「シマノから新作メタニウム20が発売されたらしいけど、使い心地はどうだろう?」
「16年モデルのメタニウムと比較して大幅な変更点は何だろう?」
2020年3月、バス釣りファンの方が待ち遠しにしていた新作ベイトリール「メタニウム20」が発売されました。
シマノのベイトリールにおいて、とても人気の高いベイトリールシリーズであり、性能面においても期待されています。
そこで今回は、メタニウム20を使ってみたレビューと詳しい特徴についてご紹介します。新しいタックルを用意したい方は是非、参考までにチェックしてみてくださいね。
遂に、メタニウム20が登場

2020年、メタニウムが発売されたのはバス釣りを長く続けている方にとって歴史を感じる瞬間となりました。
というのも、長くから多くのアングラーに愛用されてきたシマノの伝統的なベイトリールシリーズの一つであったためです。メタニウムは1992年に初代バンタムスコーピオンメタニウムXTと呼ばれるモデルが発売されました。
その後、時代と共に画期的なメタニウムシリーズが続々と登場しました。近年のテクノロジーによる発達で、初心者でもバックラッシュなしで扱えるような性能になっているのは多くの方が感じていることでしょう。
そんなメタニウムシリーズの10代目として登場したのがメタニウム20なのです。
筆者は、シマノの上位機種モデルであるアンタレスを使用しており、十分満足に使用していました。しかし、メタニウム20の革新的な性能性(後述します)に惹かれてしまい、購入を決断しました。
メタニウム20の使い心地をレビュー!とにかく投げやすいリールだった

2020年3月末、早速ですが筆者の元へ予約していたメタニウム20が届きました。
ブラックメタルでスタイリッシュな外観であるメタニウム20は、想像以上にコンパクトなボディでした。
次世代の最新型スプール (MGLⅢ)を搭載しており、キャスト面においてどれぐらいの使いやすさが気になっていました。そんな疑問を知るため、14lbのフロロラインを巻いて釣りに出掛けました。
- スピナーベイト
- クランクベイト
- シャッド/ミノー
- ダウンショットリグ
ざっとではありますが、上記のような「8-15グラム」前後のルアーをキャストしてみました。
スピナーベイトのような風の抵抗を受けやすいルアーでもしっかりと飛距離を確保し、軽い力で遠投が可能でした。低弾道なキャストに強く、風が強く吹いていてもバックラッシュすることなく気持ち良い使い心地です。
また、クランクベイトやシャッド/ミノーではパーミングしやすいボディなため、操作性の面でも問題ありませんでした。ジャーキングやトゥイッチの釣りに最適と言えるでしょう。
最後に、驚きだったのが3グラムのダウンショットシンカーと3インチほどのワームの組み合わせでも相当な飛距離(15-20メートル)が出ました。14lbのラインですとライトリグは飛びにくいイメージですが、そんな懸念を払拭してくれました。
メタニウム20は別売でベイトフィネス 用のスプール も発売されるので、フィネスな釣りにも応用してみると良いですね。
メタニウム20はこんな人におすすめ!どんな釣りに向いている?

ここまで読み進めてみて、メタニウム20へのイメージはいかがでしょうか?
ご自身の釣りに当てはめて考えられるよう、シチュエーションに応じて考察してみようと思います。
オカッパリアングラー向け/ベイトタックル1本・スピニングタックル1本で勝負したい方
まず、オカッパリアングラーの方であればベイトタックルとスピニングタックルの組み合わせは基本なスタイルとなりますよね。
ベイトタックルを揃えておきたいけど、巻物からジグ打ちまで広範な釣りをするのであればメタニウム20はおすすめです。もちろん、ロッドの硬さはM-MHクラスとなりますが、ほとんどのシチュエーションに対応できます。
ベイトフィネスに特化した釣りをしたい方
メタニウム20では、シマノ最新のMGLⅢスプールを搭載しています。このスプール はアンタレス19モデルでも採用されており、薄肉化されたスプール になっています。
そのため、わずかな力でも伸びのあるキャストを可能にする低慣性を実現しているのです。筆者もキャスト時に感じましたが、軽いルアーでもスッと伸びるようなキャストフィーリングがあります。
また、ベイトフィネス に特化したシャロースプール 版も発売されるので導入を検討しみるのも良いでしょう。通常使用と軽量リグの使い分けも検討したいですね。
とりあえず良い感じのベイトタックルを揃えたい方
ベイトタックルでの釣りを始めたいけど、どんなリールを準備したら良いか迷いますよね。
メタニウム20の価格帯はおよそ3-3,5万円ほどなので決して安くはないモデルとなります。1-2万円代のベイトリールもありますが、使いやすさやライントラブルを防ぐ観点でいえばメタニウム20を導入するのは理に叶っています。
難しいことを考えず、とにかく気軽に使えるのがおすすめです。はじめのエントリー機として導入を検討してみるのも良いでしょう。
メタニウム20のスペックと16年モデルとの比較
続いて、メタニウム20と一世代前の16年モデルとの違いについて見ていきましょう。
はじめに、両リール の共通点となることとして自重が同じ175グラムであることです。メタニウムファンの方にとって嬉しいサプライズで、性能面アップをしながらも自重が同じというシマノの努力が垣間見れます。
では、どのような点で違いがあるのでしょうか?
- スプールの変更
- ドライブギアの素材が変わった
- ボディのコンパクト化
- 各素材の違いによる自重軽量化
上記のような点が主な変更点となります。
スプール の変更
スプールではMGLⅡからMGLⅢに変更となりました。MGLⅡでもスッと伸びるようなキャスト性能が可能であると話題でした。ですが、最新のスプールでは強度を保ったまま、更なる改良が施されています。
現状、MGLⅢはアンタレス19モデルの次に搭載されたばかりとなるリールになります。
ドライブギアの素材が変わった
加えて、ドライブギアの素材がブラス(真鍮)に変更されました。従来は軽量化が施されたジュラルミン製を採用していましたが、劣化などの問題もありました。
ゆえに、今回のメタニウム20では剛性感や耐久性のあるブラスを採用しています。ブラスのデメリットは重い点ですが、他の素材を軽量化したことで自重が重くなることを防いでいます。
ボディのコンパクト化
さらに、ボディ形状がコアソリッドボディ(マグネシウム素材)と呼ばれる一体成形型になっているのが特徴的です。通常、リールは各パーツ(サイドプレートやレベルワインダー)を組み合わせて作られています。
ところが、メタニウム20では全てのパーツが組み合わさっている作りになっているのです。結果として、アングラーのパーミングのしやすさに貢献しています。
各素材の違いによる自重軽量化
最後に、各素材の違いについてです。
メタニウム20では、各素材の軽量化を図ることで自重の軽量化に努めています。
例えば、
- スタードラグをシマノが独自開発した「ci4+」(カーボンと樹脂を配合した素材)に変更
- クラッチ部分の軽量化
- レベルワイダー部分のウォームシャフトが樹脂製
自重を16年モデルにまで落とすための施策が様々なパーツで見受けられます。性能アップはしているけど、使い心地はアップしていることが分かります。
1初心者から上級者まで満足できる至極のリール!メタニウム20で釣りを快適に

今回は、メタニウム20に関するレビューと詳細な特徴、前モデルとの比較についてご紹介しました。
メタニウム20は、とにかく投げやすいのでストレスフリーな釣りを楽しめます。驚くほどに伸びるキャスタビリティの高さは、他のリールでは決して真似できないです。
通常のキャスティングはもちろんですが、低慣性を活かしたスキッピングなども行えます。是非、本格的な使用を視野に検討してみてくださいね。