綺麗な美鱒に出逢えるか!?2020トラウト釣行【千歳川ポイント編】

ブラウントラウト
写真:筆者

今回の実釣記事は札幌から車で1時間圏内、新千歳空港のある千歳市を流れる千歳川です。北海道の道央圏では超有名な一級河川です。私の釣り人生の中で一番よく通い、良く勉強した河川の一つでもあります。通い始めて、もう数十年経ちますね。

そんな千歳川でのトラウト実釣をポイント案内込みでお話しします。最近話題の、あの【アマビエさま】がいるとかいないとか・・・

目次

千歳川とは

千歳川は、日本三大河川の一つ、石狩川の支流です。その水源は支笏湖から注いでおり、全長約100Kmもある上流域の支笏湖までの間には大小4つのダムがあります。千歳市内の川幅は5m程度から始まります。石狩川に合流する下流域の川幅は50mにもなる為、入渓する場所によって様々な地形とポイントがあるため、道央圏のアングラーに好まれる人気の河川になります。

ターゲット魚種

最近一番多いのは、ブラウントラウトでしょうか。中流域から上流域に生息しています。中には5~60cmのブラウントラウトがいます。次いでヤマメ、ニジマス、イワナの順で上流域に生息しています。ニジマス、イワナはかなり少なくなっています。ニジマスはもう5年ほど出会っていないなぁ。時期になると中流域と下流域は海から戻ったBigアメマスが釣れます。

それ以外に、秋になると鮭やサクラマスが遡上してきます。もちろん釣ってはいけません。

千歳市内の道の駅『サーモンパーク千歳』の中の千歳水族館があります。早く日常に戻れるようにこんなサービスもしているようです。千歳川の中をのぞく施設があり、生息するトラウトたちも見れます。

サーモンパーク周辺はフィッシング禁止ですので、気を付けてください。

千歳川でおすすめの釣りポイント

千歳川で釣りをするのであれば、先ほどのサーモンパークより上流をおすすめしますが、サーモンパークから2.5kmほどは千歳市内を流れていますので、本格的な釣行は難しいですがチョイ釣りやファミリーでの釣りであればちょうどいいかもしれません。でも大物はいますよ。

JR高架下~国道36号線

左:JR高架下から36号線・右:JR高架下
写真:筆者

このポイントは両側が護岸されており、川底にはテトラがあります。テトラ上(約1.5m)からのアプローチなので釣りずらいですがチョイ釣りには最高のポイントです。本格的に川に入って釣っている人もたまにいます。

流れはゆっくりに見えますが、水深は深いところで1.5mほどあり、流心はかなりの水流です。ポイント的にはJR高架、国道36号線高架がある為、騒音が多いので、比較的静かな朝一のみチャンスがあります。

数年前40cmのブラウントラウトと千歳川では珍しい30cmの綺麗な虹鱒(ニジマス)を上げたことがあります。ニジマスは国道36号線の高架下で、大きな岩がいくつかあるのですが、その岩の手前に、ルアーロスト覚悟で底を探った時に『ドンっ』という引きとともに猛ダッシュされ、水流のきつい流心へ逃げ込まれ苦労しました。こちらはテトラ上からアプローチしているので、弱るのを待って無事にランディングできました。

ここ最近での千歳川でのニジマスでは最大です。たくさん斑点があり、少し鼻が曲がり始めた、カッコイイ雄の虹鱒でした。

千歳川の虹鱒
写真:筆者

千歳スポーツセンター~高速道路高架下付近

このポイントは魚影は薄いのですが、入渓するポイントが多い為、魚に出逢うチャンスが増えるポイントでもあります。

この辺の千歳川は若干テトラが敷かれているものの川の右岸か左岸のどちらかは自然の状態を残しています。その為、魚たちも豊富ということです。ひざ下程度の浅い部分が多く、場所によっては対岸に渡ることもできます。深いところだと1m以上ある場所や、小さな滝つぼになっている場所もあります、このような場所は特に水流が強く、油断すると溺れますので、釣行時は必ずライフジャケットを着用してください。

後ほど詳しく記載しますが、ひとつ注意点があります。それはラフティングです。これが流れてくると釣りは強制終了です。

千歳川
写真:筆者

新星地区~烏柵舞橋

さぁこの辺が千歳川で一番の人気ポイントです。
北海道道16号支笏湖公園線沿いに千歳川が流れていますのである程度、入渓場所もあり、そして手つかずの自然が多く残る地域です。

ここで大物を上げた情報はたくさん聞かれます。烏柵舞橋(うさくまいばし)より上流は釣り禁止(自粛)でした。そのすぐ上流にさけますセンターがあり、サケやサクラマスを育てているためです。

地元のアングラーや長年通うアングラーは、後世にトラウトを残すべく未だに烏柵舞橋より上では釣りをしない方が多くみられます。アングラーの皆さまならご理解いただけると思います。今後もご協力ください。

尚、この辺から熊出没エリアに入りますので、クマ除けベルなどを身に着けることをおすすめします。

千歳川上流域
写真:筆者

このポイント周辺は、入渓場所から川を上流か下流へウエーディングしながらの釣りができます。というかしないと良いポイントには着きません。ただし5月~6月までは、雪解け水で水量が多く、とても冷たいので気を付けてください。ライフジャケット必須です

7月中旬~8月は水も少なくなり、足元にはバイカモ(梅花藻)が咲いていたり、とても気持ちよく釣りができるポイントでもあります。

バイカモ(梅花藻)
写真:筆者

思わぬアングラーへの障害…ラフティングのマナーについて

各ポイント案内で少し記載しましたが、ここ数年、特にラフティングが増えています。上流域のさけますセンターがあるのですが、その少し下流からスタートして流れてきます。空港が近くて交通の便がよいためか、年々増加しています。

10数年前のラフティング開始当初はガイドさんの常識があり、アングラーと共存できていました。フライマンやルアーマンが釣りをしているとわかったら『静かにしましょう』と近くを通る時に、オールを上げて、しゃべらずに静かに通りすぎるのが常識でした。
最近は釣りをしている方が非常識というように、ガイドさんが私たちの目の前で、さぁここでオールで水面を叩きましょう~と、大声でバシャバシャし始めたり、飛び込んだりします。

河川は誰のものでもありませんが、お互いに河川を大切に楽しむアクティビティーなのでのであれば、最低限の常識を踏まえてほしいと切に願います。ということでアングラーの方々は初夏~夏の10時ぐらい~夕方15時ぐらいまではお気を付けください。

さて、千歳川のポイントについてでした、いよいよ具体的な釣り方や時間帯など、そしてどんな美鱒に出逢えたのでしょうか?

初夏の千歳川での釣り方について

時間帯

雪解け間近の場合はまだ水温が上がっていない為、魚の活性は低いです。大体6月中旬ぐらいまでは水が冷たいです。日が差し始める8時~9時ぐらいから活性が上がり始めます。

逆に7月から9月ぐらいまでは水温が上がる為、早朝から9時ぐらいまでが活性が高く、夕方は16時~17時くらいから、虫のハッチが始まるとまた活性が上がります。

ただし大型の個体は全く別の動きをする場合があります。小物がおとなしい時間帯(活性が低い)にも悠々とクルージングしてバッシャーンと飛び跳ねる時があります。飛んでいる蝶々か何かを喰らっているのか。湖ならともかく、河川での大ライズはなかなか見ることがありません。

狙うポイント

千歳川は道内でも人気のポイントで交通の便からもアングラー人口もかなり多い河川です。その為、生息するトラウトたちはかなり警戒心が強いです。
みなさんポイントに入渓する際には、音を出さず、気を付けていると思いますが、千歳川の場合は特に注意が必要です。特に近くに人工物(道路や橋など)がある場合は、常に警戒しているので、水がパシャっとなっただけでスーーーっっと黒い影が遠ざかっていきます。慎重に攻めましょう。

手前の深み・ボサ際

千歳川は手前が道路側(入渓しやすいテトラなど)で対岸が自然の森になっているところが多いです。その場合は、手前のテトラ側や川の中央には小さなトラウトぐらいしかいない場合が多いです。

でもたまに、手前がえぐれて50cmほど深みと流れがある場合は要注意です。思わぬ大物が潜んでいる場合があります(特に日陰の場合)そんな時は近づかず、先に手前を探ってみましょう。大物と出会えるチャンスが広がります。

対岸の深み・木の下

千歳川の場合、ほとんど狙うのは対岸側の深み、枝・根・倒木の周辺が中心になります。対岸まではおおよそ10~15m程度です。ピンポイントにルアーをキャストする必要があります。

今までの経験上、大物に出逢う確率が高いのは、そのポイントでの第1投目です。ですので、ここぞ!という場所でキャストに自信がない場合は、近づく必要がありますが、大物は近づくとほとんど逃げるか、口を使わなくなります。ですので、15mを自分の思ったところにキャスティングできるスキルを身に着けておきましょう。

テクニック

まず小物を引きずり出す

対岸・深みのポイントには大物もいますが、小物30cm未満のトラウトたちもいます。大体、先に飛びついてくるのは小さなトラウトが多いんです。

その場合ですが、私がよくやるテクニックというかアドバイスです。まず小さなルアーをキャストします。大物の場合は40~50cm越えはドカン!ガツン!ときますのでバイトしたときの重さでわかります。
それ以外は30cm前後までのトラウトの場合ですので、小物のバイトとわかったら無理に合わせません。(合わせるとその場で暴れるため、好ポイントが荒れるのを防ぎます)。魚はルアーを咥えたまま、下流に流れています。ある程度離れたら、暴れさせないように手前に引き寄せて、そっと岸側にリリースします。そうすると、狙ったポイントから小物がいなくなり、大物が底の方でジッっと狙っている場合があります。底を探れるルアーにチェンジしてキャストしましょう!

あんまルアー釣り?

関東の人なら知っている人も多いかもしれませんね。あんま釣り(ピストン釣り)とは、竿+ライン+餌で思いっきり下流に向いて竿ごと入れて、前後に動かして釣る、子供でも簡単に釣りができるあれです。
この釣り方は知らなかったのですが、私は結構昔から似たようなことをルアーで行っています。しかも千歳川でだけです。

ご説明しますと、川岸から2m程、入水します。ロッドを対岸に向けたまま、ルアーを軽く下流にキャストします。スプールを押さえながら、ラインを出してルアーをどんどん下流に流していきます。スプールを押さえた時はルアーが水の抵抗を受けて泳ぎます。またラインをフリーにすると、水流に乗ってルアーが流れます。これを繰り返し30~40mラインが出たら、逆に川岸側にロッドを倒して、超デットスローでゆっくり巻きます。たまにアクションや止めたりしながら巻きます。巻きながら30m下流の川岸のボサ際を狙っているわけです。ルアーを下流に流しているときにも釣れる場合があります。

なぜこの釣り方をしているかというと、千歳川は意外と入渓できない場所があります。(深い、草木が茂りすぎ、崖など)でも、人が入らない=大物がいるハズ。こんな場所を攻めたいですよね。でも近づけないのですから、アップでのキャストも難しいのです。そんな時に狙いたいポイントの一番近い上流に入りこれをやるんです。千歳川でしかできない理由は、大きい岩や水草などの障害物が少なく、ルアーが適度な水深と強い水流で流れていく条件が必要だからです。

但し、この釣法には、ちょっとしたリスクとコツがあります。30m下流で40cmオーバーのブラウンが掛かったら、魚の力に水流の力が加わるので、とんでもないファイトになるからです。河川でトラウトを釣っているという感じのロッドのしなり方ではなく、バットから曲がります。そんなファイトをして上げたビッグブラウンの釣行記は別でゆっくり書きます。
あとコツはルアーのチョイスです。水を噛みすぎると、クルクル回るだけ、軽いと浮きすぎて、重いと沈みすぎる。この辺も合わせて今度ご紹介します。

いよいよ釣果です。

初夏~夏に向けての千歳川について、いろいろ書きましたが、ここから今回の釣行についてです。

ポイントは先程、ご紹介した新星地区です。まだ水流が多く、入渓しやすいところから、対岸とアップ側を攻めました。
対岸側にキャストし、ゆっくりルアーを見せながらリーリングしていると、トンっと何かに当たった感触。魚ではないと思って巻いているとルアーと一緒にクルクル何かが回っています。。。

綺麗な新子ヤマメ
写真:筆者

ルアーが5cmほどですが、このヤマメは12cmぐらい。。よく喰らいつくものです。2020年の初トラウトがこの子でした。いつもなら写真も撮らないサイズですが、いろんな意味でうれしくて写真だけ取らせてもらいました。小さくてもやはり山女魚。しっぽがめっちゃ透き通っています、綺麗ですね。

このあと、小さなブラウンを数尾釣りました。久しぶりだったので、スキルダウンして小物しか釣れなくなったのか・・・と考えながら、アップで岸側のボサ際にキャストし、早巻きをしてみると。いきなり来ました。久しぶりの手ごたえに『よしっ』と結構大きめの声を上げちゃいました。対岸側まで走られてジャンプ。手前まで来てジャンプ。と元気元気。やっとネットイン。十分楽しませてもらいました。ブラウントラウト33cmです。

ブラウントラウト
写真:筆者

まとめ

いかがでしたか?2020年初釣果としては、まぁまぁというか、綺麗な美鱒に出逢えたので上出来ですね。やはり釣りはいいです。あらためて釣りの楽しさ、自然の大切さを感じながらの釣行でした。今度は渓流でのタックルやルアーもご紹介します。また楽しい釣りができるように頑張っていきます。皆様も健康に気を付けて楽しくフィッシングしましょう~

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次