秋から冬のバス釣りに欠かせないアイテムであるメタルバイブレーション。
低水温が原因で活性が低いブラックバスでも、口を使わせることができる、数少ないルアーです。
しかし、冬の定番と言われて数年が経つため、「なぜ、メタルバイブが冬の定番なのか」「いまさら、メタルバイブの使い方を聞くのは難しい」と初心者の方を含めて感じるアングラーは多いでしょう。
そこで、今回は冬のバス釣りの定番であるメタルバイブレーションについて、冬の定番である理由や、おすすめルアーをご紹介します。
1なぜ、冬の定番がメタルバイブなのか

冬のバス釣りの定番ルアーがメタルバイブと言われる理由は、冬の低活性状態の魚との相性がとても良いためです。
冬の低活性時の魚は基本的に動きが鈍く、水深がある場所や、水温が安定する場所で固まっています。
メタルバイブは薄い鉄板の形状をしているため、沈む際に水の抵抗を受けずに、素早く魚が固まっている水深までルアーを送ることができます。
さらに、メタルバイブのアクションはキレが良いため、動きの鈍い魚でもリアクションによる食わせの釣りを展開することが可能です。
バイブレーションとの違い

メタルバイブが冬のバス釣りの定番である理由を見ると、確かにメタルバイブであれば、冬の低活性の魚に向いていると感じるでしょう。
しかし、1つ疑問が浮かんでくるはずです。それは、「メタルバイブと近い種類であるバイブレーションとの違いはなにか?」ということです。
ここでは、同じような種類に見えて、全く別の種類であるメタルバイブとバイブレーションとの違いをご紹介します。
沈む速度
メタルバイブとバイブレーションの大きな違いの1つが、沈む速度(フォールスピード)です。
バイブレーションと比べて、ボディが水の抵抗を受けないため、沈む速度が速くなります。
水深の深い場所にいるブラックバスを狙うのであれば、沈む速度が速いほうが効率よく魚を狙うことができるメリットがあります。
アクション
メタルバイブとバイブレーションの大きな違いの2つめが、アクションです。
バイブレーションと比べて、鉄板系の薄いボディであるため、アクションによる波動の強さなど、魚を遠くから誘う力は弱くなります。
しかし、メタルバイブのボディは水を切りやすい形状のため、水中での縦のアクションを得意とします。
水中での縦のアクションは、横のアクションと比べて、魚がいそうなピンポイントを時間をかけて丁寧に探る釣りに向いています。
飛距離
飛距離はバイブレーションと比べ、若干遠くに飛ぶ程度と考えると良いでしょう。
近年では高飛距離を出しやすく改良されたバイブレーションも増えたことから、メタルバイブより飛距離がでるバイブレーションも数多くリリースされています。
また、飛距離を出すのに重要な「キャスト難易度」も2種類のルアーに関しては、軽くキャストしても高飛距離が出せるルアー種類です。
そのため、メタルバイブかバイブレーションで迷ったときは、飛距離で選ばず、沈む速度・アクションで選ぶと良いでしょう。
1いまさら聞けないメタルバイブの使い方

メタルバイブとバイブレーションの違いを確認したところで、実際にメタルバイブの使い方をご紹介します。
基本的にはバイブレーションと同じ使い方になりますが、メタルバイブで釣果を上げるポイントとしては「リフト&フォール」の使いどころが重要となります。
季節を選ばない「ただ巻き」
「ただ巻き」は季節を選ばないメタルバイブの基本的な使い方です。
メタルバイブが水底に着底後、リールを巻けばメタルバイブが横揺れのアクションを起こして魚を誘います。
バイブレーションより、キレのあるアクションが特徴で、真冬の冷え切った水温でもメタルバイブのただ巻きが釣果を上げるポイントになる場合もあります。
真冬の釣りには「リフト&フォール」
「リフト&フォール」はメタルバイブがいちばん得意とする使い方です。
メタルバイブが水底に着底したら、ラインを張り、ロッドを縦にしゃくるアクションを付けると、メタルバイブが上下にアクションする形になります。
バイブレーションではルアーの形状上、縦のアクション時にルアーを持ち上げづらくキレのあるリフト&フォールが難しくなります。
その反面、メタルバイブでは水切れの良いボディ形状のため、ロッドアクションに反応が良く、低水温時の喰い渋る魚にも口を使わせることができます。
メタルバイブおすすめルアー3選
メタルバイブは長い間、冬のバス釣りの定番とされてきたので、メタルバイブ製品も各メーカーから多くの商品がリリースされています。
ここでは、数多くリリースされてるメタルバイブから、価格・使い勝手などを考慮しておすすめを3選をご紹介します。
issei ザリメタル
isseiからリリースされているザリメタルは、リフト&フォール時にルアーにラインが絡みづらい工夫されているメタルバイブです。
メタルバイブはリフト&フォールを使うシーンが多いため、ラインがルアーに絡みやすく、アングラー側のストレスの原因となります。
細かな工夫ですが、釣り中のストレスを軽減できる、おすすめルアーの1つです。
ダイワ メタルバイブSS
ダイワからリリースされているメタルバイブSSは、メタルバイブとしての基本的性能がとても高いながらも、お手軽な価格帯が特徴です。
メタルバイブは水底や水深が深いところで使うルアーなので、バイブレーションと同様に根がかりでロストする可能性が高くなります。
お手軽価格でのルアーであれば、ロスト時の精神的ショックも少なく、根がかりを恐れずルアーを強気で送り込むこともできます。
エバーグリーン リトルマックス
エバーグリーンからリリースされている、リトルマックスは長年メタルバイブの王道的ルアーとして愛用者が多いのが特徴です。
リトルマックスはシンプルな形状で、飛距離・アクションなどの全体的なバランスが整っているメタルバイブです。
価格はダイワ メタルバイブSSよりも高くなるものの、釣具店では割引価格で購入できる場合もあるので、気軽に購入できて釣果に繋がりやすいメタルバイブです。
1メタルバイブで冬のバス釣りを楽しもう!

冬のバス釣りの定番ルアーであるメタルバイブについて、使い方・おすすめルアーをご紹介しました。
冬の低水温時のバス釣りでは、メタルバイブでしか釣れない魚が出てくるなど、難しいシチュエーションでも釣果を上げることができます。
形状が近いルアー種類であるバイブレーションとの違い、得意なアクションや使いどころをしっかり把握して、真冬のバス釣りをメタルバイブでチャレンジしてみてください。