
釣り人の全員が経験しているであろうボウズ。「もうベテランとなってからはしないなぁ」という方もいらっしゃるかもしれませんが、初心者の頃は必ずや誰しもがこの苦い経験をしているはずです。
ただ、このボウズという言葉、日常的に使われている割にはその語源・由来を知っている人はそう多くありません。
そこで、今回は超有名釣り用語の気になるその語源・由来を解説していきます。ちょっとした一時に読める内容です。簡単にチェックできるのでぜひご覧ください。
1釣りでは釣れなかった時にボウズと言う
釣りでは一般的に釣れなかった時をボウズと言います。他にデコると言ったりもしますが、もっともポピュラーな表現として日常的に使われるのはボウズでしょう。
「今日はボウズだった」「今日こそボウズになりたくない」など、釣り人同士の会話で使われるのはもちろん、世間一般的に浸透しているので、釣りをしない人にも伝わる代表的な釣り用語の一つです。
ただ、これだけ有名な釣り用語だとしても、ボウズの語源・由来を知っている人はそう多くないはずです。「ボウズの語源は?」と聞かれれば「そういえば何だっけ」と答えられないという釣り好きも多いのでは?
なぜボウズ?

ボウズと聞いて何を想像するでしょうか?
野球部の選手の昔ながらのボウズ頭や、今風のオシャレなボウズ頭など様々ですが、釣り用語のボウズの語源となるのはお坊さんのボウズ頭です。ただ、その説もいくつかありますので順に紹介していきます。
1.「毛がない」といった点に引っ掛けたダジャレ
「毛がない」=「魚っけがない」や「もう毛がない」=「儲けがない(釣れなかった)」といったように、お坊さんの頭には「毛がない」といった点に引っ掛けた説です。いわゆるダジャレであり言葉遊びの要素が強い説です。
2.お坊さんは殺生をしないから
実際を言えばお坊さんが精進料理しか食べないかと言えばそうではありませんが、やはりお坊さんと精進料理は切っても切れないイメージがあります。そして、そこからお坊さんは食べることによっての殺生を一切しないといったイメージもあります。
では、どこに釣れないことと関係があるかと言うと、「釣れない」=「魚を殺さない」という点です。
今は釣ることが魚を殺すというイメージには行き着きませんが、昔は釣りと言えば釣った魚を食べるといったイメージが強かったことから、この説が広まったのかもしれません。これはあくまで推測ですが。
3.お坊さんの頭は毛が0だから
お坊さんの頭には毛が生えていない、すなわち毛が0ということで、釣果が0ということに引っ掛けた説です。他にも似たところで、お坊さんの頭が0に見えるからといった説もあります。どちらも「0」に着目した説です。
4.ちなみにデコるはこんな説!
前述の「お坊さんの頭は毛が0だから」で紹介した理由と同様です。おデコもやはり毛が0なので、そこから釣果が0のことと紐付け、「デコる」や「おデコ」と言われているそう。
1ボウズはこんな風にも使われる

ボウズという言葉は、ボウズ単体で使われる時もあれば、他の言葉と続けてその時の状況を表現する時があります。よく使われる表現の一例を紹介します。
1.ボウズ逃れ
アングラーは、「ボウズを避けたい」時に、実績が高かったりどんな難しい状況でも釣れる絶対的な自信を持つようなルアーを使うことがあります。
そして、このようなシチュエーションの時に、アングラーは良く「ボウズ逃れのルアーを使う」と表現します。このルアーで釣れなかったら仕方ないといった最終手段のような意味合いや、奥の手といったようなイメージも持ち合わせます。
2.ボウズ続き
釣行に行っても釣れない日々が続いている時のことを「ボウズ続き」と言います。
特に冬場など魚の活性が低い時は、ボウズ続きになることもあります。釣り人なら誰しもが避けたい状況です。
ただ、精神的にきつくはなりますが、たとえボウズ続きだとしても釣り場に足繁く通うのが真の釣り好きです。ボウズ続きの辛い修行の日々を乗り越えることで釣り人はたくましくなっていきます。
これでもう「なぜボウズと言うの?」聞かれても即答可能に!
ボウズの由来・語源を解説してきましたがいかがでしたでしょうか?これでもう「なぜボウズと言うの?」聞かれても即座に答えられるはずです。
ただ、そんな場面は一生をかけてもなかなか来ることはないので、釣仲間との会話のネタとして「ボウズの言葉の由来知ってる?」と試しに振ってみてはいかがでしょう?
意外とみんな知らないので、盛り上がるかもしれませんよ。(盛り上がらなかったとしても保証はできません)