてしまいます。
蚊や羽虫が耳元で飛んでいると、ただただ不快でしかないですし、刺されてしまうと痒さで釣りに集中する事が出来ません。
また、ヘッドライトで照らしていると、ヘッドライトに向かって虫が集まってきますのでその点も注意が必要です。
少しでも不快な思いをしないためにも、虫よけスプレーはあった方が良いです。
筆者は虫が嫌いという訳でもないのですが、いきなり耳元でプーンという音を立てられると虫ごときに腹を立ててしまうので、虫よけスプレーを使ってイライラしない様に予防しています。なぜか蚊から好かれる体質なので、万が一刺された時用にかゆみ止めのクリームも持参しています。
かゆみ止めのクリームまでは持参しなくても良いと思いますが、虫よけスプレーだけは持っておく事を強くおすすめします。
夜の電気ウキ釣りで狙う事が出来るターゲット
夜の電気ウキ釣りではどんなターゲットを狙う事が出来るのかが、よく分からない方もいらっしゃいますよね。
基本的に、電気ウキ釣りで狙う事がターゲットはアジやサバ、カサゴにメバル、スズキ、クロダイといったターゲットが定番です。場所によってはアナゴが釣れる事もあるため、専門的に狙ってみるのも面白いですよ。
アジやサバは回遊魚であるため回遊がなければ狙う事が難しいですが、スズキやクロダイは特定の場所に居着いている事が多い魚なので、比較的狙いやすくなります。
しかし、その分アオイソメを房掛けにして使用するのでアオイソメの消費が早くなってしまいます。
そのため、初心者の方に狙って頂きたいのがカサゴやメバルといった根魚です。
根魚もスズキやクロダイ同様居着く魚なので、回遊を待つ事もありません。
また、アオイソメをカットして使用しても問題なく食いついてくるので、アオイソメを節約して使用する事が出来ます。
夜の時間帯であれば根魚は底から浮いてくる事が多いですが、必ずしも浮いてくるとは限らないので様々なタナを探ってみてくださいね。
夜釣りを楽しむためのタックル

夜釣りを楽しむための方法を知ったら、次はいよいよタックルのご紹介です。
釣り場によって必要なタックルは変わってきますが、ここでは一般的な堤防や漁港で使用されているタックルをご紹介します。
コスパの良いタックルをご紹介しますので、初心者の方もぜひチェックしてくださいね。
夜釣りで電気ウキ釣りを楽しむためのタックル:ロッド編
夜釣りで電気ウキ釣りを楽しむためのロッドとして必要なのが、磯竿です。
磯竿は長さが特徴的なロッドなので、細いラインを使用するウキ釣りでもロッドの曲がりを生かして魚を浮かせる事が出来ます。
5.3mの長さが磯竿としては一般的ですが、堤防などで使用する分には4m前後の長さでも問題ありません。特に、長いロッドの扱いに慣れていない初心者の方は、5.3mの磯竿よりも4.5m程度の磯竿が扱いやすいのでおすすめです。
5.3mの長さが活躍する様な場所は、足元にごつごつとした岩がある様な地磯や沖磯です。岩を回避して魚を取り込む際に、5.3mの長さが活躍します。一般的な堤防や漁港にそういった場所はほとんどないので、長さは4.5mでも全く問題ありません。もっと言えば、3m台の磯竿でも問題ありませんので、お好みで選んでみてくださいね。
磯竿の号数は1号や3号などありますが、1.5号を選んでおけば全く問題ありません。
1.5号は磯竿の中ではオールラウンドに使用する事が出来る硬さなので、電気ウキ釣りだけでなくフカセ釣りにも使用する事が出来ますよ。
磯竿の号数が低ければ低いほど細いラインで違和感の少ない仕掛けを使用する事が出来ますが、不意の大物が予想される夜釣りでは、1号などの柔らかい磯竿では少し心配なので1.5号を選ぶ事をおすすめします。
夜釣りで電気ウキ釣りを楽しむためのタックル:リール編
夜釣りで電気ウキ釣りを楽しむためのリールとしておすすめなのが、レバーブレーキリールです。レバーブレーキリールはスピニングリールの形状をしていますが、リールフットの辺りに人差し指で握り込むブレーキレバーが装着されています。
レバーブレーキリールを使うメリットは、大物の強い引きによってロッドをのされても立て直す事が出来る事にあります。
ロッドがのされてしまうと磯竿の持つ曲がりによって浮かせる力を得る事が出来なくなるので、レバーブレーキリールの力が必要となります。番手は2500番が使い勝手が良く、磯竿1.5号との相性も良いですよ。
レバーブレーキリールは価格が通常のスピニングリールよりも高くなってしまいますので、購入が難しい方は通常のスピニングリールを使って頂いても問題ありません。
通常のスピニングリールを使う場合も、番手は2500番のものがおすすめです。
夜釣りで電気ウキ釣りを楽しむためのタックル:ライン編
夜釣りで電気ウキ釣りを楽しむためのラインとしておすすめなのが、ナイロンラインです。
磯竿は長さを生かしてラインへのショックを減らしてくれますが、ナイロンラインは伸びる性質を持っているのでさらに対ショック性能を高めてくれます。
ウキ釣りの場合は道糸にナイロンライン、ハリスにフロロカーボンラインを使用する事が一般的なので、夜釣りの電気ウキ釣りでも同じ様にラインシステムを組みます。
道糸は磯竿1.5号に合わせるならナイロンライン2号、ハリスは1.5号がおすすめです。
道糸とハリスは太ければ太いほど引っ張り強度が強くなりますが、その分潮の流れの影響を受けやすくなったり魚に違和感を感じさせてしまうといったデメリットが生まれてしまいます。
逆に、道糸とハリスが細ければ引っ張り強度は落ちてしまいますが、潮の流れを受けにくくさせてくれるだけでなく、魚に違和感を与えにくくなります。そのため、上記でご紹介した号数がおすすめとなります。
道糸2号、ハリス1.5号というと簡単に切れてしまうのではないのかと思う方もいらっしゃるかと思いますが、思いのほか切れる事はありません。
筆者は道糸1.75号、ハリス1.5号のラインシステムで80cmのコバンザメを掛けた事がありますが、力を込めて引っ張り合いをしても切れる事はなく、釣り上げる事が出来ました。
ラインの細さに最初は怖さを感じてしまうかもしれませんが、ラインは思ったよりも強く出来ているので安心して電気ウキ釣りを楽しんでくださいね。
夜釣りで電気ウキ釣りを楽しむためのタックル:電気ウキ編
夜釣りで電気ウキ釣りを楽しむために欠かす事が出来ない電気ウキですが、電気ウキの選び方に関しては好みの面が大きく出てしまいます。
円錐ウキタイプの電気ウキであればBや3Bといった軽い仕掛けで攻める事が出来ますが、棒ウキの様な形状の電気ウキは1号や3号といった重ための仕掛けで攻める事が出来ます。筆者はどちらかというとさっさと仕掛けを沈めて馴染ませたい派なので、棒ウキの様な形状のものを好んで使用しています。
3号にもなるとさすがに重すぎるので、1号が最も好きな号数です。1号の重さはフカセ釣りでも頻繁に使用される重さなので、電気ウキ釣りでも抜群の使い勝手ですよ。
また、アオイソメを房掛けで使用する場合はエサの重量が重くなってしまうので、Bなどの浮力の弱いウキではウキが沈んでしまう可能性もあります。
熟練者の方であれば錘の調節で仕掛けを馴染ませる事が出来ますが、初心者の方には難しい事になってしまうのでまずは1号の電気ウキを揃える事をおすすめします。
電気ウキの光る部分のカラーもバリエーションがあるので好みで選んで頂いても問題ありませんが、筆者の今までの経験上白色が視認性が良かったと感じています。
ぜひ皆さんも、お気に入りの電気ウキを見つけてくださいね。
1夜釣りで涼みながら夏の釣りを満喫しよう!

夏は海の水温も上がり魚の活性も上がりますが、人間の活性は暑さで落ちがちになってしまいます。
そんな暑い夏でも釣りを楽しむ方法が、今回ご紹介した夜釣りです。
夜釣りは暑さもなく快適に過ごす事が出来るので、夕食後に軽く釣りを楽しむといった方法で楽しむ事も出来ます。
しかし、夜は真っ暗になってしまうので、ヘッドライトがないと大きな危険が伴ってしまいます。安全な状態で楽しんでこそ快適な釣りになるので、安全対策は怠らない様にしましょう。
また、テトラポットを足場として釣りをするような場所での夜釣りは、滑って転落してしまう恐れがあるのでやめておいたほうがいいでしょう。
足場の良い場所であれば、チェアーを置いてのんびりと過ごす事が出来ますよ。筆者は、チェアーに座りながらコーヒーを飲み、お気に入りのお菓子を食べる事が密かな楽しみでもあります。
ぜひ本記事を見て頂いている皆さんも、電気ウキを見つめながらゆったりと釣りを満喫してくださいね。
釣りをする際はライフジャケットの着用を徹底し、安全な状態で釣りを楽しんでくださいね。